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"388000912_0": "「<ruby=それがし>某</ruby>の動きにこうもついてくるとは……、\\n 先の戦いと大違いでゴザル」",
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"388000912_1": "「だが、いずれも決め手に欠けている。\\n この男の身体を気遣っているのでゴザルな?」",
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"388000912_2": "「所詮は素人。\\n 甘さを捨てきれぬ、二流に過ぎぬでゴザル」",
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"388000912_3": "「甘さなど、抱えていく覚悟はとうに済ませたッ!」",
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"388000912_4": "「ああ。……けど、厄介だな。もともとアカオニが強い上、\\n 緒川さんを気遣う必要があるとなれば、打てる手は限られる」",
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"388000912_5": "「何か手はないものかしら。\\n 緒川さんの身体からアカオニを引きはがすような……」",
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"388000912_6": "(緒川さんほど強い人が、なんの手も打てずに一方的に\\n やられたとは思えない……)",
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"388000912_7": "(緒川さんが今まで話してくれたことの中に、\\n 何か、状況を打開するヒントがあるかもしれない)",
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"388000912_8": "「ニャァ~」",
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"388000912_9": "「え……?」",
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"388000912_10": "「あれは……\\n 緒川さんが口寄せで呼び出していた黒猫……?」",
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"388000912_11": "「残念ながら、口寄せは術者が気を失ったりすれば、\\n 消えてしまうんですよ。だから、その使い方はできませんね」",
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"388000912_12": "(緒川さんの黒猫が消えていないなら、\\n 緒川さんの意識はまだ残っているということ)",
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"388000912_13": "(この状況で黒猫を呼び出して、\\n 術を解いていないなら……何か、意味がきっとあるッ!)",
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"388000912_14": "「……マリアさん、奏さん。\\n 提案があります」",
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"388000912_15": "「もしかすると――」"
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} |