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"386000411_0": "大樹より降る力",
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"386000411_1": "「こ、これが四国のうどんッ!?\\n 今までに食べたうどんと全然違うよッ!!」",
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"386000411_2": "「でしょー!」",
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"386000411_3": "「これは美味いッ!\\n 特に麺のコシの強さ、気に入ったぞ」",
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"386000411_4": "「確かにこりゃあ、\\n うどんの本場と呼ばれるだけのことはあるな」",
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"386000411_5": "「でしょでしょー!\\n うどんの美味しさは、どこに行っても変わらないよね!」",
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"386000411_6": "「うどんの魂は世界を越える――。\\n 世界が滅びようと、うどんが滅びることはないということね」",
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"386000411_7": "「アンタたち、\\n うどんをなんだと思ってるのよ……」",
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"386000411_8": "「わしはこのキツネうどんが気に入ったぞッ!\\n さすがはキツネの名を冠するだけのことはあるなッ!」",
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"386000411_9": "「ハフハフッ!\\n 今後のお供え物は、全部これでよいくらいじゃッ!」",
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"386000411_10": "「もう、慌てて食べるから顔に汁が飛んでるわよ?\\n 拭いてあげるから、顔を出して」",
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"386000411_11": "「う、うむ、苦しゅうないぞ」",
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"386000411_12": "「キツネうどんも美味しそうだねッ!\\n わたし、もう1杯食べちゃおうかなッ!」",
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"386000411_13": "「美味しすぎて、何杯でも食べられちゃうよね!\\n 勇者部の先輩なんて、来る度に丼を積み上げてるよ!」",
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"386000411_14": "「…………」",
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"386000411_15": "「雪音も遠慮せず、\\n おかわりしてもいいんだぞ?」",
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"386000411_16": "「べ、別に何も言ってないだろッ!?」",
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"386000411_17": "「わしもキツネうどん、\\n もう1杯行くぞッ!」",
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"386000411_18": "「みんなやる気だね!?\\n だったら、私もキツネうどん、おかわり!」",
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"386000411_19": "「……アンタたち、おかわりで盛り上がるのはいいけど、\\n 本来の目的を忘れてないわよね?」",
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"386000411_20": "「え? 目的?」",
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"386000411_21": "「って、本当に忘れてるんじゃないわよ!\\n 御神体を咥えて逃げた猫を探してるんでしょ!」",
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"386000411_22": "「わわわ、忘れてるわけじゃないよぅ!\\n ただ、腹が減っては戦はできないって言うし〜!」",
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"386000411_23": "「そうだ、店員さんにも聞いてみようよッ!\\n すみませーんッ!」",
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"386000411_24": "「はいはい。\\n ご注文ですか?」",
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"386000411_25": "「追加でキツネうどん3杯ッ!\\n ――じゃなくて、その前に、猫を見ませんでしたか?」",
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"386000411_26": "「へ? 猫?」",
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"386000411_27": "「わたしたち、野良猫を探してるんですッ!",
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"386000411_28": " 茶トラの猫なんですけど、このくらいのものを咥えてて……」",
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"386000411_29": "「茶トラだったかまでは覚えてないけど……\\n 変なものを咥えた猫なら、20分ぐらい前に見たわよ?」",
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"386000411_30": "「本当ですかッ!?」",
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"386000411_31": "「ええ。確か、\\n 街の方に走って行ったと思うけど……」",
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"386000411_32": "「大事そうに人形のようなものを咥えていたから、\\n 印象に残っていたの。見つかるといいわね」",
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"386000411_33": "「20分なら、まだそこら辺にいるかもしれないわ!\\n 探しに行きましょう!」",
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"386000411_34": "「うむッ! キツネうどんは名残惜しいが、\\n お上さま探しには代えられぬ。今すぐ行くぞッ!」",
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"386000411_35": "「ありがとうございます、おばちゃんッ!\\n 探し物が終わったら、また食べに来ますねッ!」"
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