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{
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"103500722_0": "「はぁ、はぁ、はぁ……」",
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"103500722_1": "「光の、た、珠……」",
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"103500722_2": "「そいつが呪いの核だッ! いけええええええッ!!」",
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"103500722_3": "「うう――ッ」",
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"103500722_4": "「はぁぁぁぁぁぁ――――――ッ!」",
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"103500722_5": "(王様……ッ!?)",
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"103500722_6": "(そうじゃない……駄目だよ、これじゃ――ッ!!)",
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"103500722_7": "「なん、だと……?」",
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"103500722_8": "「……」",
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"103500722_9": "「バカッ!! なんで潰さねぇんだよッ!?」",
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"103500722_10": "「ねえ、王様……わたしにもね、\\n 王様みたいに泣き続けてた時、あったんだ……」",
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"103500722_11": "「ある事件で、わたし1人だけが生き残って……\\n なんでお前だけが生き残ったんだって……」",
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"103500722_12": "「お前がみんなを殺したんだって……」",
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"103500722_13": "「顔も知らない人たちに陰口たたかれて。\\n 家にも石を投げ入れられたりして……」",
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"103500722_14": "「お父さんは耐えきれなくなって姿を消して、\\n お母さんはいつもわたしに見えないところで泣いてた」",
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"103500722_15": "「わたしも、ずっと泣いていたよ……」",
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"103500722_16": "「あのままだったら、もしかしたら、わたしも……\\n うん、きっと……王様みたいになってたかもしれない」",
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"103500722_17": "「でもね……わたしは、未来をはじめ、\\n たくさんの友達が助けてくれたから……」",
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"103500722_18": "「みんなが、わたしの哀しみに、\\n そっと寄り添ってくれたから……」",
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"103500722_19": "「変わらず、微笑んでくれたから……」",
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"103500722_20": "「だから、知らない誰かの呪いを、\\n 自分の呪いにする事は、しないで済んだんだ……」",
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"103500722_21": "「王様も、さ……きっと、今この時代に友達がいたら、\\n 誰かの呪いで自分の在り方を変える事なんてなかったはず……」",
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"103500722_22": "「――そうだッ!\\n わたしを王様の友達にしてくれないかな?」 ",
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"103500722_23": "「誰かを呪うよりも、\\n 誰かと笑う毎日の方が、絶対に楽しいから……」",
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"103500722_24": "「わたしは、その時一緒にいられる、友達でいたい……」",
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"103500722_25": "「――だめかな?」",
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"103500722_26": "「蛍……?」",
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"103500722_27": "「いや、あれは……王の魂、か……」",
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"103500722_28": "「王様……もう、泣いてないんだね」",
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"103500722_29": "「友達に……なってくれたのかな?」",
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"103500722_30": "「ありがとう、王様」"
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