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{
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"340000411_0": "同盟",
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"340000411_1": "「――、――、――♪」",
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"340000411_2": "「ッ! 誰ッ!?」",
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"340000411_3": "「わ、ご、ごめんなさいッ!」",
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"340000411_4": "「盗み聞きするつもりじゃなかったんだけど……、\\n あれ? あなたは……」",
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"340000411_5": "「あッ、この前の――」",
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"340000411_6": "「元気そうでよかった」",
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"340000411_7": "「あ――」",
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"340000411_8": "「驚いた拍子に、プレイヤーが落っこちちゃったんだね。\\n ごめん、今拾って――」",
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"340000411_9": "「うわッ!? びっくりした。この犬どこから――」",
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"340000411_10": "「あッ、プレイヤーをくわえてッ!?」",
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"340000411_11": "「そんな、待ってッ! それを返してよッ!\\n ……行っちゃった……」",
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"340000411_12": "「ご、ごめんなさいッ!\\n わたしたちが驚かせちゃったから、こんなことに……」",
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"340000411_13": "「どうしよう、あの犬を早く追いかけなきゃッ!」",
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"340000411_14": "「……」",
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"340000411_15": "「自分でどうにかします。落としちゃったのはわたしだし。\\n だから、もう構わないで」",
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"340000411_16": "「ううん、わたしたちが絶対に取り戻してくるッ!」",
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"340000411_17": "「え……」",
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"340000411_18": "「だから、お願い。\\n わたしたちを信じてここで待っててねッ!」",
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"340000411_19": "「信じて……」",
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"340000411_20": "「行きましょう、今ならまだ追いつけますッ!」",
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"340000411_21": "「いたッ! あの犬だ。\\n プレイヤーもくわえたままだよッ!」",
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"340000411_22": "「歩道橋の上、両側から行けば捕まえられるはずですッ!」",
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"340000411_23": "「って、プレイヤーを離しちゃったッ!?\\n あのまま落ちたら、壊れちゃう……ッ!」",
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"340000411_24": "「あッ、でもトラックの上に落ちました。\\n 追いかけないと――ッ!」",
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"340000411_25": "「……やっと、止まった……」",
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"340000411_26": "「そうですね。トラックの運転手さんに事情を話して――」",
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"340000411_27": "「ええッ!? 今度は、鳥がプレイヤーをくわえてッ!?」",
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"340000411_28": "「Do you fly, master?」",
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"340000411_29": "「さすがに街の中で飛んだら目立っちゃうよッ!」",
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"340000411_30": "「だったら、走って追いつくッ!」",
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"340000411_31": "(……なんでわたし、まだここで待っているんだろう)",
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"340000411_32": "(絶対に取り戻すなんて、あんなの、\\n 適当に言ったことに決まってるのに……)",
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"340000411_33": "(ママの歌が入った、音楽プレイヤー……。\\n あの歌は……)",
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"340000411_34": "「みこと、これをあげよう」",
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"340000411_35": "「パパ、これなあに?」",
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"340000411_36": "「こうするとね……」",
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"340000411_37": "「うわぁ、歌が聴こえるよッ!」",
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"340000411_38": "「それはね、ママの歌なんだ」",
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"340000411_39": "「ママの……?」",
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"340000411_40": "「そう、ママがみことのために残してくれた歌声だ。\\n 実はね、魔法の歌声なんだよ」",
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"340000411_41": "「ママの……魔法……」",
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"340000411_42": "「そうだ。この歌の魔法が、きっとみことを護ってくれる。\\n だから、大事にするんだよ」",
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"340000411_43": "「よッ、はッ、……よし。ここが巣かな。\\n 鳥さん、ごめんなさい、ちょっとお邪魔します」",
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"340000411_44": "「この巣の中にプレイヤーがあるはずだけど……。\\n あッ、あったよ、なのはちゃんッ!」",
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"340000411_45": "「よかった……。\\n これであの子に返すことができますね」",
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"340000411_46": "「うん、早く戻ってあげよう。\\n 思ってた以上に時間かかっちゃったから……」",
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"340000411_47": "「よかった、待っててくれたッ!」",
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"340000411_48": "「――ッ!」",
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"340000411_49": "「本当に取り返してきてくれたんだ……」",
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"340000411_50": "「ごめんね。\\n 確認してみたけど、壊れてないから安心してね」",
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"340000411_51": "「2人とも、ボロボロ。\\n どうしてそんなに、一生懸命に……」",
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"340000411_52": "「あなたの歌を聴いて、\\n 大切なものなんじゃないかなって思ったの」",
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"340000411_53": "「あれ、聴いてたのッ!?」",
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"340000411_54": "「少ししか聴こえなかったけど、素敵な歌声だったよ」",
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"340000411_55": "「お世辞なんて……」",
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"340000411_56": "「お世辞なんかじゃないよ、本当にそう思ったの。\\n ねえ、あれってなんて歌なのかな?」",
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"340000411_57": "「曲名は、ないの。\\n ママの歌だから……」",
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"340000411_58": "「へえ、お母さんの歌なんだ」",
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"340000411_59": "「うん、一緒に唄っている時だけは、\\n 辛いことも全部忘れられる……」",
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"340000411_60": "「こんなこと言ってもわからないと思うけど」",
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"340000411_61": "「ううん、わかるよ。\\n わたしも何度も歌に助けてもらってきたからッ!」",
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"340000411_62": "「あなたもそうなの……?」",
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"340000411_63": "「歌には不思議な力があるよね、それこそ魔法みたいに」",
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"340000411_64": "「きっと素敵なお母さんなんだね」",
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"340000411_65": "「……」",
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"340000411_66": "「ところで、どうしてここで歌を?」",
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"340000411_67": "「そ、それは、なんでもない……ッ!」",
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"340000411_68": "「あッ、待ってッ!」",
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"340000411_69": "「……なにか悪いこと言っちゃったのかな」",
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"340000411_70": "「……」",
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"340000411_71": "(あの歌声、きれいだったけど、どこか悲しい感じだった)",
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"340000411_72": "(深く踏み込んじゃ、迷惑になっちゃうかな。\\n でもやっぱり気になるし……)",
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"340000411_73": "「響さん?」",
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"340000411_74": "「え? ああ、ううん。きっとちょっぴり人見知りなんだよ。\\n また会えたときに話しかけてみよう」",
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||
"340000411_75": "「そうですね」",
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||
"340000411_76": "「響くん、緊急事態だ。\\n 機械獣が出現したッ!」",
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||
"340000411_77": "「――ッ!」",
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"340000411_78": "「この前お話しした通り、わたしたちでなんとかします。\\n S.O.N.G.のみなさんは、付近の封鎖をお願いしますッ!」",
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"340000411_79": "「待って、わたしも――」",
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"340000411_80": "「行っちゃった……」"
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