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"328000721_0": "「エルフナインにペンダントの修理をお願いしてきたわ」",
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"328000721_1": "「ありがとう、マリア」",
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"328000721_2": "「修理が終わるまで、無茶はしないでくれよな」",
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"328000721_3": "「ああ、わかっている」",
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"328000721_4": "(ペンダントが直るまで何もできないこの身が恨めしい……)",
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"328000721_5": "「失礼します」",
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"328000721_6": "「お邪魔するわ」",
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"328000721_7": "「<size=40>ふざけるなッ!</size>」",
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"328000721_8": "「おわッ!?」",
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"328000721_9": "「し、司令ッ?」",
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"328000721_10": "「一体どうしたの?」",
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"328000721_11": "「どこかと通信をしているようだが……」",
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"328000721_12": "「くそッ!」",
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"328000721_13": "「ずいぶん荒れてるな」",
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"328000721_14": "「……ん? ああ、来ていたのか」",
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"328000721_15": "「たった今来たところですが」",
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"328000721_16": "「よくないことがあったみたいね」",
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"328000721_17": "「ああ。考え得る中で最悪中の最低な事態だ」",
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"328000721_18": "「何があったんだ?」",
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"328000721_19": "「政府のお偉いさんから、俺たちの行動に制限をかけられたよ」",
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"328000721_20": "「な……ッ!?」",
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"328000721_21": "「草薙には関わらないようにと、上から正式に命令が下ったそうだ」",
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"328000721_22": "「やっぱりね」",
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"328000721_23": "「……どうしてやっぱりなんだ?」",
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"328000721_24": "「草薙が日本政府の関連組織ならば、命令系統の上位に働きかけて\\n こちらの動きを封じ込めるのは常道でしょう」",
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"328000721_25": "「たとえ非公式でも、彼らが今尚政府と繋がりがあるなら、\\n こういった手を打ってくるとは思っていたわ」",
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"328000721_26": "「予想していたなら、同じ手を\\n こちらが先に打つことはできなかったの?」",
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"328000721_27": "「それは無理ね。\\n 今の今までは、上が草薙の存在を認めていなかったんだもの」",
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"328000721_28": "「存在していないはずの物には、こちらからは触れられない。\\n まるで幽霊ね」",
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"328000721_29": "「ああ。だが、向こうからならば一方的に加えられる。\\n 少なくとも初撃は、な」",
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"328000721_30": "「なんだそれ。とんだクソゲーじゃねえか」",
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"328000721_31": "「嘆いても仕方ないわ。\\n この世界は公平さを担保して造られてなんかいないのだもの」",
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"328000721_32": "「くそったれが」",
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"328000721_33": "「ただ、これではっきりしたわね。草薙はやはり政府内の、\\n それもかなり高位の者と今尚繋がっているわ」",
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"328000721_34": "「そしてその私的利用を行っていた権力者は、\\n 草薙を庇い立てしている……」",
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"328000721_35": "「あるいは守らざるを得ないか、といったところね」",
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"328000721_36": "「偉いさんが、草薙をか?」",
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"328000721_37": "「ええ。草薙の過去の活動内容が明るみに出ると、\\n 自分たちの地位が危うくなる人たちも当然いるでしょうし」",
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"328000721_38": "「持ちつ持たれつの腐れ縁ってやつか。\\n マジで腐りきってやがる」",
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"328000721_39": "「ただその一方で、政府上層部としては、\\n 二課も切るつもりはないということはわかったわ」",
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"328000721_40": "「そりゃ、どういう意味だ?」",
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"328000721_41": "「彼らとしても、草薙と二課の全面対決は防ぎたいということ」",
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"328000721_42": "「どうして?」",
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"328000721_43": "「二課そのものの価値もあるでしょうけど、それ以上にこの男の\\n 戦闘能力がそれだけ破格で希少なものということよ」",
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"328000721_44": "「RN式を手に入れたことで、通常戦だけでなく対ノイズ、\\n アルカ・ノイズ戦においてもその戦闘能力を行使できるのだから」",
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"328000721_45": "「シンフォギア――いえ、装者のいないこの世界じゃ、\\n 余計にというわけね」",
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"328000721_46": "「ええ。だから政府としても、万に1つも下部組織間の\\n 同士討ちで損耗、機能喪失させるわけにはいかないはずよ」",
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"328000721_47": "「だからこそ、早めに釘を刺しにきたのでしょうね」",
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"328000721_48": "「で、これから一体どうすんだ?」",
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"328000721_49": "「首輪と鈴をつけられてしまった以上、\\n 残念だが、俺自身は動くことはできなくなってしまった……」",
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"328000721_50": "「立場があるもの、仕方ないわね」",
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"328000721_51": "「独断の責を負わされて二課が一時活動停止にでもなれば、\\n それこそオロチたちの思う壺」",
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"328000721_52": "「なら、わたしたちだけで動いてみるとするわ」",
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"328000721_53": "「ああ。あたしらには首輪も鈴もつけようがないからな」",
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"328000721_54": "「すまんな……」",
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"328000721_55": "「我々もできる限りのバックアップはするが、\\n サミットのこともあって、正直動ける者がほとんどいない」",
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"328000721_56": "「それに命令が下った以上、表立った真似はできん。\\n サポートの種類も限られるだろう」",
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"328000721_57": "「各種情報と待機場所の提供、\\n それだけでもいただければ充分です」",
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"328000721_58": "「ああ、それは約束しよう」",
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"328000721_59": "「ありがとうございます」",
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"328000721_60": "「それで、これからどうするつもりだ?」",
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"328000721_61": "「ひとまずは、改めて緒川さんと接触してみたいと思います」",
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"328000721_62": "「そうか……。確かにこの世界の日本政府の指揮下にない\\n 君たちならば、彼もあるいは……」",
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"328000721_63": "「だが、接触には十分注意してくれ。\\n 例えシンフォギアがあっても、油断できる相手ではない」",
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"328000721_64": "「ああ、それは身に染みてわかってる」",
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"328000721_65": "「訓練もしてきたしね」",
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"328000721_66": "「あ、そうだ。そもそも彼のことで相談があって来たのよ」",
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"328000721_67": "「相談?」",
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"328000721_68": "「あたしたちが並行世界から来たって話を、\\n するべきかどうか迷っていてさ」",
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"328000721_69": "「並行世界とギャラルホルンの存在は、極一部の者しか\\n 知り得ない情報。二課以外の人に教えてもよいものかと……」",
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"328000721_70": "「なるほどな……」",
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"328000721_71": "「だがそれを言えば、これは我々の世界だけの問題でもない」",
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"328000721_72": "「むしろ、ギャラルホルンと数々の並行世界との行き来について\\n 最も熟知した、君らこそ判断すべきだろう」",
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"328000721_73": "「わたしたちが……ですか?」",
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"328000721_74": "「ああ。事はRN式を預けるより重大だ」",
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"328000721_75": "「だが一方で、君たちが真に信頼を置けると判断するならば、\\n そうした方がより強固な協力体制を築けるだろうしな」",
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"328000721_76": "「……わかりました」",
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"328000721_77": "「緒川さんの人品、わたしたちで見極めさせていただきます」"
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