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2022-12-28 12:03:17 +03:00

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{
"376000141_0": "「あー、今日は楽しかったーッ!」",
"376000141_1": "「みんなとたくさんおしゃべりできたし。\\n 料理もおいしかったなぁ」",
"376000141_2": "「またみんなで集まって遊びたいね」",
"376000141_3": "「うんッ! 次は何がいいかなッ!\\n 切歌ちゃんが言ってた、遊園地も捨てがたいし……」",
"376000141_4": "「……って、あれ?」",
"376000141_5": "「ん? どうしたの、響?」",
"376000141_6": "「あの子。\\n 確か、今朝会った――」",
"376000141_7": "「あたしはキミの味方だよッ!\\n だから、まずは名前を――」",
"376000141_8": "「…………」",
"376000141_9": "「困っているみたいだけど、大丈夫?」",
"376000141_10": "「――ッ!\\n あなたたちは、今朝の……」",
"376000141_11": "「その女の子、もしかして迷子かな?」",
"376000141_12": "「そのようです」",
"376000141_13": "「ですが、質問をしても黙ってしまうし、一緒に交番に行こうと\\n しても、行きたくないと言われてしまって……」",
"376000141_14": "「…………」",
"376000141_15": "「ハッ、ひょっとして、大妖怪ぬらりひょんに\\n 気に入られて、攫われてきたとか……ッ」",
"376000141_16": "「そ、そんなに込み入った事情は無いと思うな……」",
"376000141_17": "「迷子か……。\\n それは困ったね……」",
"376000141_18": "「ですが、それくらいで諦めるあたしではありませんッ!\\n あたしの信条は、困った人に手を差し伸べることですからッ」",
"376000141_19": "「それって、響と同じ……」",
"376000141_20": "(響、どうしようか?)",
"376000141_21": "(気になるし、わたしたちも様子を見守ろうッ!)",
"376000141_22": "「帰り道が分からなくなっちゃったのかな?」",
"376000141_23": "「…………」",
"376000141_24": "「誰とここに来たの?\\n お母さん」",
"376000141_25": "「…………」",
"376000141_26": "「じゃあ、お父さんかな?」",
"376000141_27": "「……お父さん……」",
"376000141_28": "「――ッ!\\n 答えてくれてありがとうッ」",
"376000141_29": "「お父さんを探せばいいんだねッ!\\n きっと、近くでこの子を探しているはずッ」",
"376000141_30": "「ううん。お父さん、あたしに会いたくないの……」",
"376000141_31": "「――ッ!?\\n それは、どういう……」",
"376000141_32": "「…………」",
"376000141_33": "「もしかして、キミのお父さんは、\\n おうちとは別の場所で暮らしているのかな」",
"376000141_34": "「…………」",
"376000141_35": "「だからキミは、お父さんに会いに来たんだ」",
"376000141_36": "「……うん」",
"376000141_37": "「この子の話を要約すると、ご両親は離婚してしまって、\\n お父さんは別の場所に引っ越してしまったんですね……」",
"376000141_38": "「だけどどうしても会いたくて、1人でお父さんを探しに来て、\\n 道に迷ってしまった……」",
"376000141_39": "「連れ戻されると思ったから、\\n 交番には行きたくなかったんだね……」",
"376000141_40": "「そんなこと、\\n あれだけの情報から分かってしまうなんて……ッ」",
"376000141_41": "「あなたまさか、天才的な頭脳を持った学生探偵ですかッ!?\\n 警察から捜査協力をされたりとか……ッ」",
"376000141_42": "「う、ううんッ!\\n 分かったのはたまたまだよ」",
"376000141_43": "「あ、もうすぐ、女の子が持ってたハガキの住所だね。\\n ここに、お父さんが……」",
"376000141_44": "「お父さんに、会えるの?」",
"376000141_45": "「今、お父さんがおうちにいるかどうか\\n ちょっと確認してくるね」",
"376000141_46": "「一緒に行きますッ!」",
"376000141_47": "「わたしと一緒に、ちょっとここで待っていようね」",
"376000141_48": "「うん」",
"376000141_49": "「……はい?」",
"376000141_50": "「あのッ! 突然すみませんッ!\\n 実は……」",
"376000141_51": "「あの子が……すぐそこに……」",
"376000141_52": "「はいッ!\\n だから今から、会ってあげてくれませんか」",
"376000141_53": "「…………」",
"376000141_54": "「俺は、あの子に会うつもりは無い」",
"376000141_55": "「でも……ッ!\\n あの子はあなたに会いたがっているんです」",
"376000141_56": "「会えないままじゃ、\\n あの子の悲しい気持ちは救われません……ッ」",
"376000141_57": "「俺はもうあの子とは関係ないんだ。\\n 部外者のあんたたちに口出しされる覚えはない」",
"376000141_58": "「元妻とも、そういう取り決めになっている……。\\n 俺とあの子は、もう他人なんだ……」",
"376000141_59": "「そ、そんな……」",
"376000141_60": "「あの子の助けになってくれたことは感謝してる。\\n 分かったらもう帰って――」",
"376000141_61": "「待ってくださいッ!」",
"376000141_62": "「どうして別々に暮らすことになっちゃったのか、\\n わたしたちは知りません……」",
"376000141_63": "「でも、何があっても、親子の絆はなくなったりしません。\\n 他人なんかじゃありませんッ」",
"376000141_64": "「だから、あの子は\\n たった人でここまで来たんですよ」",
"376000141_65": "「……だが、俺にはあの子に会う\\n 資格なんて……」",
"376000141_66": "「…………」",
"376000141_67": "「……わたしのお父さんも、家族を置いて、\\n 何年もいなくなっちゃったことがあります」",
"376000141_68": "「――ッ!」",
"376000141_69": "「だけどまた会うことができた。その時、嬉しかったんです。\\n 自分にとって、お父さんはお父さんだって……」",
"376000141_70": "「だから、\\n 父親であることに、資格なんて要らないと思いますッ」",
"376000141_71": "「何をしてしまったとしても、あの子にとって父親は、\\n あなたしかいないんですから……」",
"376000141_72": "「…………」",
"376000141_73": "「あの子の気持ちから逃げることだけは、\\n しないであげてほしいんです」",
"376000141_74": "「よかったね。あの子、無事にお父さんと会えて。\\n お母さんも迎えに来てくれて、大事にならずに済んだし」",
"376000141_75": "「あの子、嬉しそうにしてたね」",
"376000141_76": "「あの、助けていただいてありがとうございましたッ!」",
"376000141_77": "「あの子のことが分かったのは、身に覚えがあったからなんだ。\\n だから、本当にたまたまだよ」",
"376000141_78": "「それに、もとはと言えば、あの子を見つけて\\n 声をかけてくれたあなたのおかげじゃないかなッ」",
"376000141_79": "「それは……」",
"376000141_80": "【ドクンッ――】",
"376000141_81": "「――ッ!」",
"376000141_82": "「何?\\n この……声……」",
"376000141_83": "「――声?」",
"376000141_84": "「どうしたのッ!?\\n 大丈夫」",
"376000141_85": "「す、すいません……。\\n 気のせいだったみたいです……」",
"376000141_86": "「とにかく、あの子を助けるつもりが、あたしまで\\n 助けられてしまったという事実に変わりはありませんッ」",
"376000141_87": "「師範にもよく言われるのです。正義感を持つのはいいが、\\n 思い込みで突っ走るのはよくないと……」",
"376000141_88": "「確かに、一度落ち着いて考えることも大事だね」",
"376000141_89": "「つまり、精神修行が足りないということですねッ!\\n となれば、修行あるのみッ」",
"376000141_90": "「今日は本当に、ありがとうございましたッ!\\n それではッ」",
"376000141_91": "「すごい勢いで行っちゃった。\\n お師範さんの気持ち、分かる気がするなぁ……」",
"376000141_92": "「あ、また名前を聞き忘れちゃったね」",
"376000141_93": "「そうだね……」",
"376000141_94": "「人助けに一生懸命な子みたいだし、\\n きっとまた会えるよ」",
"376000141_95": "「……」",
"376000141_96": "「響、ひょっとして、\\n まださっきの小さな女の子のこと考えてる」",
"376000141_97": "「……うん。\\n 本当は、また一緒に暮らせるようになればいいのにって」",
"376000141_98": "「だけど、わたしには何もできないから……」",
"376000141_99": "「……そんなことないよ。響のおかげで、今日あのお父さんは、\\n ちゃんとあの子の気持ちに向き合ったんだから」",
"376000141_100": "「確かに、一緒に暮らすのは難しいことかもしれないけど、\\n いい方向に動いていくと思うな」",
"376000141_101": "「そうなるといいな……。\\n ううん、そうなる気がしてきたッ」",
"376000141_102": "「フフ。\\n 今日は帰って、あったかいものでも飲もうか」",
"376000141_103": "「うん、帰ろうッ!\\n ……ありがとうね、未来」",
"376000141_104": "(また、未来の陽だまりみたいな温かさに元気にして\\n もらっちゃった。甘えてばかりじゃ、よくないと思うけど……"
}