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"364001011_0": "メックヴァラヌスＶＳノーブルレッド",
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"364001011_1": "「これ以上、アプトン社の件に触れるな、\\n ってどういうことなのッ！？」",
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"364001011_2": "「あれだけの証拠があったのに、アプトン社の悪事を、\\n 見て見ぬふりをしろということですかッ！？」",
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"364001011_3": "「ぐぬぬ……<ruby=ボキ>僕</ruby>だって歯がゆいのだよ。\\n 奴を社会から葬ってやれると思ったのに……ッ！」",
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"364001011_4": "「助けられたのは、未だ昏睡中の佐野奈々美くん１人のみだ。\\n 現状では事件の証人になり得ない」",
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"364001011_5": "「…………」",
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"364001011_6": "「他の方たちは、延命装置の電源を落とされ、\\n 亡くなってしまったのですよね……」",
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"364001011_7": "「いずれにせよアンチ・ティアマトリキッドは１人分しかなかったのだ。\\n <ruby=チミ>君</ruby>たちのせいではない。あまり気に病むな」",
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"364001011_8": "「その他、物的証拠からデータバンク上の細かな記録に至るまで、\\n 最初からなかったかのように隠滅されてしまっている」",
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"364001011_9": "「呆れるほどに手慣れたものだよ。\\n 時間の稼ぎ方まで含めて……ッ！」",
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"364001011_10": "「あの戦いの後、現場に殺到したメディアの対処に時間を\\n 使わされて、踏み込むのが遅れちゃったんだよね……」",
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"364001011_11": "「その混乱にわたしたちも巻き込まれ、\\n 丸良社長にも逃げられてしまった……」",
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"364001011_12": "「でも、まだあたしたちの証言があるッ！\\n そうすれば今からだってあいつを……ッ！」",
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"364001011_13": "「我々は今、襲撃者からアプトン総合病院を護れなかった\\n 責任を問題視され、世論の風当たりもキツくなっている」",
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"364001011_14": "「それもまた、奴がメディアに働きかけて\\n 世間に見せている<ruby=しんじつ>幻影</ruby>だ」",
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"364001011_15": "「腹立たしいが、政府組織よりも、日ごろの生活に馴染みのある\\n 有名企業のほうが信用に勝るらしいな……」",
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"364001011_16": "「世間が……あたしたちが護りたいみんなが、\\n アプトン社の味方をしている……」",
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"364001011_17": "「結局、彼が描いていた筋書きの通りになってしまった、\\n ということですか……」",
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"364001011_18": "「ああ。そういった諸々の状況を踏まえ、\\n 上が通達してきた命令が『アプトン社の件に触れるな』なのだ」",
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"364001011_19": "「でも、だからって――ッ！」",
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"364001011_20": "「話はここまでだ。\\n <ruby=チミ>君</ruby>たちも、大人としての分別を身に付けたまえ……」",
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"364001011_21": "「…………」",
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"364001011_22": "「まさに政府の犬、か……。\\n ノーブルレッドたちに嗤われそうね……」",
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"364001011_23": "数日後",
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"364001011_24": "「ナナミン、無事に回復に向かっているみたいでよかったね」",
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"364001011_25": "「ええ。\\n きっと間もなく、目を覚ますと先生もおっしゃっていましたね」",
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"364001011_26": "「うん。それじゃあ、寮に帰って\\n ご飯にしようか――」",
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"364001011_27": "「…………」",
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"364001011_28": "「ユミ、また、アプトン社のこと考えてる？」",
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"364001011_29": "「当たり前じゃないッ！」",
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"364001011_30": "「奈々美をあんな目に遭わせて、みんなの命を奪った\\n あいつが平然と暮らしているなんて……ッ！」",
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"364001011_31": "「ねえ、あたしたちでなんとかできないのかなッ！？」",
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"364001011_32": "「なんども話し合ったではないですか。\\n だけど、わたしたちは日本政府に所属する竜姫なんですよ……」",
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"364001011_33": "「あーもうッ！\\n なにかみんなが信じてくれるような証拠さえあれば……ッ！」",
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"364001011_34": "「ほう、何の証拠の話ですか？」",
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"364001011_35": "「あんたは……ッ！」",
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"364001011_36": "「竜姫の皆さん、その節は大変お世話になりました」",
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"364001011_37": "「佐野さんは無事に回復に向かわれているということで、\\n 喜ばしい限りですね」",
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"364001011_38": "「何を、のうのうと……ッ！」",
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"364001011_39": "「しかし、多くの尊い命は奪われてしまった。皆さんの対応が\\n もう少し早ければ、救えたかもしれないと言うのに……」",
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"364001011_40": "「ほざくなあああッ！」",
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"364001011_41": "「ユミ、駄目だ……ッ！」",
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"364001011_42": "「ええ。\\n ここで事を構えればきっと、彼の思うつぼです」",
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"364001011_43": "「あなたは、わたしたちがあなたを襲ったという\\n 事実が欲しいのではないですか？」",
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"364001011_44": "「滅相もありませんよ」",
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"364001011_45": "「でも、そのニュースもセンセーショナルに報道されそうですね。\\n 政府組織が逆恨みで民間人に対して手をあげたとなれば……」",
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"364001011_46": "「――ッ！？」",
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"364001011_47": "「いずれにせよ、このままにはしませんよ」",
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"364001011_48": "「今回、わが社はあなたたちのせいで、\\n 決して少なくない被害を被りました」",
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"364001011_49": "「その責任は、いずれ取ってもらいますよ。いつまでも\\n <ruby=おもちゃ>メックヴァラヌス</ruby>で遊んでいられるとは、思わないことです」",
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"364001011_50": "「それでは、今夜はこの辺で」",
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"364001011_51": "「…………ッ！！」",
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"364001011_52": "「あんなクズを、まごうことなき悪を、\\n 捕まえることができないなんて……ッ！」",
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"364001011_53": "「あたしたちの正義は、なんのために――」",
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"364001011_54": "「いらないのなら、『ソレ』はわたしたちがいただくわ」",
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"364001011_55": "「――ッ！？」",
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"364001011_56": "「お、お前たちは……ッ！」",
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"364001011_57": "「お久しぶりだゼ、社長サンッ！」",
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"364001011_58": "「報いを受けるであります……ッ！」",
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"364001011_59": "「ぐおあ……ッ！？」",
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"364001011_60": "「ぐ……く……がは……ッ！」",
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"364001011_61": "「む……。\\n 気を失っただけでありますか？」",
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"364001011_62": "「防刃ベストでも着込んでんのか？\\n 偉そうな態度をする割には、気の小さいことで」",
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"364001011_63": "「ノーブルレッド……ッ！」",
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"364001011_64": "「完全に姿をくらましたと思っていましたが……」",
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"364001011_65": "「こいつを野放しにしておけば、\\n また同じ悲劇が繰り返されるかもしれないわ」",
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"364001011_66": "「だから確実に、ここで消す」",
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"364001011_67": "「それが、法律にも規律にも縛られない\\n わたしたち悪のやり方よ」",
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"364001011_68": "「…………」",
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"364001011_69": "「あの世で、怪物と蔑んだ皆に挨拶なさい――」",
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"364001011_70": "「駄目だ……ッ！」",
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"364001011_71": "「――ッ！」",
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"364001011_72": "「この期に及んで、止めようというの？\\n 少しの間、目をつぶっていればいいのよ？」",
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"364001011_73": "「駄目だって言ってるでしょッ！\\n あんたたちに、丸良社長を殺させはしないッ！」",
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"364001011_74": "「そう……。\\n あくまで正義の味方を気取るのね」",
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"364001011_75": "「その通り。\\n どんな理由があろうとも――」",
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"364001011_76": "「あたしたちの目の前で、誰も死なせやしないッ！」",
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"364001011_77": "「それに、あなたたちには殺人の容疑で\\n 逮捕命令が出ています」",
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"364001011_78": "「分かったわ。\\n わたしたちとあなたたち、最初から相容れない者同士――」",
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"364001011_79": "「やっぱりこうなってしまうのね」",
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"364001011_80": "「ここなら邪魔が入らないでしょう。\\n さて、決着を付けましょうか」",
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"364001011_81": "「悪と――」",
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"364001011_82": "「正義としてッ！」"
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