xdutranslations/Missions/2010189/201018911_translations_jpn.json
2020-08-28 11:18:17 +02:00

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{
"201018911_0": "秘湯で深まる関係",
"201018911_1": "「……は? フィーネが休暇で旅行に行っただと?\\n だから姿が見えなかったのか」",
"201018911_2": "「ああ。先日、了子くんから休暇が欲しいと言われ、\\n 定期連絡を入れることを条件にその許可を出した」",
"201018911_3": "「行き先が南米なのは気がかりだが……」",
"201018911_4": "「南米か……。\\n でも、休暇で旅行するくらい別にいいだろ」",
"201018911_5": "「実は先程、南米の反政府ゲリラの間で\\n 不穏な動きがあるという報告が上がってきたんだ」",
"201018911_6": "「……おっさん、まさかとは思うが、\\n そんな奴らにあいつがやられると――」",
"201018911_7": "「思ってはいないが、気にはなっている。\\n もしものことが起こらないとは限らないからな」",
"201018911_8": "「…………」",
"201018911_9": "「いや……確かに心配し過ぎなのかもしれない。\\n 今の話は忘れてくれ」",
"201018911_10": "「……あーもう、おっさんが変なこと言うから、\\n 気になってきちまったじゃねえか」",
"201018911_11": "「南米のどの辺だ?\\n 移動手段を用意してくれるならあたしが見てくるよ」",
"201018911_12": "「移動手段の用意は可能だが……。\\n いや、しかし……」",
"201018911_13": "「明日から休みだし、構わないよ。\\n 一応、S.O.N.G.に連絡はするけどな」",
"201018911_14": "「そうか。では、頼む。\\n ただ、万が一のためネフシュタンの権杖を持っていってくれ」",
"201018911_15": "「ここが最後に連絡があった場所……、\\n フィーネはまたこの村に来たのか……」",
"201018911_16": "(一応、村も平和そうだし、\\n わざわざ来る理由があるようには思えないけどな",
"201018911_17": "(そういえば、こっちの世界のパパとママも\\n 今はこの村にいないんだっけ……",
"201018911_18": "「どこにいるのか、詳しくは聞いてないけど……」",
"201018911_19": "「もしもし、お嬢さん」",
"201018911_20": "「うひゃあッ!?」",
"201018911_21": "「あら、ごめんなさい。驚かせちゃったかしら」",
"201018911_22": "「い、いや、大丈夫だ。ちょっと考え事してて……。",
"201018911_23": " それでなんの用だ?」",
"201018911_24": "「こんな村に外からのお客さんなんて珍しいから。\\n あの人もそうだけど、よくここにたどり着いたなって」",
"201018911_25": "「あの人? ……そいつの特徴教えてくれないか?」",
"201018911_26": "「特徴? ええっと、サングラスで顔はよく見えなかったけど\\n 全身真っ黒な服を着た、長い金髪の女性だったわね」",
"201018911_27": "(たぶん、フィーネだな)",
"201018911_28": "「その女と何か話さなかったか?\\n たとえば、反政府ゲリラのこととかさ」",
"201018911_29": "「確かにその話もしたわね。\\n でも彼女は何かを探しているみたいで……」",
"201018911_30": "「探しているって何を……?」",
"201018911_31": "「詳しいことは聞かなかったから……。\\n すぐにゲリラがいるって噂の森に行っちゃったし……」",
"201018911_32": "(……一体フィーネは何を探してるっていうんだ?)",
"201018911_33": "「この辺のはずだよな?\\n 反政府ゲリラが潜んでる場所ってのは……」",
"201018911_34": "「ああ、クソッ! 歩きづらいったらありゃしねえ。\\n 他の道はないのかよ」",
"201018911_35": "「アルカ・ノイズッ!?\\n やっぱり近くにゲリラがいるんだなッ」",
"201018911_36": "「Killter Ichaival tron――」",
"201018911_37": "「たったの1体であたしをどうこうできるなんて\\n 思わないことだなッ」",
"201018911_38": "「多分、これだけじゃないよな。\\n 拠点が近いなら、他にも見回ってる奴がいるはずだ」",
"201018911_39": "(けど、本当にこんなところでフィーネは何を……?)",
"201018911_40": "「まさか、おかしなことを企んでるんじゃ――」",
"201018911_41": "(いや……そんなわけない……、\\n それくらいあたしだってわかってるつもりだ……",
"201018911_42": "(けど、いろいろと考えちまうよな……、\\n あたしの世界の奴とは違うってわかってても",
"201018911_43": "「やっぱり、こっちの世界のフィーネもいずれは……」",
"201018911_44": "「……ッ!? なんだッ!」",
"201018911_45": "「あぶねー、妙な気配を感じたから避けれたけど、\\n 今の攻撃はアルカ・イズじゃない」",
"201018911_46": "(……気配はする。いや、しすぎてるな。\\n こっちにバレるのを承知で殺気を垂れ流してやがるッ",
"201018911_47": "(この背筋がピリつく感じの緊張感は前にどこかで……。\\n 思い出せないけど、間違いなく只者じゃねーな",
"201018911_48": "「こいつを使わせてもらうか」",
"201018911_49": "(そろそろ日が落ちる。正面からぶつかるより、\\n 暗闇から弾幕張って場所がわからないように立ち回ればッ",
"201018911_50": "(クソッ、なんて動きをしやがる。\\n こっちの攻撃がほとんど当たってねーぞッ",
"201018911_51": "(場所が悪いとはいえ、デュオレリックで苦戦する相手って\\n どんな野郎だよッ",
"201018911_52": "(しかたねー、ここは一か八か。\\n 開けた場所に誘い込んで一気に全弾叩き込んでやるッ",
"201018911_53": "「よし、誘いに乗ったッ! ここならいけるはずだ。",
"201018911_54": " 全弾持っていきやがれえええええッ!」",
"201018911_55": "「待ちなさいッ!」",
"201018911_56": "「うおおっとッ! フィ、フィーネッ!?\\n お前、どこから湧いて出たッ」",
"201018911_57": "「ネフシュタンが反応するから、まさかとは思ったけど、\\n あなただったのね」",
"201018911_58": "「おい、まさかさっきまで戦ってたのって……」",
"201018911_59": "「お互い、大怪我を負わずに済んでよかったわ。\\n 捨て身の攻撃を受けていたら、どうなるかわからなかったもの」",
"201018911_60": "「そこまで読んでて、誘いに乗ったのかよ……」",
"201018911_61": "「あなたとは経験してきた修羅場の数が違うの。\\n ところで、なんであなたがここにいるのかしら」",
"201018911_62": "「あー、それは……」",
"201018911_63": "「ちょっと待って。どうせなら、落ち着ける場所で話さない?\\n ちょうど近くにいい所があるのよ」",
"201018911_64": "「こんな森の奥深くにか?」",
"201018911_65": "「ええ、期待していいわよ」",
"201018911_66": "「……というわけで、私は反政府ゲリラの噂を聞いて、\\n 早めに芽を摘んでおこうと思ったのよ」",
"201018911_67": "「実はこの秘湯の情報が本命だったんだけど、\\n おまけの情報が思ったより放っておけるものではなかったの」",
"201018911_68": "「…………」",
"201018911_69": "「はあ……、それにしても、お湯も眺めも噂通りのいい温泉ね。\\n こんな奥地だから貸切状態なのもいいわ」",
"201018911_70": "「…………」",
"201018911_71": "「ずっと黙っているけど、お風呂は嫌いだったかしら?」",
"201018911_72": "「そういうわけじゃない。\\n 人で風呂に入ってることに違和感があってだな」",
"201018911_73": "「あんたとは一緒に入ったことなかったから……」",
"201018911_74": "「あんた、というのは私のこと?\\n それとも、そちらの世界の私のことかしら」",
"201018911_75": "「あっ……」",
"201018911_76": "「いいのよ、同じ姿形をしていれば比べてしまうもの。\\n 気になんてしていないわ」",
"201018911_77": "「それに今はお互いにすべてをさらけ出している状態。\\n 無理に取り繕う必要もないわよ」",
"201018911_78": "「そ、そうか……」",
"201018911_79": "(そう言われても、未だにどういう距離感で接していいのか、\\n よくわからないんだよな",
"201018911_80": "「ふぅ……汗を掻いた後のお風呂は最高ね……」",
"201018911_81": "「汗掻いたのは戦ったからだろ。\\n ……そういや、あのアルカ・イズはなんだったんだ」",
"201018911_82": "「あれは反政府ゲリラが使っていたものよ。\\n 最後の体を取り逃してしまったの」",
"201018911_83": "「そういうことだったのか」",
"201018911_84": "「あなたを敵と誤認して攻撃を仕掛けたのは謝るわ。\\n お互い、何事もなくてよかったわね」",
"201018911_85": "「…………」",
"201018911_86": "「どうしたのかしら?」",
"201018911_87": "「あんたほどのやつだったら、\\n 相手があたしだって本当はわかってたんじゃないのか」",
"201018911_88": "「私もすべてがわかるわけではないわ。\\n 間違いだって犯すものよ」",
"201018911_89": "「本当かよ。実は裏でなんか企んでたんじゃないのか」",
"201018911_90": "「まさか。もう1つのネフシュタンと戦えるいい機会、\\n だなんて思ってなかったわ」",
"201018911_91": "「…………」",
"201018911_92": "「それよりも今は温泉を楽しみましょう」",
"201018911_93": "「ふん、温泉だから細かいことはお湯に流そう、ってか」",
"201018911_94": "「…………」",
"201018911_95": "「と、とにかく、風呂から上がったらおっさんに連絡入れとけ。\\n あんたのこと気にしてたからな」",
"201018911_96": "「ええ、そうさせてもらうわ。\\n あなたのことも連絡を入れておかないといけないものね」",
"201018911_97": "「あたしのことはもう知ってるぞ」",
"201018911_98": "「あの人にじゃなくて、雪音夫妻に連絡をするの。\\n この後会いに行くつもりだから」",
"201018911_99": "「パパとママに会いに行くのかッ!?」",
"201018911_100": "「私じゃなくてあなたが会いに行くのよ」",
"201018911_101": "「あの人たち、今は近くの別の村にいるみたいだから、\\n 先に了解を得て、あなたを招くつもりだったのよ」",
"201018911_102": "「ほ、本当に会いに行っていいのか?」",
"201018911_103": "「あなたが会いたくないのなら、無理にとは言わないわ」",
"201018911_104": "「あ、あたしは……、会いたい……」",
"201018911_105": "「なら、連絡を入れておくわ。\\n もう少し、こちらの世界にいられるんでしょう」",
"201018911_106": "「うん……」",
"201018911_107": "(2人に会いに行けるのか。元気かな、何を話せばいいんだろ。\\n 話したいことがたくさんありすぎる……",
"201018911_108": "(そんな可愛い顔ができるなら、いつもそうしていればいいのに。\\n この子の不器用なところは変わらないわね",
"201018911_109": "「な、なんだよ、人の顔見てニヤニヤして……」",
"201018911_110": "「私が? それは見間違いよ。湯気でそう見えただけ。\\n あなたも口元が緩んでいたように見えたわよ」",
"201018911_111": "「……お互い見間違いだな」",
"201018911_112": "「離れて入っているからそう見えるの。\\n もっと近くに来なさい」",
"201018911_113": "「……じゃあ、ちょっとだけ」",
"201018911_114": "「あら、意外ね。そんな必要はないって\\n 断られると思ったのだけど」",
"201018911_115": "「いいじゃないか、たまには……。\\n こんな風にゆっくりできる機会なんて滅多に無いんだから」"
}