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"382000521_0": "「街と埠頭、二度にわたる襲撃の様子を見るに、\\n 明日香くんが連中の目的である可能性は格段に高まった」",
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"382000521_1": "「確かに、街で戦ったイシムの眷属は、\\n 明日香ちゃんが隠れてる場所を感じ取ってた……」",
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"382000521_2": "「それに、あたしらを無視して本部に向かって行ったのは、\\n 中にいるこいつを狙ったとも考えられるな」",
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"382000521_3": "「それは……あたしの中にあるっていう、\\n 何かが原因ですか?」",
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"382000521_4": "「そう考えるのが妥当だろうな」",
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"382000521_5": "「明日香ちゃんの中にあるなにか……? なんですか、それ?」",
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"382000521_6": "「つい先ほど検査で判明したんだが、明日香くんの体内には、\\n なんらかのエネルギーを発する物質が存在しているようだ」",
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"382000521_7": "「まさか……聖遺物ッ!?」",
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"382000521_8": "「それはまだなんとも言えん。\\n 反応が微弱すぎるんだ」",
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"382000521_9": "「体内に聖遺物があるとするなら、立花の胸にあった\\n ガングニールの破片と同じ、融合症例……」",
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"382000521_10": "「イシムの眷属の狙いが明日香くんだとすれば、\\n 向こうの動きが活性化してきた今、1人にしておくのは危険だ」",
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"382000521_11": "「そこで明日香くんには、護衛体制強化のため、\\n しばらくはこの潜水艦に寝泊まりしてほしい」",
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"382000521_12": "「あたしがここに、ですか?」",
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"382000521_13": "「無論、極力不便をかけないように計らうつもりだ」",
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"382000521_14": "「装者たちは有事に備え、\\n 交代で本部内に常駐してもらうことになる」",
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"382000521_15": "「確かに、それが一番確実ね」",
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"382000521_16": "「みんなで本部にお泊りデースッ!」",
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"382000521_17": "「切ちゃん、遊びじゃないんだよ?",
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"382000521_18": " あ、でも……歯ブラシとかはちゃんと用意しないと」",
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"382000521_19": "「まったく、緊張感のない後輩だ……」",
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"382000521_20": "「……また、装者の皆さんに護られることになるんですね。\\n 申し訳ありません……」",
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"382000521_21": "「そんなことないよ。わたしたちだって、明日香ちゃんには\\n 何度も助けられたもん」",
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"382000521_22": "「お互い様ってことだ。あんま気にすんなよ」",
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"382000521_23": "「はい……ッ!」",
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"382000521_24": "(皆さんはこう言ってくれるけど、\\n 足を引っ張らないように、あたしも頑張らないと……ッ!)",
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"382000521_25": "「本部に泊まるなら、着替えとかいろいろ準備しないとだね」",
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"382000521_26": "「学校からの課題も忘れちゃダメだよ」",
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"382000521_27": "「響先輩ッ!」",
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"382000521_28": "「明日香ちゃん? どうかしたの?」",
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"382000521_29": "「あの……響先輩は、融合症例というものだったんですよね?」",
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"382000521_30": "「え? うん、そうだけど……」",
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"382000521_31": "「それなら……あたしも、ひょっとしたら装者に\\n なれるかもしれないっていうことですよねッ!?」",
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"382000521_32": "「え……?」",
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"382000521_33": "「あたしが自分の中にある聖遺物の力を引き出せたら、\\n イシムの眷属と戦える……皆さんの力になれるはずですッ!」",
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"382000521_34": "「だから、響先輩がどうやって聖遺物の力を引き出したのか、\\n 教えてくださいッ!」",
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"382000521_35": "「それは……」",
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"382000521_36": "「……明日香ちゃん。\\n 融合症例は、そんなに都合のいいものじゃないんだよ」",
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"382000521_37": "「え……?\\n どういうことですか?」",
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"382000521_38": "「確かにわたしは過去に\\n 融合症例者としてシンフォギアを纏っていたことがあった」",
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"382000521_39": "「でも……ガングニールの力を使うたびに、\\n わたしの身体は聖遺物の破片に蝕まれていったんだ」",
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"382000521_40": "「……ッ!」",
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"382000521_41": "「あの時の響はね、命を落としてたかもしれない……。\\n 本当に、危険な状態だったんだよ」",
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"382000521_42": "「そ……そうだったんですか……」",
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"382000521_43": "「それにね、<ruby=みらい>未来</ruby>の世界で言ったでしょ?\\n 装者は特別な、ヒーローなんかじゃないって」",
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"382000521_44": "「そ、そうでした……。あたしと同じ人間で、\\n 怖かったり、悲しかったりもするんだって……」",
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"382000521_45": "「うん。装者になると、戦いたくない相手とも、\\n 戦うことになるかもしれないんだよ」",
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"382000521_46": "「わたしも、色んな人と戦った……分かり合おうと伸ばした手を、\\n はねのけられたことだって、何度もあった」",
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"382000521_47": "「響先輩……」",
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"382000521_48": "「……ごめんなさい。あたし、自分のことばっかりで、\\n ヒーローになれるって、浮かれてしまって……」",
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"382000521_49": "「ううん、無理もないよ。\\n 明日香ちゃんは、誰よりもそれを目指してきたんだもん」",
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"382000521_50": "「……そうだな」",
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"382000521_51": "「翼さん?」",
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"382000521_52": "「すまんな、立ち聞きするつもりはなかったのだが、\\n 聞こえてしまった」",
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"382000521_53": "「水流。その正義感は立派なものだ。\\n 奏に憧れてのこととあれば、わたしとしても誇らしい」",
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"382000521_54": "「だが、はやる気持ちを一度抑え、落ち着いて考えるべきだ。\\n 確かに、力のない正義は無意味かもしれない」",
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"382000521_55": "「だが、大きな力があれば、より大きな正義を成せる、\\n というものでもないのだから」",
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"382000521_56": "「……そうですよね。すみません。あたし、皆さんに\\n 護られてばかりだから、焦っちゃって……」",
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"382000521_57": "「わたしも装者になる前は護られてばかりだったから、\\n その気持ちは分かる。でも、気にすることないよ」",
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"382000521_58": "(だけどそしたら、あたしはどうやって\\n 奏さんの想いを受け継いだら……)",
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"382000521_59": "「……あれ?\\n 向こうから走ってくるのって……エルフナインちゃん?」",
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"382000521_60": "「あ、皆さんッ!\\n ここにいましたか」",
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"382000521_61": "「お疲れ様。\\n 急いでいるみたいだけど、どうしたの?」",
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"382000521_62": "「実は、ケースのロック解除に成功したんです」",
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"382000521_63": "「ケースって……<ruby=みらい>未来</ruby>の世界から持ち帰ってきたケースだよね?」",
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"382000521_64": "「ということは……『希望』がなんだか分かったのッ!?」",
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"382000521_65": "「はいッ! 皆さんも来てくださいッ!\\n あのケースには、大変なものが入っていましたッ!」"
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