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"390001111_0": "今日も明日も、推しの近くで",
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"390001111_1": "「失礼します、マスター」",
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"390001111_2": "「揃いも揃って……\\n いったいなんの用だ?」",
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"390001111_3": "「先日の……\\n ゾンビシャンパンの事件についてですわ」",
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"390001111_4": "「あれは、もう解決した話だろう?」",
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"390001111_5": "「ですが、私たちはマスターに謝らなくてはなりません」",
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"390001111_6": "「ごめんなさいなんだゾ……」",
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"390001111_7": "「あたしたち、それなりに反省してるんですよぉ?」",
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"390001111_8": "「あたしたちはやっぱりどこまでもマスターを信じているのに、\\n マスターが信じた相手を疑ってしまったので……」",
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"390001111_9": "「派手に不覚……ッ!\\n マスターが信じた相手を信じなくて、何を信頼と言えましょう」",
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"390001111_10": "「何を深刻な顔をしているのかと思えば……\\n そんなことか」",
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"390001111_11": "「マスターの騎士である私たちにとっては\\n 重大な問題ですわ」",
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"390001111_12": "「オレがお前たちを作ったのだ。\\n オレはお前たちにはなれないし……その逆も然りだ」",
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"390001111_13": "「だから……\\n オレが疑えない代わりに疑ってくれたのだと、そう思っている」",
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"390001111_14": "「マスター……」",
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"390001111_15": "「それは『ありがとう、ガリィちゃん大好き♡』って意味だと\\n 捉えてもいいですかぁ?」",
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"390001111_16": "「ガリィだけじゃないゾッ!\\n マスターはあたしたちのことも好きでいてくれてるゾッ!」",
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"390001111_17": "「ええ。\\n ……気持ちは十分に伝わりましたわ」",
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"390001111_18": "「あぁ、これから先の永遠にも近い年月を……\\n この身全てを捧ぐに足る言葉だ」",
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"390001111_19": "「ニューイヤーッ!",
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"390001111_20": " ……から、ありがたい言葉をもらえたゾッ!」",
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"390001111_21": "「そういえば、年が明けたんだったわね」",
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"390001111_22": "「この前はがちゃがちゃしてるうちに年が明けちゃって、\\n なんだか損した気分でしたしねー」",
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"390001111_23": "「新年早々に、大変な後片付けも待っていましたわね……。\\n とはいえ、本当に被害は0――何よりですわ」",
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"390001111_24": "「ゾンビシャンパンの即効性のおかげで、大パニックが起こる前に\\n 多くの観客があーうー言うだけになったってのが大きいのよね」",
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"390001111_25": "「でも、後片付けのときもう大丈夫だゾって声かけたヒトたちが、\\n 何人かまた気絶したのはびっくりしたゾ……」",
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"390001111_26": "「局長が暗躍――いや、立ち回っていたおかげで、\\n ネット配信も途中から断たれていたようだ」",
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"390001111_27": "「表向きには音と光の演出、そして現場に満ちていた熱狂と興奮。\\n それらによる集団ヒステリーが原因であると表明……」",
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"390001111_28": "「そのおかげで、出演したアーティストの卵たちには、\\n また別の機会に改めて『そういう機会』を設けるそうですよ」",
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"390001111_29": "「飽くまで錬金術師協会については触れない、と。\\n ……またしても二課に借りができてしまいましたわね」",
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"390001111_30": "「そういえば、あのあとあいつはどうなったんですかねぇ。",
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"390001111_31": " 局長に人知れず<ruby=ころ>処分</ruby>されちゃってたりして?」",
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"390001111_32": "「エリザベートのことか?\\n それなら――」",
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"390001111_33": "「――ッしゃおらーーーいッ!!」",
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"390001111_34": "「やっはろ☆\\n みんなお元気〜?」",
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"390001111_35": "「生きてたゾ」",
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"390001111_36": "「え、ミカちゃ、なんで殺すんッ!?",
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"390001111_37": " 普通に生きてるしぃッ!」",
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"390001111_38": "「ま、細かいことはいいやぁ。\\n お邪魔するよんッ!」",
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"390001111_39": "「お邪魔だから出ていってほしいのだけれど」",
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"390001111_40": "「相変わらずの塩超えて氷ーッ!",
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"390001111_41": " 今来たばっかりじゃんか〜ッ!」",
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"390001111_42": "「それで、処分はどうなったんだ?\\n ここにいられるところを見る限り、派手ではなさそうだが」",
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"390001111_43": "「ああ。お前の予想通り、\\n こいつが大々的に処分を受けることはなくなった」",
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"390001111_44": "「そもそも……アダムが何も説明もせずに、\\n 色々と強行した責任が大きすぎる」",
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"390001111_45": "「そゆことッ!」",
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"390001111_46": "「そうですわね……そもそもあの人が事前に説明してくだされば、\\n あそこまで大事にはならなかったでしょうに」",
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"390001111_47": "「本当に、誰もあいつが何を考えてるかなんて、\\n わからないですしね」",
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"390001111_48": "「だが、前もって知っていたら、\\n 今のオレたちの出す解では解決に至らなかったかもしれない」",
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"390001111_49": "「少なくとも、あいつはそう考えたのだろう」",
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"390001111_50": "「随分肩を持ちますねー」",
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"390001111_51": "「やっぱり顔が……ッ!?」",
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"390001111_52": "「違う。\\n やめろ」",
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"390001111_53": "「なー、エリザベートはアイドル続けるのカ?\\n それなら、あたしもまたステージに上がりたいゾッ!」",
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"390001111_54": "「さすがにアイドル活動は無期限休止……、\\n マジでなえぽよ……」",
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"390001111_55": "「それくらいは当然ね」",
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"390001111_56": "「いいもんッ、またキャロぴと唄うもんッ!」",
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"390001111_57": "「……オレはもう、\\n アイドルなぞ二度とやらないからな」",
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"390001111_58": "「あらぁ、残念。でもマスターも、\\n ステージでまんざらでもないって顔してましたよ?」",
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"390001111_59": "「黙れ」",
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"390001111_60": "「アイドルができないなら、何するんだゾ?",
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"390001111_61": " もしかしていま、することないのカ……?」",
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"390001111_62": "「ウケる。むっちゃ無職みたいに言うじゃん。",
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"390001111_63": " アタシ、本職は錬金術師なんですけどーッ!」",
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"390001111_64": "「向こう数年タダ働きって感じ。\\n ま、軽いもんだょー」",
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"390001111_65": "「十分、重すぎる気が……」",
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"390001111_66": "「いーのいーの、これくらい。\\n むしろ逆に〜ってパティーンじゃん?」",
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"390001111_67": "「……?",
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"390001111_68": " なんだ、人の顔をまじまじと見て……」",
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"390001111_69": "「ん〜?",
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"390001111_70": " ンフフー、なんでもなーい、ょ♪」",
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"390001111_71": "(だって、こんなにも『美しい』歌を唄える\\n 錬金術師を、間近で見ていられるんだから……ッ!)"
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