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"389000721_0": "「フフフフ、ハハハハハッ！\\n そうだ……この力を受け入れるのだ、私の戦女神よッ！」",
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"389000721_1": "「そなたには『完全』こそが相応しいッ！\\n 不完全な者どもの想いなど、棄ててしまえッ！」",
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"389000721_2": "「そこまでだ、ゲオルクッ！」",
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"389000721_3": "「……やはり追ってきたか。\\n 不全なる者どもよ」",
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"389000721_4": "「考える時間は与えたつもりだが……その表情。\\n やはり、無駄だったようだな……」",
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"389000721_5": "「まったくもって理解できない。\\n 何故、完全に至ろうとしない。不全を手放すことの何が怖い？」",
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"389000721_6": "「また、『完全』……」",
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"389000721_7": "「全てが調和した、<ruby=あまね>遍</ruby>く真円――\\n どこをとっても、この歪で不全な世界より美しかろう」",
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"389000721_8": "「貴様たちにも覚えがあるのではないか？\\n 足りぬ身、欠けた想い、……取り戻したいと願う心に」",
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"389000721_9": "「……」",
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"389000721_10": "「見くびるなッ！ その想いごと、願いごと、\\n 抱えて進むと決めたが故に、わたしはここに立っているッ！」",
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"389000721_11": "「フハハハハ、哀れなッ！ 私にはわかるぞッ！\\n 必死に抗っても無駄なことッ！」",
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"389000721_12": "「貴様たちもここに来るまでに見ただろうッ！\\n 不全であった者たちが、『完全』へと至った姿をッ！」",
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"389000721_13": "「まさか、あの美術品や\\n 化け物にされた人たちのことを言ってるの……ッ！？」",
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"389000721_14": "「あんなものが、完全なわけないのデスッ！\\n おまえのセンスにはちっとも共感できないデスよッ！」",
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"389000721_15": "「クッ……フフ、何をもって『完全』と成すかは、\\n その者の魂の拠りどころ次第」",
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"389000721_16": "「あの者たちが異形に見えたのであれば、\\n それが奴らの魂の姿――」",
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"389000721_17": "「故に、この世は哀しい……。\\n 故に、この世に女神を降ろす」",
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"389000721_18": "「唯一の『完全』が在りさえすれば、\\n 誰も惑わずに済むのだから……」",
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"389000721_19": "「ならば、貴様こそ理解しているはずだろうッ！\\n 不全な器に『完全』を注いだとて、溢れるだけだとッ！」",
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"389000721_20": "「……ほう。\\n 己が身の不全を解する故に、その考えにも至ったか」",
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"389000721_21": "「え……えッ！？\\n なんデスか、どういうことデスかッ！？」",
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"389000721_22": "「……やれ、ここまで足りぬとなると、\\n 哀れなものだな」",
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"389000721_23": "「その哀れさに免じて教えてやろう。",
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"389000721_24": " この『メフィストフェレスの薬』の真なる力をッ！」",
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"389000721_25": "「これは、時を戻すなどというチャチな聖遺物ではないッ！\\n 世界を『完全』へと至らせる、大いなる力なのだッ！」",
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"389000721_26": "「それが悪魔の甘言と何故気付けぬッ！\\n ヒトの世界の『完全』など、ヒト以外に創れるものかッ！」",
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"389000721_27": "「それこそが否ッ！\\n ヒトの世に『完全』を<ruby=もたら>齎</ruby>せるものはヒトに非ずッ！」",
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"389000721_28": "「故に、私は彼女に乞うのだッ！！\\n 『完全』なる戦女神に、不全なる者どもの想いなど届かぬと――ッ」",
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"389000721_29": "「それを、この世の不全に知らしめよとッ！！」",
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"389000721_30": "「<ruby=おそ>畏</ruby>れよ、そして歓喜せよッ！\\n 貴様らは、それを識る先達となるのだから……ッ！」",
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"389000721_31": "「あああッ！\\n ニケさんが……ッ！」",
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"389000721_32": "「聖遺物の力に……\\n 飲み込まれてゆく……ッ！」",
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"389000721_33": "「『メフィストフェレスの薬』よ、\\n 今こそ、不全なる私の声を、聞き届けたまえ――ッ」",
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"389000721_34": "「<size=40>時よ止まれッ！\\n ニケよ、そなたはいかにも美しい……ッ！</size>」",
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"389000721_35": "――――",
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"389000721_36": "「あ、あの姿は……ッ！\\n あれが……戦女神の本来の姿なのか……ッ！？」",
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"389000721_37": "「なんと美しい……ッ！\\n 艶やかな髪……慈愛に満ちた瞳ッ！」",
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"389000721_38": "「よもや、これほどとはッ！\\n 雄々しき両翼と剣の輝き、あの姿は、まるで……ッ！」",
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"389000721_39": "「……え？」",
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"389000721_40": "「ま、待ってくださいッ！\\n 翼さん、いったい何を言ってるんですか……ッ！？」",
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"389000721_41": "「ア、アタシには、厳しくても、優しくてあったかい……\\n マムみたいな女神様しか見えないデス……」",
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"389000721_42": "「……ッ！？」",
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"389000721_43": "「わたしも切ちゃんと同じですッ。\\n マム……ううん、よく見たらマリアにも似てる……」",
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"389000721_44": "「どういうことだ……？\\n わたしと２人では……見えている世界が、違う……？」"
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