70 lines
6.1 KiB
JSON
70 lines
6.1 KiB
JSON
{
|
||
"388000422_0": "「そこだぁッ!」",
|
||
"388000422_1": "「捉え損ねた……ッ!",
|
||
"388000422_2": " けど、まだだぁッ!」",
|
||
"388000422_3": "「その負けん気の強さ、強くなるには欠かせない素養です。",
|
||
"388000422_4": " ですが――」",
|
||
"388000422_5": "「うわぁッ!?」",
|
||
"388000422_6": "「正直に真っ向から突っ込むばかりでは、\\n こうして足を掬われますよ」",
|
||
"388000422_7": "「くッ……、速すぎるッ!\\n 何をされたかわからなかった……ッ!」",
|
||
"388000422_8": "「次はわたしですッ!」",
|
||
"388000422_9": "「がむしゃらに飛び込んできたところで……、",
|
||
"388000422_10": " ……ッ!?」",
|
||
"388000422_11": "(……死角から攻撃が……ッ!?)",
|
||
"388000422_12": "「裏をかくのが忍者の戦い方、ですよねッ!」",
|
||
"388000422_13": "(ギアの機能を生かした時間差遠距離攻撃……ッ!\\n 向かってきたのは、僕を攻撃位置に誘導するためですかッ!)",
|
||
"388000422_14": "「ですが――ッ!」",
|
||
"388000422_15": "「ニンジャ・アルカ・ノイズが壁に……ッ!」",
|
||
"388000422_16": "「よい工夫だと思います。ですが、まだまだ素直すぎる。\\n 相手も隠し玉を潜ませていて当然と思ってください」",
|
||
"388000422_17": "「――勉強になるわ」",
|
||
"388000422_18": "「隠し玉はわたしよッ!\\n これで間合いに捉えたッ!」",
|
||
"388000422_19": "「未来さんの攻めに合わせてきましたか。\\n いい連携です」",
|
||
"388000422_20": "「このまま畳みかけるッ!」",
|
||
"388000422_21": "「く……ッ!」",
|
||
"388000422_22": "「わたしの世界のあなたから、何度も訓練を受けたッ!」",
|
||
"388000422_23": "「……ッ、僕の動きにこうもついてくるなんて……ッ!",
|
||
"388000422_24": " なら、これはどうですかッ!?」",
|
||
"388000422_25": "「クナイッ!?\\n 袖に隠していたのか……ッ!」",
|
||
"388000422_26": "「いけない、マリアさ――」",
|
||
"388000422_27": "「――それも読んだッ!」",
|
||
"388000422_28": "「あの距離からの投擲を避けた……ッ!?」",
|
||
"388000422_29": "「もらった――ッ!」",
|
||
"388000422_30": "「巻物に手が届くぞッ!」",
|
||
"388000422_31": "「え……ッ!?\\n 身体が、動かない……ッ!?」",
|
||
"388000422_32": "「影を見てください」",
|
||
"388000422_33": "「影……?」",
|
||
"388000422_34": "「これは……わたしの影にクナイがッ!?\\n 避けたはずなのに、どうしてッ!?」",
|
||
"388000422_35": "「罠を張っておいたんです。\\n ロープを切れば、上からクナイが降ってくるように」",
|
||
"388000422_36": "「それじゃあ、さっき投擲したクナイは……?」",
|
||
"388000422_37": "「はい。\\n 罠を作動させるためのものです」",
|
||
"388000422_38": "「けど、ピンポイントでこの罠の場所に来るなんて、\\n わからないはず……」",
|
||
"388000422_39": "「もしかして、さっきマリアさんに押されているように\\n 見えたのも……?」",
|
||
"388000422_40": "「演技だったっていうわけね……」",
|
||
"388000422_41": "「ご明察です」",
|
||
"388000422_42": "「このように、忍とは必ずしも真っ向から相手を倒すことだけを\\n 目的としているわけではありません」",
|
||
"388000422_43": "「アカオニの目的が二課の消滅だというなら、\\n 本来、アカオニは我々と正面切って戦う理由はありません」",
|
||
"388000422_44": "「聖遺物や機密を奪われるだけでも、\\n 日本国内における二課の存続は危うくなるのですから」",
|
||
"388000422_45": "「ですので、僕たちはアカオニが例え全力で逃げようとしても、\\n それを阻止しなければならないのです」",
|
||
"388000422_46": "「なるほど。\\n ことの重大さが身に染みてわかってきたよ」",
|
||
"388000422_47": "「ご理解いただけてなによりです。",
|
||
"388000422_48": " ……そろそろ休憩にしましょうか?」",
|
||
"388000422_49": "「いえ、まだやれますッ!」",
|
||
"388000422_50": "「ああ。\\n まだ何も掴めていないからな」",
|
||
"388000422_51": "「あなたが策を弄するなら、\\n その先の先まで読めるようになってみせるッ!」",
|
||
"388000422_52": "「わかりました。\\n それでは、修行を続けましょう」",
|
||
"388000422_53": "「お願いしますッ!」",
|
||
"388000422_54": "(苦境でも決して折れない心の強さは、忍の大事な素養。\\n 皆さんは最初からそれを持っている)",
|
||
"388000422_55": "(あとは、アカオニの再襲撃まで、僕がどこまで彼女たちの\\n 可能性を伸ばせるかにかかっていますね)",
|
||
"388000422_56": "「もう日が暮れますね。時間経過に伴って、\\n 僕のイメージが影響しているみたいです」",
|
||
"388000422_57": "「そういうわけですので、皆さん。\\n 今日の修行はここまでとしましょう」",
|
||
"388000422_58": "「結局、一度も巻物に手さえ触れられなかったわね……」",
|
||
"388000422_59": "「ちっくしょうッ!\\n 明日だ、明日こそは絶対に奪い取ってやるッ!」",
|
||
"388000422_60": "「身体の疲れは感じないはずなのに……。\\n もう一歩も動けそうにない……」",
|
||
"388000422_61": "「精神の疲労を、そのまま肉体の疲労のように\\n 感じているのかしら……?」",
|
||
"388000422_62": "「休養も修行のうちです。\\n 今日のところは、僕の育った家で休んでください」",
|
||
"388000422_63": "「明日からは、本格的な修行に入りますからね」",
|
||
"388000422_64": "「明日から……?」",
|
||
"388000422_65": "「っていうことは……」",
|
||
"388000422_66": "「今日のは本格的じゃなかったの……ッ!?」",
|
||
"388000422_67": "「つくづくとんでもないな、忍者ってのは……」"
|
||
} |