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"383000431_0": "「梨璃ちゃんの部屋は、\\n あそこらしいですよッ!」",
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"383000431_1": "「……おや?\\n 扉の前に誰かいるデスよ?」",
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"383000431_2": "「……あれは、楓さん?」",
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"383000431_3": "「ぐぬぬぬぬ、\\n 近い、近いですわ~」",
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"383000431_4": "「あの……。\\n こんなところで何をしているんデスか?」",
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"383000431_5": "「きゃあっ!?」",
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"383000431_6": "「ななななっ!?",
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"383000431_7": " この楓・J・ヌーベルを驚かすとは、なんてちびっこですの!」",
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"383000431_8": "「ちびっこじゃないデスッ!\\n アタシには、暁切歌という名前があるんデスッ!」",
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"383000431_9": "「ふふん、ちびっこにはちびっこがお似合いですわ」",
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"383000431_10": "「むぅッ!\\n 人のことをちびっこって言う方がちびっこなんデスよッ!!」",
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"383000431_11": "「とにかく、静かにしていただけます?\\n わたくしは今、重大な作戦行動中なのですから」",
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"383000431_12": "「――作戦行動中?\\n ここって、梨璃ちゃんの部屋だよね?」",
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"383000431_13": "「用があるんだったら、\\n 普通にノックすればいいんじゃ……」",
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"383000431_14": "「そうはいかない理由があるから困っているのですわ!\\n 百聞は一見にしかず、見てご覧なさい!」",
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"383000431_15": "「扉が少し開いてる?\\n でも、いいのかな……」",
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"383000431_16": "「フフ……」",
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"383000431_17": "「あら、くすぐったかったかしら?」 ",
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"383000431_18": "「違います……なんだか、\\n こうしてお姉様に髪をとかしてもらえるのが嬉しくて……」",
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"383000431_19": "「こういう時に、シルトであるあなたを労わるのは\\n シュッツエンゲルとして当然のことだわ」",
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"383000431_20": "「お姉様……」",
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"383000431_21": "「…………」",
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"383000431_22": "「…………」",
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"383000431_23": "「り、梨璃ちゃんって、\\n あんな顔するんだ、ちょっとドキッとしちゃった」",
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"383000431_24": "「白井の方も、戦いの時とは違う雰囲気だ。\\n あのような優しげな表情を浮かべるんだな」",
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"383000431_25": "「なんとも、絵になる2人デスね……」",
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"383000431_26": "「まったくもう!\\n 感心している場合ではありませんわ!」",
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"383000431_27": "「あんなに仲睦まじくしているなんて、\\n 羨まし……じゃなくって、ベタベタし過ぎですわ!」",
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"383000431_28": "「あれ?\\n 2人とも出てくるみたいだよ?」",
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"383000431_29": "「なんですって!?\\n 見つからないように隠れますわよ! ほら急いで!!」",
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"383000431_30": "「……ふう、見つからなかったようですわね」",
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"383000431_31": "「お2人ともどちらに行かれたのでしょう?\\n ままままさかお風呂では!?」",
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"383000431_32": "「いや、あちらは食堂の方だな。\\n 恐らく食事をしに行ったのだろう」",
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"383000431_33": "「梨璃すわんの食事シーン!?\\n それは見逃せません、早速追いかけますわよ!」",
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"383000431_34": "「あ! くれぐれも音は立てず!\\n 見つかってはいけませんからね!!」",
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"383000431_35": "「なんだか、しれっと巻き込まれてしまっているデス……」",
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"383000431_36": "「くッ、どうしてわたしが、\\n こんな出歯亀の真似事など……」",
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"383000431_37": "「ま、まあ……ひょっとしたら、\\n 2人の関係について、ヒントが掴めるかも、ですし……」",
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"383000431_38": "「楓さん、どこに行っちゃったんでしょう?\\n 一緒にご飯食べたかったのに」",
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"383000431_39": "「響さんたちも見つからなかったし……」",
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"383000431_40": "「色々と忙しいのかもしれないわね。\\n 次に会えた時に声をかけてみるとしましょう」",
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"383000431_41": "「そうですね……。\\n わ、すごい! たくさんメニューがありますよ!!」",
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"383000431_42": "「……世界が変わっても、\\n 食文化は大きく変わらないようね」",
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"383000431_43": "「ラムネが無いのは残念ですけど……、\\n まさかラムネが存在しない世界だなんてことはないですよね?」",
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"383000431_44": "「それは分からないけれど……、\\n ほら、今日のところはクリームソーダにしておきなさい」",
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"383000431_45": "「はーい!」",
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"383000431_46": "「ギリギリギリギリ……。\\n 梨璃さんとご飯、梨璃さんとご飯、梨璃さんとご飯……」",
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"383000431_47": "「そんな歯ぎしりばっかしていると、音でバレるデスよ?」",
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"383000431_48": "「というか、普通に声をかけて\\n 一緒に食べればいい気がするんだけど……」",
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"383000431_49": "「うーん!\\n どれも美味しいです!」",
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"383000431_50": "「本当ね。\\n しっかり食べて、英気を養いましょう」",
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"383000431_51": "「特に、このクリームソーダのアイスが最高です!\\n よかったら、お姉様も一口いかがですか?」",
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"383000431_52": "「え、わたし?\\n わたしは別に……」",
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"383000431_53": "「遠慮なさらず。\\n ほら、あーん」",
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"383000431_54": "「あーん!?\\n 梨璃、行儀が悪いわよ……」",
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"383000431_55": "「ああ!\\n アイスがこぼれてしまいます……!」",
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"383000431_56": "「――!",
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"383000431_57": " え、ええと、どうすればいいの?」",
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"383000431_58": "「お口を、差し出していただければ……」",
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"383000431_59": "「……こう、かしら?」",
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"383000431_60": "「はむ……」",
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"383000431_61": "「お口に合いましたか?」",
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"383000431_62": "「ええ……美味しいわ。\\n 少しだけ、恥ずかしいけれど……」",
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"383000431_63": "「フフ、今日のお姉様、なんだか可愛いです」",
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"383000431_64": "「もう、梨璃ったら……」",
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"383000431_65": "「あら、口元にアイスが付いてるわよ。\\n こちらを向きなさい、拭いてあげるから」",
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"383000431_66": "「はい!\\n ありがとうございます!」",
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"383000431_67": "「もう……」",
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"383000431_68": "「フ、フフフフフ……」",
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"383000431_69": "「おおう……。\\n いよいよ笑うしかなくなっているデス……」",
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"383000431_70": "「もう終わりにしよう。\\n これ以上見ていたら、2人にも申し訳が立たん……」",
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"383000431_71": "「な、何を仰いますの?\\n むしろ、ここからが始まりかもしれませんのに!?」",
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"383000431_72": "「始まりって、何が始まるの?」",
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"383000431_73": "「それはもう、大変なことですわ!\\n そう、たとえば――」",
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"383000431_74": "「……起きなさい、梨璃。もう朝よ」",
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"383000431_75": "「ううう、眠い……。\\n もう少しだけ寝ていてもいいですか……?」",
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"383000431_76": "「仕方のない子ね。\\n 少しだけよ?」",
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"383000431_77": "「はーい……。\\n おやすみなさーい……」",
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"383000431_78": "「可愛い寝顔。\\n わたしも、もう少しだけ眠ろうかしら……」",
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"383000431_79": "「――な~んて言うことが、\\n あるかもしれないのですわよ!!」",
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"383000431_80": "「いや、な~んて、と言われましても……」",
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"383000431_81": "「とにかく! わたくしの目の届かないところで、\\n そのようなことが起こらないように!」",
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"383000431_82": "「お2人をちゃんと見守る!\\n その役目がわたくしにはあるのですわ!」",
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"383000431_83": "「仕方ない、今日のところは帰るとするか」",
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"383000431_84": "「ブツブツ……。\\n シュッツエンゲルの契りさえ無ければ……」",
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"383000431_85": "「シュッツエンゲルの契り……?」",
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"383000431_86": "「そういえば、先ほど白井も\\n そのようなことを言っていたが……」"
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