49 lines
6.1 KiB
JSON
49 lines
6.1 KiB
JSON
{
|
||
"380000821_0": "「ザックーム本体、沈黙しています」",
|
||
"380000821_1": "「地脈を求め地中から伸ばした<ruby=こんけい>根茎</ruby>や、撒かれる葉には、\\n キャロルの<ruby=オートスコアラー>自動人形</ruby>が対応している」",
|
||
"380000821_2": "「どうにか上手くいったみたいですね……」",
|
||
"380000821_3": "「とはいえ、永続的に地脈を遮断できる訳ではない。\\n 以降は、時間との戦いだぞ」",
|
||
"380000821_4": "「……分かっている。だから、これを二課に」",
|
||
"380000821_5": "「ザックームの欠片? いいの?」",
|
||
"380000821_6": "「必要と判断した。\\n ザックーム本体を倒すため、そちらの知識も貸してほしい」",
|
||
"380000821_7": "「分かったわ。\\n 天才、櫻井了子の本気を見せてあげる」",
|
||
"380000821_8": "「ああ、頼んだ」",
|
||
"380000821_9": "「貴重なサンプルを渡してくれて礼を言う。\\n ……それとゲートの件を話さなかったのは俺の判断だ」",
|
||
"380000821_10": "「ダンナッ!\\n それはあたしが――」",
|
||
"380000821_11": "「いや、奏の責任ではない。君たちに不信感を与えてしまった\\n ことについて、謝罪をさせてくれ。すまなかった」",
|
||
"380000821_12": "「……構わない。あなたたちの組織の成り立ちを考えれば、\\n むしろ当然の判断といえるだろう」",
|
||
"380000821_13": "「ゲートの問題解決については、こちらも力を貸す。\\n あいつらとの関わりが途絶えるのはオレたちも望んでない」",
|
||
"380000821_14": "「そうか……。ならば、今後はその件について隠し事は\\n しないと約束しよう」",
|
||
"380000821_15": "「お願いする。ただ、そちらの懸念もあるだろうし、ゲートの\\n 件は協会でも一部の者にのみ絞って情報は管理しよう」",
|
||
"380000821_16": "「重ね重ねの配慮、痛み入る。\\n ……これからよろしく頼む」",
|
||
"380000821_17": "「ああ、改めてな」",
|
||
"380000821_18": "「結果が出たわ。\\n 大方はそちらで解析した通りだったけど……」",
|
||
"380000821_19": "「まず問題の火への耐性だけど、これはもう\\n ブリーシンガメンの本気でも突破できそうにないわね」",
|
||
"380000821_20": "「そうなのか……?」",
|
||
"380000821_21": "「ええ。そして耐性と吸収の機構は<ruby=こんけい>根茎</ruby>に集中してるみたい。\\n これも戦いの中で分かっていたと思うけど」",
|
||
"380000821_22": "「ああ、<ruby=こんけい>根茎</ruby>が本体をかばっていたからな……」",
|
||
"380000821_23": "「ただ、調べた限りでは耐性も完璧じゃないわ」",
|
||
"380000821_24": "「どうやら際限なく耐性が上がった訳じゃなくて、受けた攻撃に\\n 由来して、それを防げるだけの耐性を獲得したみたい」",
|
||
"380000821_25": "「じゃあ、あたしたちの攻撃のせいで\\n 耐性を上げたってことか?」",
|
||
"380000821_26": "「そんなところね。だけど、耐性の強化には時間がかかる。\\n だから単純に今まで以上の火力でなら、通用するはずよ」",
|
||
"380000821_27": "「今まで以上の火力か……」",
|
||
"380000821_28": "「時間をかけて術式を練ればなんとかなるかもしれんが、\\n 多用できるものではないな……」",
|
||
"380000821_29": "「問題点を整理しよう。ザックームを倒すには『<ruby=こんけい>根茎</ruby>』と『葉』の\\n 邪魔を突破して、『本体』に攻撃を仕掛ける必要がある」",
|
||
"380000821_30": "「『葉』については数が多いが、対処は難しくない。\\n 『<ruby=こんけい>根茎</ruby>』については吸収機構と火への耐性があり、対処が困難」",
|
||
"380000821_31": "「そして『本体』だが、これは火への耐性がある程度あるのか、\\n ほとんどないのか、どちらなのだろうか?」",
|
||
"380000821_32": "「『<ruby=こんけい>根茎</ruby>』が護っていたくらいだ。<ruby=こんけい>根茎</ruby>よりも耐性が低いのは\\n 間違いないだろう」",
|
||
"380000821_33": "「だけど、全く耐性がないとも思えないよな?」",
|
||
"380000821_34": "「それについては俺から話させてくれ。\\n この前の戦いについて、こちらで映像解析を行った」",
|
||
"380000821_35": "「そうして確認した中に、ミカくんの攻撃が、\\n 本体の一部に達した場面がある」",
|
||
"380000821_36": "「これは……本体が焦げてる?」",
|
||
"380000821_37": "「ああ。『<ruby=こんけい>根茎</ruby>』は炎を受けても焦げたりはしなかった。\\n よって耐性そのものはそう高くないと推察される」",
|
||
"380000821_38": "「それならば、攻撃さえ届けば、倒せる可能性はある」",
|
||
"380000821_39": "「だが、この焦げ跡も次の映像ではもう修復されていた。\\n 自己回復――再生能力が格段に高いのだろう」",
|
||
"380000821_40": "「ミカの攻撃能力は決して低くない。それが短時間で修復される\\n というのならば、それでも足りないという事だろう」",
|
||
"380000821_41": "「……本体が耐性よりも再生能力に特化しているという事は、\\n コアは、幹の中心にあるのかもしれない」",
|
||
"380000821_42": "「コア? そんなものがあるのか?」",
|
||
"380000821_43": "「ああ、ザックームの本体はそのコアだ。\\n それがエネルギーを吸収し、自身の纏う樹木を生み出す」",
|
||
"380000821_44": "「最終的に、幹に攻撃をできたとして、\\n コアの破壊までに至るかどうかが問題だろうな」",
|
||
"380000821_45": "「あのサイズだぞ。コアをぶち抜くのに、\\n 一体、どれだけの攻撃力が必要になるんだ」",
|
||
"380000821_46": "「結局、火力の問題ってことか……」"
|
||
} |