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"377000421_0": "「――緒川さん、\\n あらたまって用件というのは？」",
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"377000421_1": "「僕なりにツテを使って、あのカルマノイズを調べたんです。\\n 皆さんには共有しておいた方がいいかと思いまして」",
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"377000421_2": "「アイツは歌のレッスン中だし、ちょうどいいな」",
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"377000421_3": "「助かるわ。\\n どんなことが分かったのかしら」",
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"377000421_4": "「まず、皆さんもご存じの通り、あのカルマノイズは、\\n 大型と小型の２種類が存在しますが……」",
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"377000421_5": "「大型は固有の１体のみが存在し、\\n 小型は、大型がいる限り無尽蔵に発生するようです」",
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"377000421_6": "「確かに、そのようだったな」",
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"377000421_7": "「あくまで憶測ですが……、\\n 本体と分体のような関係かと思われます」",
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"377000421_8": "「つまり、大型を潰さない限り\\n 小型が湧き続ける可能性がある訳ね。厄介だわ」",
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"377000421_9": "「続いて、発生場所ですが、\\n ほぼ間違いなく市街地……繁華街となっています」",
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"377000421_10": "「繁華街……、人が多いところに現れているのね」",
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"377000421_11": "「音に引き寄せられているのか、人に引き寄せられているのか、\\n それはまだ分かりません」",
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"377000421_12": "「クリスティーナが狙われているという線も、\\n 一応まだ考慮しておいた方がいいでしょうね」",
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"377000421_13": "「そして、特筆すべき特徴は、あの歌です」",
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"377000421_14": "「ああ。あの歌は厄介だ。普通のカルマノイズより、\\n 精神汚染が遠くまで伝わりやがる」",
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"377000421_15": "「はい。精神汚染された人々は、暴れたり、記憶の混濁が\\n 見られますが、一定時間経てば正気に戻るそうです」",
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"377000421_16": "「<size=25>唄うカルマノイズ……。\\n そんなの、今までいなかったよな？</size>」",
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"377000421_17": "「<size=25>ああ。だが、今までに固有の特性を持つ個体が\\n いなかった訳ではない</size>」",
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"377000421_18": "「<size=25>その原因は、聖遺物の影響がほとんどだったな</size>」",
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"377000421_19": "「<size=25>なるほど。そうなると、\\n 何者かが裏で糸を引いている可能性も出てくるわね……</size>」",
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"377000421_20": "（まさか、ウェル？\\n ……いやいや、それはあまりにも決めてかかり過ぎね）",
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"377000421_21": "「緒川さん、貴重な情報、ありがとうございます。\\n わたしたちだけでは、ここまで辿り着けなかったでしょう」",
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"377000421_22": "「皆さんには、色々と協力していただいてますから、\\n これくらいの働きはさせてもらわないと……」",
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"377000421_23": "「しっかし、プロ並みの情報収集能力なのに、\\n なんでアイドルのマネージャーなんかしてるんだよ」",
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"377000421_24": "「この事務所、給料がすごくいいんですよ。\\n 恥ずかしながら、僕にはお金が必要だったもので」",
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"377000421_25": "「なんだよ、故郷である忍者の里を復興させたいから……、\\n なんて言う気か？」",
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"377000421_26": "「――ッ！？\\n 何故それをご存知なんですかッ！？」",
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"377000421_27": "「…………」",
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"377000421_28": "「わたしたちの世界の緒川さんも、\\n 忍者の里の出身だからよ」",
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"377000421_29": "「並行世界の僕もですか？」",
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"377000421_30": "「わたしたちの世界では、緒川さんは忍の技能を買われ、\\n 政府機関に勤めていましたが……」",
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"377000421_31": "「僕の場合、マネージャーになったのは、\\n 成り行きだったんですよね」",
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"377000421_32": "「クリスティーナと出会って、\\n 僕の中に変化がありました」",
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"377000421_33": "「彼女の行く末を見守りたい。その支えになって、護りたいと、\\n そう思えたんです。仕える主を見つけたといいますか」",
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"377000421_34": "「だから、もう転職は考えられませんね。\\n 今の僕は宇宙一可愛いアイドルのマネージャー。それだけです」",
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"377000421_35": "「アイドルとしての彼女にほれ込んだ、\\n という訳ね」",
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"377000421_36": "「むう……、違う緒川さんだと分かっていても、\\n 悔しい気がするのはなぜだろうか……」",
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"377000421_37": "『トゥルルルルル……』",
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"377000421_38": "「はい、緒川です……。なんですってッ！？\\n カルマノイズがまた繁華街にッ！？」",
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"377000421_39": "「すぐに出るわッ！」",
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"377000421_40": "「お願いしますッ！\\n 今回は、小型のみのようです」",
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"377000421_41": "「分体だけかよ。\\n ならパッパと蹴散らしてやるッ！」",
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"377000421_42": "「ああ。行くぞ、２人ともッ！！」"
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