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"375000131_0": "「……どうやら上手く撒けたようですね」",
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"375000131_1": "「お前、何したんだよッ!?」",
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"375000131_2": "「それもきちんと説明しますよ。\\n その前に、研究所まで行きましょう」",
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"375000131_3": "「ここで説明できないの?」",
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"375000131_4": "「ひとまずは逃げ切りましたが、まだ警官に追われる身です。\\n 落ちついて話すためにも、是非……」",
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"375000131_5": "「……悪事を働いてるなら、\\n アタシたちが警察に突き出すデスよ?」",
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"375000131_6": "「話を聞いて、納得できなければ通報して結構です」",
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"375000131_7": "「そこまで言うなら……、\\n とりあえず行ってみるか」",
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"375000131_8": "「まぁ、テスラとの戦いの時にお世話になったし、\\n そこまで信用してない訳じゃない」",
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"375000131_9": "「久しぶりに、この世界のアタシたちに会うのも楽しみデスッ!」",
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"375000131_10": "「…………」",
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"375000131_11": "「到着しました。\\n ここが、僕たちが拠点としている研究所です」",
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"375000131_12": "「あれ? 前は孤島にあったはずデスよ?」",
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"375000131_13": "「以前の研究所は、F.I.S.に突き止められてしまったので\\n 引越したんですよ」",
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"375000131_14": "「F.I.S.から逃げてるのに、\\n こんな街の近くに拠点を構えて大丈夫なのか?」",
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"375000131_15": "「すぐに見つかりそう……」",
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"375000131_16": "「そこは僕たちの工作によって、F.I.S.の捜索網にかからないよう\\n 抜かりない処理を施してますから」",
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"375000131_17": "「さすがはこの世界の調デスッ!」",
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"375000131_18": "「ひとまずその話は脇に置いといて、\\n 警官に追われてた事情を説明してくれ」",
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"375000131_19": "「もちろんです。ですがその説明のためにも、\\n まずは、この世界の調さんたちに会ってもらいたいのです」",
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"375000131_20": "「あの2人なら、\\n ギャラルホルンのアラートの原因を掴んでいるかも」",
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"375000131_21": "「きっと、そうに違いないデスッ!」",
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"375000131_22": "「こちらです」",
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"375000131_23": "「え? これって……?」",
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"375000131_24": "「なんかごっついゴーグルつけて寝てるデスよッ!?」",
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"375000131_25": "「うん、それにこっちの切ちゃんも同じ格好してるよ?」",
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"375000131_26": "「本当デスッ!? びっくりデスよッ!」",
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"375000131_27": "「そのゴーグルは最新のVRゲーム機なんです」",
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"375000131_28": "「なんだよ、ゲーム中ってことかよ。\\n こっちは暇じゃないんだ、さっさと起こして――」",
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"375000131_29": "「クリス先輩ッ! さっきのニュースデスッ!」",
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"375000131_30": "「VRゲームをやってる間に昏睡するって……」",
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"375000131_31": "「その通り。調さんと切歌さんも『モーフワールド』から\\n 戻ってこれなくなってしまったんですよ」",
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"375000131_32": "「現状の確認もしていただいたところで、\\n 僕の知っていることをお話ししましょう」",
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"375000131_33": "「昏睡した調さんたちがいるのは、フルダイブ型MMORPG――」",
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"375000131_34": "「つまり、意識を丸ごと投入するタイプの\\n 『モーフワールド』という最新VRゲームの中の世界です」",
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"375000131_35": "「そんなアニメに出てきたようなゲームがッ!?\\n 楽しそうデス」",
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"375000131_36": "「切ちゃん、S.O.N.G.にある『電界顕微観測鏡』に近いと思うよ」",
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"375000131_37": "「だけど、ゲーム専用に作られているなら、\\n もっと楽しいはずデスッ!」",
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"375000131_38": "「お前ら、話の腰を折るなッ!」",
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"375000131_39": "「それで?」",
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"375000131_40": "「発売されている同様のゲームの中でも、群を抜く出来で、\\n こちらの世界では社会現象となる程の人気です」",
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"375000131_41": "「しかし、およそ1週間前……、ログインした約10万人の\\n プレイヤーたちが、一斉に目覚めなくなりました」",
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"375000131_42": "「目覚めないってのはどういう状況なんだ?」",
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"375000131_43": "「バイタルサインは正常ですが、意識が覚醒しません。\\n 推測ですが、ログアウトができない状況にあると思われます」",
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"375000131_44": "「つまり、ゲームの中に閉じ込められてるってことデスかッ!?」",
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"375000131_45": "「異常事態だね」",
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"375000131_46": "「確かに10万ものプレイヤーが昏睡してるのは大問題だけど、\\n ギャラルホルンのアラートとは、やっぱり関係なさそうだ」",
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"375000131_47": "「あなたたちの世界にある聖遺物、ギャラルホルンは、並行世界に\\n 起きた異変を検知してそこへ繋がるゲートを作るのでしたね」",
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"375000131_48": "「実は、モーフワールドの開発会社の周辺で、\\n 通常とは異なるノイズの出現反応が観測されました」",
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"375000131_49": "「通常とは異なるノイズ……?」",
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"375000131_50": "「ええ。恐らく、あなたたちから聞いた、\\n カルマノイズと呼ばれる個体かと」",
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"375000131_51": "「カルマノイズが出てたデスかッ!?」",
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"375000131_52": "「それでギャラルホルンが反応したのか……」",
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"375000131_53": "「でも、その割には街に被害は見当たらなかったデス」",
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"375000131_54": "「ええ、不思議なことにカルマノイズによる目立った被害はなく、\\n 出現反応も、極短時間で消失したようです」",
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"375000131_55": "「目撃者が、全員消されたんじゃないのか?」",
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"375000131_56": "「分かりません。ですが、カルマノイズが、モーフワールドの\\n 開発会社付近に、何度か出現したことは確かなんですよ」",
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"375000131_57": "「そんな折に、今回のプレイヤー昏睡騒動です。\\n 無関係と考えるには、あまりにも楽観的じゃありませんか?」",
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"375000131_58": "「確かにキナ臭いな……」",
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"375000131_59": "「僕もそう思い、開発会社に潜入したところ、\\n なんと社長室から、微量の瘴気が発生していたのです」",
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"375000131_60": "「瘴気と言えば、カルマノイズの……ッ!?」",
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"375000131_61": "「調さんたちを救うためにも瘴気の正体を確認しようと\\n 社長室に入ろうとしたところで、通報されてしまいました」",
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"375000131_62": "「それで警官に追われてたのかよッ!」",
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"375000131_63": "「理由はどうあれ、どう見ても不審者だし……」",
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"375000131_64": "「しかし、瘴気か……。\\n カルマノイズが関係しているのは間違いなさそうだな……」",
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"375000131_65": "「ええ、そう思います。\\n そしてモーフワールドの昏睡事件も、それに関連しているかと」",
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"375000131_66": "「アタシたちでもう一度忍び込むデスかッ!?」",
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"375000131_67": "「いえ、それは厳しいでしょう。昏睡事件の元凶として、\\n 開発会社は多くの警官に見張られています」",
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"375000131_68": "「僕があそこまで侵入できたのも、ラッキーにラッキーが\\n 重なったようなもので……」",
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"375000131_69": "「警官相手に、戦う訳にもいかないしな」",
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"375000131_70": "「そこで、あなたたちに協力をお願いしたいのですが……」"
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