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"374000522_0": "「おい、動けるか？」",
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"374000522_1": "「……いや、すまない。少し時間が欲しい」",
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"374000522_2": "「いいだろう。\\n そいつの具合はどうなんだ？」",
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"374000522_3": "「…………」",
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"374000522_4": "「チッ、戦いはオレに任せて、そいつをなんとかしろ。\\n その時間くらいは稼いでやる」",
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"374000522_5": "「立花響……お前の仲間が消えたことは私の責任だ。\\n だから、私を恨め」",
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"374000522_6": "「え……？ そんな、サンジェルマンさんのせいじゃ――」",
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"374000522_7": "「奴らは私の敵だ。そして私を追って日本へと来た。\\n ……全ては私の責任だ」",
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"374000522_8": "「私が二課に助けを求めなければ……、\\n いや、私が先に消されていれば、こうはならなかった」",
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"374000522_9": "「消されていればだなんて……そんなッ！」",
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"374000522_10": "「カリオストロも消された。だが、気持ちはわかるなどと\\n 陳腐なことを言うつもりはない」",
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"374000522_11": "「沈むな。悲しみを怒りに変えろ。\\n その拳をぶつける先が欲しければ私がそれになる」",
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"374000522_12": "「だから……命を粗末にするな」",
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"374000522_13": "「サンジェルマンさん……」",
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"374000522_14": "「まだお前には仲間が残っているだろう。\\n そいつらのためにも、ここで諦めることだけはしないでくれ」",
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"374000522_15": "「…………」",
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"374000522_16": "「Balwisyall Nescell gungnir tron――」",
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"374000522_17": "「ありがとうございます、サンジェルマンさん。\\n もう、わたしは大丈夫です」",
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"374000522_18": "「奏さん、マリアさん、クリスちゃん。\\n ３人が消されたことの辛さも、悲しみもそのままだけど……」",
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"374000522_19": "「誰かを恨んだり、怒りをぶつけるんじゃなくて、\\n わたしはわたしのまま、あの人たちを止めますッ！」",
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"374000522_20": "「そうか……、\\n お前はそういう強さを持っているんだったな」",
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"374000522_21": "「ならば頼む。プレラーティとキャロルを助けてやってくれ。\\n 私も、動けるようになったらすぐに行く」",
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"374000522_22": "「はいッ！」",
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"374000522_23": "「どうやらあなたたちも、\\n 神の御許へと送らなくてはならないようですね」",
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"374000522_24": "「ハッ、やれるものならな」",
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"374000522_25": "「聖女よ。私が時間を」",
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"374000522_26": "「ええ、頼みました」",
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"374000522_27": "「そうはさせないワケダッ！ キャロルッ！」",
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"374000522_28": "「わかっているッ！\\n お前たち、雑魚の相手は任せたぞッ！」",
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"374000522_29": "「任されましたー」",
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"374000522_30": "「同じ自動人形同士、派手に相手をしてやる」",
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"374000522_31": "「同じ自動人形、といっても格が違いますけどね」",
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"374000522_32": "「マスターに作られたあたしたちは無敵なんだゾッ！」",
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"374000522_33": "「人形には人形……この前の意趣返しですか」",
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"374000522_34": "「そして、お前の相手はわたしがするワケダッ！」",
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"374000522_35": "「なるほど。\\n そして聖女にはあのキャロルという錬金術師ですか」",
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"374000522_36": "「あれは混戦の中で使えるようなものではないワケダ。\\n ましてや、キャロルの相手をしながらでは――」",
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"374000522_37": "「詳細はあいつに聞いた。力の集中と詠唱が無ければ\\n 使えない技など、恐れるに足りんッ！」",
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"374000522_38": "「く――ッ！」",
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"374000522_39": "「まだまだ行くぞッ！ オレの攻撃を受けながら、\\n 聖女の輝きとやらを使えるものならば、使ってみろッ！」",
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"374000522_40": "「……そうですね。\\n 使ってみろと言うのならば、使いましょう」",
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"374000522_41": "「誤り無き正義を司る天主よ――」",
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"374000522_42": "「なんのつもりだッ！\\n オレは黙って詠唱を許すようなお人よしではないぞッ！」",
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"374000522_43": "「――ッ！」",
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"374000522_44": "（光が……消えていない？）",
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"374000522_45": "「…………」",
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"374000522_46": "「詠唱が進んでいるッ！？\\n くそッ！ 何が起きているッ！？」",
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"374000522_47": "「祈りとは、言葉に出すものだけではありません。\\n 心の内だけでも、祈ることはできるのです」",
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"374000522_48": "「真なる祈りは、言葉は無くとも届きます。\\n このように――」",
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"374000522_49": "「それでも、詠唱の完成などさせるものかッ！\\n ――<ruby=アルカヘスト>四大元素</ruby>ッ！」",
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"374000522_50": "「――どうだッ！」",
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"374000522_51": "「……無駄です。この光は神の力。詠唱を終えたその瞬間から、\\n なんびとたりとも侵すことのできない、結界にもなるのです」",
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"374000522_52": "「オレの攻撃を受けて……無傷だとッ！？」",
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"374000522_53": "「マスターがッ！？」",
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"374000522_54": "「――派手に窮地ッ！？」",
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"374000522_55": "「くッ……あたしらで盾になるんだッ！」",
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"374000522_56": "「マスターはやらせないゾッ！」",
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"374000522_57": "「キャロルちゃんッ！\\n ダメだああああ――ッ！！」",
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"374000522_58": "「お別れです。\\n ――裁きの、顕現をッ！」",
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"374000522_59": "「マスタ―――ッ！」",
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"374000522_60": "「お前たちッ！？」",
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"374000522_61": "「キャロルちゃんッ！ 手を――ッ！」",
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"374000522_62": "「――ッ！ 立花響――ッ！」",
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"374000522_63": "「避けましたか。\\n しかし、代わりにそちらの自動人形は片付きました」",
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"374000522_64": "「…………」",
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"374000522_65": "「貴様ァア――ッ！」",
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"374000522_66": "「ダメだよキャロルちゃんッ！\\n さっきみたいな方法であれを使われたら、とても防げないッ！」",
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"374000522_67": "「――落ち着くワケダッ！ キャロルッ！」",
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"374000522_68": "（少し、無理をしすぎましたか……。\\n ですが、あと少し……）",
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"374000522_69": "「……残りはたった４名。\\n 多少無理をしても、あと１度で事足ります」",
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"374000522_70": "「いえ、これ以上はあなたの負担が大きすぎます。\\n ご自愛ください、聖女よ」",
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"374000522_71": "「……このまま退け、というのですか？」",
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"374000522_72": "「いえ、手土産くらいは貰っていきましょう。フフ……」",
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"374000522_73": "「まさか――そうはさせないワケダッ！」",
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"374000522_74": "「――騎士人形よッ！」",
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"374000522_75": "「くッ！？ この人形が……邪魔をするなッ！」",
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"374000522_76": "「反応はよかったですよ、プレラーティ。\\n ですが、既にサンジェルマンは手の内です」",
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"374000522_77": "「サンジェルマンッ！」",
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"374000522_78": "「動けばこの者を殺します。\\n そちらの２人もです」",
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"374000522_79": "「……貴様……」",
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"374000522_80": "「サンジェルマンさん……」",
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"374000522_81": "「私に構うなッ！ こいつを――」",
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"374000522_82": "「うぐッ！？」",
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"374000522_83": "「気絶させただけですよ。ご安心を。\\n ですが、トドメを刺すかどうかはあなたたち次第です」",
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"374000522_84": "「その卑怯な性根は昔のままなワケダ……」",
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"374000522_85": "「ええ、もちろん。私は私ですからね。\\n 警戒を怠ったあなたたちが悪い」",
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"374000522_86": "「……その者を手土産に、ですか。\\n いいでしょう。１度退きますよ、ジル」",
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"374000522_87": "「はい。それでは失礼致しますよ」",
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"374000522_88": "「サンジェルマン……」"
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