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"319000511_0": "新たなる力",
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"319000511_1": "「失礼します」",
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"319000511_2": "「こんにちはデス……」",
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"319000511_3": "「いらっしゃい」",
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"319000511_4": "「翼さんたちの――。\\n 向こうの世界の状況、何か入ってきたデスか？」",
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"319000511_5": "「まだ何も入ってない」",
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"319000511_6": "「そうですか……」",
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"319000511_7": "「そんな心配すんな、先輩なら大丈夫だって」",
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"319000511_8": "「もちろん、そう思いたいデスけど……」",
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"319000511_9": "「うん……」",
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"319000511_10": "「……んじゃ、ちょっとトレーニングルーム行ってくる」",
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"319000511_11": "「先輩は、普段とあまり変わらないデスね……」",
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"319000511_12": "「翼さんのこと、心配じゃないのかな……？」",
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"319000511_13": "「そう見せているだけだ」",
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"319000511_14": "「えッ……？」",
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"319000511_15": "「クリスくんは、あれから１度も家へ帰ってない」",
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"319000511_16": "「それどころか、ほとんど眠ってもいないだろう」",
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"319000511_17": "「な、なんデスとッ！？」",
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"319000511_18": "「そんなことをしたら、倒れちゃう……」",
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"319000511_19": "「俺たちも、そう言い聞かせてはいるのだがな……」",
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"319000511_20": "「翼とは響くんと並んで付き合いの長いクリスくんだ。\\n いてもたってもいられないのだろうな……」",
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"319000511_21": "「アタシたちなんかよりも、\\n ずっと心配してるんデスね……」",
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"319000511_22": "「クリスくんばかりではない。翼のマネージャーの緒川も含めて、\\n S.O.N.G.のスタッフたちも皆、翼のことを心配している」",
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"319000511_23": "「だが必死に想いを抑えて、\\n 今、自分たちができることに集中している」",
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"319000511_24": "「クリスくんも、情報連絡のために向こうへ\\n 行かせてくれと言うかと思ったが――」",
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"319000511_25": "「己に課せられた役割を理解して、必死に抑えているんだ」",
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"319000511_26": "「クリス先輩……翼さんに何かあったら飛んでいくって、\\n そう言ってたんデスよね……それなのに……必死に我慢を？」",
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"319000511_27": "「上に立つようになるとな、\\n やせ我慢の仕方ばかり、上手くなるものさ」",
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"319000511_28": "「クリス先輩、わたしたちのために――」",
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"319000511_29": "「調……。アタシたちも、やれることをやるデスよ」",
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"319000511_30": "「うん……。クリス先輩と一緒に特訓して、\\n 今のうちに少しでも力をつけておかないとね」",
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"319000511_31": "「留守を預かる身として、しっかりと頼んだぞ２人とも」",
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"319000511_32": "「はい」",
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"319000511_33": "「わかったデスッ！」",
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"319000511_34": "「うう……ッ。つば、さ……」",
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"319000511_35": "『お前は本当に翼を助けたいと思っているのか？』",
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"319000511_36": "『そもそも本当に翼は助けるべき存在なのか？』",
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"319000511_37": "『あたしには、翼なんて必要ない』",
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"319000511_38": "『思い出せ、あいつを憎んですらいたことを――』",
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"319000511_39": "「気に入らないんだよッ！ その憐れむような目がッ！\\n そんなにあたしが怖いかよッ！」",
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"319000511_40": "「は――ッ！？」",
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"319000511_41": "「ゆ……夢……、か……」",
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"319000511_42": "（いや……あれは……）",
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"319000511_43": "（聖遺物の暴走状態に表れる、心の闇、ってやつなのか……）",
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"319000511_44": "（あれが、あたしの中の本音だって、いうのか……？）",
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"319000511_45": "「そんな馬鹿なことが、あるかよ」",
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"319000511_46": "（確かに、翼を疎ましく思ったことはあったさ）",
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"319000511_47": "（でも……それはずっと昔のことだ）",
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"319000511_48": "（あいつと出会って、あいつを知って、\\n あいつと一緒に戦って、そして、一緒に唄って――）",
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"319000511_49": "（あたしは変わったんだ。変わったはずなんだ）",
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"319000511_50": "『そもそも本当に翼は助けるべき存在なのか？』",
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"319000511_51": "『あれはお前の片翼じゃないだろ？ 同じ姿をした別のモノだ』",
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"319000511_52": "「あいつは、あたしの知ってる翼じゃない……」",
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"319000511_53": "「そんなこと、わかってるさ」",
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"319000511_54": "「それでも、助けたいと、思ってる」",
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"319000511_55": "「そう、思ってる……はずなんだ、あたしは……」",
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"319000511_56": "「あの日、あいつが……あたしを助けてくれたように……」"
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