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"318000811_0": "ラピスの輝き",
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"318000811_1": "「憎い……憎い憎い憎いッ!」",
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"318000811_2": "(何が、憎いの?)",
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"318000811_3": "「この狂った世界が。\\n はびこる醜い人間どもが」",
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"318000811_4": "(そうだったわね。でも、どうして?)",
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"318000811_5": "「私から大切なもの全てを奪ったものだから」",
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"318000811_6": "(そうね。\\n でも、大切なものって、何?)",
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"318000811_7": "「わからない。思い出せない……」",
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"318000811_8": "「けれど、奪われたことだけは確かだッ!」",
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"318000811_9": "(そう、思い出せないの。何を喪ったのか。\\n どうしてこんなに悲しいのかすらも……)",
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"318000811_10": "「だが、何もかもを、私は喪ったのだ……」",
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"318000811_11": "(ええ。温もりも、想い出も、何もかも……)",
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"318000811_12": "「だからこそ、今の私は、こんなにも虚ろなのだ……」",
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"318000811_13": "(そう。何ひとつ残されていない、空っぽの器)",
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"318000811_14": "「なればこそ、完遂しなければならない」",
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"318000811_15": "(ええ。それだけは、覚えてる)",
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"318000811_16": "「今こそ真の革命を成就させる刻ッ!」",
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"318000811_17": "(叶えましょう、永年の、私の悲願を)",
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"318000811_18": "「支配の<ruby=くびき>軛</ruby>から、あらゆる存在の解放をッ!」",
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"318000811_19": "(それが、私が千年もの刻を存えてきた理由だから)",
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"318000811_20": "「叶えよう、等しく万物を滅ぼすことによってッ!」",
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"318000811_21": "(そして、ようやく私の役目も終わる)",
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"318000811_22": "(そう――この世界と共に)",
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"318000811_23": "「起きろカリオストロッ!\\n いつまで寝てるワケダッ!?」",
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"318000811_24": "「ん……ふわぁぁ……」",
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"318000811_25": "「どうしたのよ、大きな声で……」",
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"318000811_26": "「遂にできたワケダ」",
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"318000811_27": "「何ができたって言うのよ?」",
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"318000811_28": "「他ならぬラピスの修復に決まってるワケダ」",
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"318000811_29": "「ホントにッ!?」",
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"318000811_30": "「この期に及んでそんな嘘をついてどうするワケダ」",
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"318000811_31": "「ま、それもそっか。\\n でもすごいじゃない。流石、プレラーティね」",
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"318000811_32": "「手伝うとか言っておきながら、速攻寝落ちしておいて\\n いいご身分なワケダが」",
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"318000811_33": "「わ、悪かったわよ」",
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"318000811_34": "「でも、やっとこんなところからおさらばできるわけね」",
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"318000811_35": "「ああ。だが立ち去る前に、一応、奴らにも伝えておくワケダ」",
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"318000811_36": "「ま、一宿一飯の義理ってヤツもあるし。\\n 一応、ね……」",
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"318000811_37": "「なんか悪いわね、訓練場まで借りちゃって」",
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"318000811_38": "「いいのよ。ラピスが完全に直っているかどうかは、\\n 動作テストをしないとわからないでしょ?」",
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"318000811_39": "「科学者らしい発言だが……恩に着ないワケダ」",
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"318000811_40": "「まさか共闘関係を考え直せとか、言わないわよね?」",
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"318000811_41": "「言わないわよ。あなたたちの戦力向上は、\\n 間接的には私たちの当面の利益にも繋がるわ」",
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"318000811_42": "「だが、他の連中はそうは思ってないワケダね」",
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"318000811_43": "「……まあな」",
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"318000811_44": "「奏さん……」",
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"318000811_45": "「ま、いいけどね。\\n あんたたちになんと思われていたって」",
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"318000811_46": "「まずは起動実験と行くワケダ」",
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"318000811_47": "「ええ。行くわよッ!」",
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"318000811_48": "「ファウストローブが――」",
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"318000811_49": "「無事起動したデスッ!」",
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"318000811_50": "「ふむ、基本動作に支障はないワケダが」",
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"318000811_51": "「あとは実際に魔力を使ってみないとね」",
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"318000811_52": "「早速、シミュレータを起動してもらおうかしら」",
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"318000811_53": "「了解。少し待ってて」",
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"318000811_54": "「ちょっと待った」",
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"318000811_55": "「何よ。まさか使わせないっていうの?」",
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"318000811_56": "「そうじゃない。折角の動作テストなんだろ?」",
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"318000811_57": "「シミュレータのノイズなんかより\\n 手応えあるヤツの方がいいんじゃないか?」",
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"318000811_58": "「どういう意味よ?」",
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"318000811_59": "「あたしが手合わせしてやるって言ってんだよ」",
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"318000811_60": "「ファウストローブのパワーの回復度合いを見るには、\\n 一度手合わせしてる、このあたしが最適だろ?」",
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"318000811_61": "「そうね……。\\n 確かにそれならば前回の交戦データが比較になるわ」",
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"318000811_62": "「そりゃ、あーしたちも、その方が助かるけど――」",
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"318000811_63": "「どういう風の吹き回しなワケダ?」",
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"318000811_64": "「なに。こっちとしても、\\n 前に倒されたままってのは癪なんでな」",
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"318000811_65": "「リベンジってワケ?」",
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"318000811_66": "「だが、今回も同じ結果になるワケダ」",
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"318000811_67": "「そいつはどうかな」",
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"318000811_68": "「Croitzal ronzell Gungnir zizzl――」",
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"318000811_69": "「本気の力を見せてくれるというワケダね」",
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"318000811_70": "「面白いじゃない」",
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"318000811_71": "「あ、あのッ! わたしも参加しますッ!」",
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"318000811_72": "「ん?」",
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"318000811_73": "「だって1対2じゃ奏さんが不利ですし」",
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"318000811_74": "「戦闘データを取るなら対等の人数で\\n やったほうがいいんじゃないですか?」",
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"318000811_75": "「まあ、そうね」",
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"318000811_76": "「こちらは構わないわよ」",
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"318000811_77": "「だが負けた時の言い訳がなくなるワケダ」",
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"318000811_78": "「言ってろ。吠え面かかせてやるッ!」"
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