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"317000611_0": "檻の中のカーバンクル",
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"317000611_1": "「待ってくださいッ! あの子はただ怖くて、\\n わたしに会おうとしただけなんですッ!」",
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"317000611_2": "「もうしないように言い聞かせますから、\\n お願いします、隔離なんてやめてくださいッ!」",
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"317000611_3": "「ああ、完全聖遺物にはストレスがどうこうって、\\n エルフナインが言ったんじゃないかッ!」",
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"317000611_4": "「2人とも落ち着いて」",
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"317000611_5": "「落ち着けるわけないだろッ!」",
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"317000611_6": "「自分の意見だけを一方的に話すなんて、子供のすることよ。\\n 大体、そんなに詰め寄ったら話しようがないでしょうッ!」",
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"317000611_7": "「くッ……、ああ……」",
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"317000611_8": "「……」",
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"317000611_9": "「2人の気持ちはわかっている。\\n だが、この決定を変えることはできない」",
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"317000611_10": "「どうしてもなのか?」",
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"317000611_11": "「ああ、暴走の原因も制御の方法もわからない状況だからな」",
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"317000611_12": "「でも、一度だけですよ。\\n たった一度だけでいきなり隔離なんて……」",
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"317000611_13": "「研究室の惨状を見たはずだ。\\n あの力がもし、人に向けられたらどうする?」",
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"317000611_14": "「ううん、あの子はそんなこと……」",
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"317000611_15": "「絶対に無いと言い切れるだろうか」",
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"317000611_16": "「現に我々はこの目で見るまで、その危険性を\\n 知ることができなかった」",
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"317000611_17": "「何があるかわからない、そんな危険な存在と\\n お前たちを同じ部屋に住まわせることは許可できない」",
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"317000611_18": "「わたしたちのため……」",
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"317000611_19": "「可愛らしくじゃれる姿に、するべき警戒を緩め、\\n 最悪の事態を招くところだった」",
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"317000611_20": "「これは全て俺の油断が招いた結果だ。\\n 本当に申し訳ない」",
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"317000611_21": "「おっさん……」",
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"317000611_22": "「……」",
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"317000611_23": "(ここが隔離場所……。カーバンクルの額に拘束具……、\\n あれで、力の暴走を可能な限り押さえつけているんだ)",
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"317000611_24": "(ごめんね。本当ならすぐにでもあなたを\\n ここから出してあげたいんだけど……)",
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"317000611_25": "「……」",
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"317000611_26": "「あ……」",
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"317000611_27": "「……様子を見に来たんですか?」",
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"317000611_28": "「ええ、どうやら、考えることは同じみたいね」",
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"317000611_29": "「あの……、\\n ごめんなさい、この子のこんな姿、見たくありませんよね?」",
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"317000611_30": "「いえ、仕方ないことだと、私もわかっているわ。\\n ……ただ、どうしても気になってしまって」",
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"317000611_31": "「こんなことをして、またこの子が宝珠の姿に戻ってしまうんじゃ\\n ないかって……」",
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"317000611_32": "「前も同じことがあったって、言ってましたよね?」",
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"317000611_33": "「あの時も、姉さんが研究を進めようとこの子をケージに\\n 入れた時に宝珠の姿になってしまったの」",
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"317000611_34": "「そう、だったんですか……」",
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"317000611_35": "「やはりS.O.N.G.の力は侮れん。\\n まさかあちらもカーバンクルの宝珠の力を利用してくるとは」",
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"317000611_36": "「本当にこのまま作戦を続けて問題ないのだろうな?」",
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"317000611_37": "「焦らなくても問題ないわ。\\n 計画どおりに事は進んでいる」",
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"317000611_38": "「しかし、覚醒に成功したとしても、\\n 奪還することができなければ意味がないぞ」",
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"317000611_39": "「安心して。そのための切り札を用意してあるわ」",
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"317000611_40": "「なにッ!? なんだそれはッ!」",
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"317000611_41": "「フフ、次の戦いで使ってみるといいわ……」",
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"317000611_42": "「それともうひとつ、カーバンクルを奪還するために、\\n 使える駒がある」",
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"317000611_43": "(あの時、カーバンクルがかばった少女。\\n 彼女は戦闘手段を持っていないようだった)",
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"317000611_44": "(彼女を手中に収めることができれば……)"
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