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"359001011_0": "ミライへ向かって",
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"359001011_1": "「テスラの言った通り、吸い上げられた星命力は、\\n 再びそれぞれの並行世界へと戻されました」",
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"359001011_2": "「それでも、既に消滅してしまった多くの並行世界は、\\n 元に戻ることはありません」",
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"359001011_3": "「ですが、全体数が減少したことで\\n 残った並行世界に星命力がいきわたり――」",
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"359001011_4": "「星命力の枯渇という問題が一時的に緩和された。\\n これもまた事実です」",
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"359001011_5": "「私たち防衛システムは、再び眠りに就きます」",
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"359001011_6": "「もしもまた、新たな脅威が現れ、\\n 並行世界を脅かす事態となれば」",
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"359001011_7": "「その時はまた、会いましょう」",
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"359001011_8": "「……戻ってきたんだ。\\n わたしの世界に……」",
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"359001011_9": "「みんなも今頃、それぞれの世界に戻ったかな……」",
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"359001011_10": "(すごく長い時間、旅をしていた気がする……)",
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"359001011_11": "(始まりはあの誕生日……)",
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"359001011_12": "(それから、いろいろなものを失って、\\n いろいろなものを手に入れた……)",
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"359001011_13": "「これからも、この手を誰かと繋いでいくんだ。\\n だから、大丈夫。へいき、へっちゃら」",
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"359001011_14": "「さあ、まずは二課に――」",
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"359001011_15": "「響……ッ!」",
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"359001011_16": "「――ッ!?」",
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"359001011_17": "「わたし、また幻を――。\\n ダメだな、先に進むって決めたのに……」",
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"359001011_18": "「響……ッ!\\n わたし、本物だよ。ほら、触って?」",
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"359001011_19": "「……あ……」",
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"359001011_20": "「あんまり記憶が定かじゃないんだけど、\\n あの誕生日に、響と離れ離れになって――」",
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"359001011_21": "「気が付いた時にはたくさんの人たちと、\\n どこか知らない場所にいたんだ」",
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"359001011_22": "「そこから、ずっと響のことを見ていたよ」",
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"359001011_23": "「わたしのために泣いてくれたことも、\\n 前を向いて歌を唄ったことも」",
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"359001011_24": "「そして、テスラさんがわたしたちを解放してくれた」",
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"359001011_25": "「分解から構築への反転って、そういう……」",
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"359001011_26": "「じゃあ……本当に未来なの……?」",
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"359001011_27": "「うん」",
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"359001011_28": "「――ッ」",
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"359001011_29": "「未来、会いたかった……ッ!\\n もう、二度と会えないって……」",
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"359001011_30": "「うん、ごめん。\\n 辛い……悲しい覚悟をさせちゃったね」",
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"359001011_31": "「未来がいなくて、辛くて……。\\n だけど、いろんな出会いもあったんだ」",
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"359001011_32": "「だからここに、帰ってくることができたんだよ……」",
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"359001011_33": "「響だから繋げたんだよ。\\n 本当にすごいよ」",
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"359001011_34": "(温かい……)",
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"359001011_35": "(思い出した。これがわたしの陽だまりの温かさなんだ……)",
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"359001011_36": "「そのヘアピン……」",
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"359001011_37": "「うん……」",
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"359001011_38": "「響……。遅くなっちゃったけど、お誕生日おめでとう。\\n それから、おかえりなさい」",
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"359001011_39": "「ありがとう……。\\n ただいま……、未来」"
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