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"375000311_0": "お使いクエストの報酬",
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"375000311_1": "「……やっと着いた。\\n ここがアッシュベリーか……」",
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"375000311_2": "「羅針盤もないのに、南東がどっちか分かるかっつーのッ!\\n えらく遠回りして、HPもカツカツじゃねーかッ!」",
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"375000311_3": "(もしかして、大人しくチュートリアル聞いてたら\\n 便利機能の使い方とかも教えてくれたのか?)",
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"375000311_4": "「でも……今更嘆いてもしかたないなッ!\\n まずはゲームらしく、街を歩いて情報収集といくか」",
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"375000311_5": "「なぁ、ちょっといいか?」",
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"375000311_6": "「どうした?」",
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"375000311_7": "「若い女の2人組見なかったか?」",
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"375000311_8": "「ええッ、そんなのいっぱいいるよ」",
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"375000311_9": "「まぁ、そうだよな。\\n 調と切歌って言うんだけど、リアルの知り合いなんだ」",
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"375000311_10": "「うーん……知らないなぁ?\\n それリアルネーム? 変えてたら見つからないよ」",
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"375000311_11": "「ええーッ! 変え……そうか。",
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"375000311_12": " 変えてる可能性もあるのか……」",
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"375000311_13": "「見つかるといいね。じゃあねー」",
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"375000311_14": "(じゃあねって、ログアウトできなくて困ってるんだよな?\\n なんでこんな余裕あるんだ?)",
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"375000311_15": "「なあ、ちょっと聞きたいんだが、\\n 調と切歌って女の子の2人組、見なかったか?」",
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"375000311_16": "「誰それ? クエストNPC?」",
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"375000311_17": "「いや知り合いのプレイヤーなんだ」",
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"375000311_18": "「本当に女の子?\\n ちなみに私、中身は男だよ」",
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"375000311_19": "「性別まで変えてんのかよッ!」",
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"375000311_20": "「ネカマじゃねーぞッ!\\n ロールプレイだッ! 失礼だなぁ……」",
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"375000311_21": "(こいつもゲームを完全に楽しんでやがるな……。\\n 開き直ってるってことか?)",
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"375000311_22": "「――こんなん、見つけられるかッ!\\n なんだよこの街の広さはッ!」",
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"375000311_23": "「砂漠で針を探すみたいなもんだろ、これ。\\n バカでかい街中に人、人、人……」",
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"375000311_24": "(そもそもこの街にあいつらはいるのか……?\\n 他にもこんなでかい街が複数あるのかよ……)",
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"375000311_25": "(これ、思った以上にヤバくないか……)",
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"375000311_26": "(だけど、考えてみたら、なんでこんなに\\n 街の様子が落ちついてるんだろうな)",
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"375000311_27": "(元の世界に帰れないってのに……。\\n ほとんどのやつが開き直って、そのまま楽しんでやがる)",
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"375000311_28": "(ここまでリアルだと、それこそ普通に生活してるのと\\n 変わらない感じがするからなのかもしれないけどな……)",
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"375000311_29": "(思ったより混乱してないのはよかったか。しかし、帰れなくて\\n いいなんて言うやつまでいるのはどうなんだ……?)",
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"375000311_30": "(まさかあいつらまで、そんなこと考えてないよな……)",
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"375000311_31": "「――ッ!? 今のはッ!」",
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"375000311_32": "「おいッ! お前――ダメだ、気付いてないッ!\\n 追いかけて確かめないと――」",
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"375000311_33": "「おや?」",
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"375000311_34": "「おっとッ! 悪いな、ばあさん。\\n ……大丈夫か?」",
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"375000311_35": "「ああ、ありがとう。\\n あんたもしかして、冒険者なのかい?」",
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"375000311_36": "「ん、ああ。まあな。けど悪い、急ぐんだ。\\n あいつを追わないと――」",
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"375000311_37": "「って、なんだッ!?」",
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"375000311_38": "(足が動かないッ!?\\n くそッ、どういうことだ――あ……)",
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"375000311_39": "(目の前の婆さんの名前の横にあるQuestの文字……?\\n まさか、強制イベントか何かかよッ!?)",
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"375000311_40": "「お願いがあるんだよ。助けてくれないかい?\\n 実は孫が帰ってこなくて――」",
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"375000311_41": "「わ、悪いけど、\\n あたしも今それどころじゃ――」",
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"375000311_42": "「孫が心配なんだよ……、お願いできないかい?」",
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"375000311_43": "「いや、だから今はあいつを追わなきゃ――」",
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"375000311_44": "「孫が心配なんだよ……、お願いできないかい?」",
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"375000311_45": "「だから悪いけどあたしは――」",
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"375000311_46": "「孫が心配なんだよ……、お願いできないかい?」",
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"375000311_47": "「おい……これ無限ループだろッ!\\n はいって言わないと進まない強制イベントかよッ!」",
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"375000311_48": "「ああ、引き受けてくれるんだね。\\n 孫は森の方に行ったみたいなんだ。よろしくねえ……」",
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"375000311_49": "「――って、急に森に飛ばされるのかよッ!\\n いろいろ雑過ぎるだろ……」",
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"375000311_50": "「くそ……、なんだっけ。\\n 孫がどうとか言ってたはず――」",
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"375000311_51": "「……木に何か印があるな。\\n これを辿れってことか?」",
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"375000311_52": "「はぁ……。こんなことしてる場合じゃないってのに。",
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"375000311_53": " ――ちくしょう、さっさと終わらせてやらぁッ!」",
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"375000311_54": "「子供のくせにどれだけ森の奥まで入ってるんだよ……ッ!\\n アクティブすぎるだろッ!」",
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"375000311_55": "「えっと、次は――」",
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"375000311_56": "「グオォォォォ――ッ!」",
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"375000311_57": "「だ、誰かああぁッ!」",
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"375000311_58": "「子供の悲鳴だッ!\\n ――向こうかッ!?」",
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"375000311_59": "「た、助けてッ! 冒険者さんッ!」",
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"375000311_60": "「分かってるッ!\\n いいからそこを動くなよッ!」"
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