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"373001011_0": "旅立ちの小宴",
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"373001011_1": "「……やったか?\\n テュポーンのヤツ、もう復活したりなんかしないよな?」",
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"373001011_2": "「分からない……けど、もう動く気配は無いよ」",
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"373001011_3": "「ふぅ……\\n ひとまずは安心ってところか」",
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"373001011_4": "「影護の装者たち、聞こえるか? 無事か?」",
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"373001011_5": "「大丈夫だ。\\n テュポーンのヤツは倒したと思うッ!」",
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"373001011_6": "「そうか……。\\n 我々も至急そちらに向かおう」",
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"373001011_7": "「翼さん、クリスさん、ヒビキさんッ!\\n ご無事ですかッ!!」",
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"373001011_8": "「大丈夫、みんなピンピンしてる。\\n それと、テュポーンは破壊されたと思う」",
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"373001011_9": "「そうですか……。2つとも、うれしい報告です。\\n 本当に、よかった」",
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"373001011_10": "「……九皐か。久しいな」",
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"373001011_11": "「八紘兄さん……。\\n いえ、この場でそう呼ぶべきではありませんね」",
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"373001011_12": "「…………」",
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"373001011_13": "「今回の件で、あなたがたもハッキリ認識されたはずです。\\n 聖遺物は存在するだけで、悪用しようと企む者があらわれる」",
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"373001011_14": "「これでは、罪なき人々の安寧など砂上の楼閣です。\\n ……ゆえに、我々影護はこれからも変わらず行動し続けます」",
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"373001011_15": "「もちろん、我々と同調していただけるなら、\\n 特機二課と手を結ぶことは、やぶさかではありませんが」",
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"373001011_16": "「……今回の協力は、あくまで一時的な緊急措置だ。",
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"373001011_17": " 行動を止めないならば、我々はお前たちを阻止し、捕縛する」",
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"373001011_18": "「お前たちの活動に賛同することは、ない」",
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"373001011_19": "「……それは残念です」",
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"373001011_20": "「では、翼さん、クリスさん、ヒビキさん。\\n 追跡が始まる前に、ここで失礼しましょう」",
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"373001011_21": "「父上……。怪我は、もういいのか?」",
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"373001011_22": "「お前が心配するようなことは、なにもない。\\n 早く行け。影護の退去をもって、協力措置は終了とする」",
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"373001011_23": "「分かった。\\n ……まだまだ、元気でいてくれよ?」",
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"373001011_24": "「だから、余計な心配だ。\\n だが、私からも同じ言葉をお前に送ろう」",
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"373001011_25": "「ヒビキお姉ちゃーんッ!!」",
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"373001011_26": "「シャロンッ! そんなに走って大丈夫?\\n あんなにグッタリしていたのに」",
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"373001011_27": "「お姉ちゃんたちに力を渡してから、いっぱい休めたもんッ!\\n ヒビキお姉ちゃんには、伝えたいことがあったから……」",
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"373001011_28": "「なに?」",
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"373001011_29": "「助けてくれて、ありがとう」",
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"373001011_30": "「……そんなこと。\\n わたしの方が、シャロンにいっぱい助けられたよ」",
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"373001011_31": "「シャロンのおかげで、新たな力を得られたんだ。\\n これがなければ、勝てなかった」",
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"373001011_32": "「うーん……。じゃあ、おあいこってことにしとこうか。\\n どれだけ助かったか、くらべっこになっちゃうからッ!」",
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"373001011_33": "「そうだね、それがいい」",
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"373001011_34": "「ヒビキお姉ちゃんは、並行世界を旅してるんだよね……。\\n また、会えるかな?」",
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"373001011_35": "「約束したから、会いに来るよ。わたしの戦いが終わった時か、\\n この世界が、再び危機に陥った時に……」",
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"373001011_36": "「ゆっくり話したいから、\\n 戦いが終わった後の方がいいけどね」",
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"373001011_37": "「そうだねー。その時は……、\\n 響お姉ちゃんともいっしょに、お勉強教えてほしいかも」",
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"373001011_38": "「もう1人のわたしといっしょに?\\n それなら、わたしなんか――」",
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"373001011_39": "「それ……やめてほしいなッ!」",
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"373001011_40": "「えッ!?」",
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"373001011_41": "「響お姉ちゃんとくらべて、自分なんかって言うのはやめて。\\n ヒビキお姉ちゃんは、わたしの大事で大好きな仲間なんだから」",
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"373001011_42": "「……そうか。ごめんね。\\n できるだけ早く、直すよ」",
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"373001011_43": "「それじゃあ、ヒビキお姉ちゃん。またねッ!!」",
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"373001011_44": "「うん、またね」",
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"373001011_45": "「……以上が、本件についての最終的な報告となります。\\n 詳細はこちらの資料をご覧ください」",
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"373001011_46": "「ゆめゆめ、資料も精査せず適当に\\n 強権を行使することなどなきよう願います」",
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"373001011_47": "「……い、いやまったくすまないねッ! 風鳴くんッ!!\\n まさか、あの石崎くんが……、ねえ?」",
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"373001011_48": "「本名は石屋。『ウロボロス』と称する組織の\\n 幹部であったようです。彼は聖遺物テュポーンを欲した」",
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"373001011_49": "「そして、手に入れるために障害となる二課を操るために\\n あなたへ近づき、あれだけの暴挙を働いたのです」",
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"373001011_50": "「し、身辺調査はしっかりやっていたのだよ? うんッ!\\n なのにここまで入りこむとは、敵ながらあっぱれッ!」",
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"373001011_51": "「……確かに見事な手腕でした。おかげで、\\n 私は入院させられ、二課はあなたをタテに石屋に操られた」",
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"373001011_52": "「……めんぼくない。だが、さすがは風鳴くんと二課だ。\\n 追い詰められながらも、ウロボロスの計画をくじくとはッ!」",
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"373001011_53": "「おかげで、日本は……、いや世界は壊滅の危機から逃れた。\\n 本当にありがとうッ!!」",
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"373001011_54": "「礼には及びません。今回の事件にまつわる被害は、\\n あきらかに二課と政府の落ち度によるものです」",
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"373001011_55": "「再発防止のため、私は自分も含め責任の所在を明らかにし、\\n これを追及するつもりです。一切の例外なく」",
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"373001011_56": "「な……ッ!?」",
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"373001011_57": "「できれば、いさぎよく調査に応じていただければありがたい。\\n ……では、失礼します」",
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"373001011_58": "「なんてこった……」",
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"373001011_59": "「……『テュポーンの魂核』を発見、回収しました」",
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"373001011_60": "「ご苦労様です。\\n それこそ、今回の計画の真の成果――」",
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"373001011_61": "「すぐに移送し、厳重に管理してください」",
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"373001011_62": "「はッ!」",
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"373001011_63": "(……これでまた1つ、ピースがそろった)",
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"373001011_64": "「フフ、フフフフフフフフフ……」",
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"373001011_65": "「世界蛇、そしてベアトリーチェ様の復活も……、\\n そう遠いものではないでしょう」",
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"373001011_66": "「しかし腹が減ったなぁッ! ぶっ通しで戦った上に、\\n テュポーンにいろいろ吸われちまったせいかな?」",
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"373001011_67": "「なあクリス。今日は祝勝会ってことでさ、\\n ヒビキと3人でパーッとやらないかッ!」",
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"373001011_68": "「いいアイデア。\\n パーティションで囲って、ささやかにやろう」",
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"373001011_69": "「は? なんでそんなせせこましくするんだ?」",
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"373001011_70": "「だって、パーティションあってこその、パーティ。\\n なんちゃって……」",
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"373001011_71": "「ブッ!! ハハハ、ハハハハハッ!!\\n やっぱりクリスはおもしろいなあッ!!」",
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"373001011_72": "「…………」",
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"373001011_73": "「ん? ヒビキ、どうしたんだよ。\\n 立ち止まったりなんかして」",
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"373001011_74": "「……いや、なんでもないよ」",
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"373001011_75": "「……嘘つけ。もう行くのか?」",
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"373001011_76": "「……うん」",
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"373001011_77": "「もう少し休んだ方がいいよ」",
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"373001011_78": "「そうかもしれない。でも……、\\n わたしは一刻も早く、もっとたくさん人助けをしたいんだ」",
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"373001011_79": "「それが、わたしの罪滅ぼしだから……」",
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"373001011_80": "「やれやれ、お前はガンコだなッ!\\n ――まあ、立花響はみんなガンコか」",
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"373001011_81": "「今回は本当に世話になった。ありがとな。\\n おかげで助かったぞ」",
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"373001011_82": "「わたしも、ありがとう。\\n ヒビキはすごく頼りになったよ」",
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"373001011_83": "「そんなまっすぐ言われると恥ずかしいけど……。\\n ……うん」",
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"373001011_84": "「ヒビキ、オレとクリスは、お前の味方だ。\\n いつでもどこでも、なにかあったら頼ってくれよ」",
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"373001011_85": "「聞いてはないけど、きっとシャロンも同じ気持ちだと思うぞ。\\n だからオレが代弁しといてやるッ!」",
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"373001011_86": "「また会おうね。できれば、平和で何もない時に。\\n シャロンも一緒に、みんなで遊ぼう」",
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"373001011_87": "「うん。ありがとう、2人とも。\\n それじゃあ……、またね」"
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