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{
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"343000611_0": "キャロルのサマーコスチューム",
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"343000611_1": "「……マスター、海がキレイですね」",
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"343000611_2": "「それがどうした」",
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"343000611_3": "「せっかくの海です。\\n 我々を気にせず、派手に泳ぐのもいいかと」",
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"343000611_4": "「オレに構うな。\\n 今はそんな気分じゃない」",
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"343000611_5": "「もー、不機嫌そうにしてたら\\n 小皺が増えちゃいますよ?」",
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"343000611_6": "「気分転換も必要だぞッ! マスターと一緒に、\\n どのくらい遠くまで泳げるか挑戦したいゾッ!」",
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"343000611_7": "「ええいッ、そんなことをする暇があるなら\\n アダムを見つけてこいッ!」",
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"343000611_8": "「『頼みたい仕事があるんだ、とても大事なね』\\n と言い残しておきながら、あいつは何処に行ったのだッ!」",
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"343000611_9": "「アハハ、ソックリなんだゾ」",
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"343000611_10": "「笑ってる場合かッ!\\n かれこれ1時間は待ちぼうけているんだぞッ!」",
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"343000611_11": "「案外、そこら辺でも散歩してるんじゃないですか?\\n ほら、あっちから誰か来ますよ?」",
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"343000611_12": "「なにッ……いや、あれは――」",
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"343000611_13": "「――キャロルか。\\n こんなところで出会うとは奇遇だな」",
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"343000611_14": "「お前らか……。\\n そっちもアダムに呼び出されたのか?」",
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"343000611_15": "「そーなの。『ぜひ来るといい、\\n プライベードビーチにね』ってねッ!」",
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"343000611_16": "「つまりは休暇、バケーションなワケダ」",
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"343000611_17": "「……なるほど。\\n ずいぶんと良いご身分だな」",
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"343000611_18": "「あらやだ怖ーい。\\n ずいぶんと含みのある言い方するのね」",
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"343000611_19": "「そもそも、お前らの仕事であるプロビデンス・パークの警護を\\n こっちへ押し付けておいて、よく顔を出せたな」",
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"343000611_20": "「オレたちが苦労したというのに、あけすけに\\n 目の前で遊び惚けられたら、嫌味の1つも言いたくなる」",
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"343000611_21": "「そんなの知ったことではない。\\n わたしの城を好き勝手してた報いなワケダ」",
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"343000611_22": "「それとこれとは、今の話に関係ないだろう」",
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"343000611_23": "「はあッ!? 厚かましいにも程があるワケダ。\\n 無断借用を許した覚えはないワケダッ!」",
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"343000611_24": "「くどいッ!\\n チフォージュ・シャトーをどう使おうがオレの勝手だッ!」",
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"343000611_25": "「あーあ……、また始まったわね。\\n この2人、顔を会わせると大体言い争ってるわ……」",
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"343000611_26": "「ねーえ、その辺にして――」",
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"343000611_27": "「マスター、その辺りで――」",
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"343000611_28": "「<size=40>今取り込み中だッ!</size>」",
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"343000611_29": "「集まったようだね。\\n 感動したよ。2人の阿吽の呼吸に」",
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"343000611_30": "「……ッ!\\n 誰がこんなやつとッ!」",
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"343000611_31": "「戯言はやめるワケダッ!」",
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"343000611_32": "「とはいえ、やめるべきだよ、争いは。\\n 仲間なのだからね。同じ錬金術師協会に所属する」",
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"343000611_33": "「仲間だか知らんが、とにかくオレはこいつがギャアギャア\\n 騒がしくするから迷惑しているんだ」",
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"343000611_34": "「わたしの城を好き勝手にするから悪いワケダッ!\\n やはり、ここで白黒つけるべきなワケダなッ!」",
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"343000611_35": "「やれやれ……どうしても戦いたいというのなら、\\n 対決を認めようじゃないか。ただし、平和的なね」",
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"343000611_36": "「ほう、願ってもない提案なワケダ。\\n 局長のお墨付きで、決着を付けられるワケダな」",
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"343000611_37": "「いいだろう。\\n こいつに立場を分からせるにはちょうどいい機会だ」",
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"343000611_38": "「それで、平和的な対決というのは?」",
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"343000611_39": "「どうだろう。水泳対決なんていうのは。\\n せっかく海に来ているのだからね」",
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"343000611_40": "「それと、賞品が必要だろうね。勝負というからには。\\n 勝った方は免除しよう。頼もうとしていた任務を」",
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"343000611_41": "「え、あーしたちも任務があったの?」",
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"343000611_42": "「……どうやら、上手いこと\\n 口車に乗せられてしまっていたようだ」",
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"343000611_43": "「おのれ、騙したワケダッ!」",
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"343000611_44": "「騙したつもりはないよ。\\n バケーションをすればいいさ。任務が終わればね」",
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"343000611_45": "「……で、その任務ってのは何だ?」",
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"343000611_46": "「後片付けだよ。プロビデンス・パークの」",
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"343000611_47": "「なんだと……?」",
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"343000611_48": "「結局アレからは逃げられないのね……」",
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"343000611_49": "「後始末に難儀しているんだ。\\n 盛大に楽しんでくれたからね。錬金術師たちが」",
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"343000611_50": "「だから協力してもらうつもりだったんだよ。\\n 君たちにも」",
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"343000611_51": "「そんな面倒事、押し付けて逃げだした\\n こいつらにやらせればいいだろう」",
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"343000611_52": "「事件が大きくなったのは、パークが壊れたからで、\\n そもそも<ruby=オートスコアラー>自動人形</ruby>どもが暴れたせいなワケダ」",
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"343000611_53": "「さらに言えば、その主人が敵に捕まったのが原因……、\\n そんな尻拭いをこちらがやる理由などないワケダ」",
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"343000611_54": "「――つまりオレのせいと言いたいわけか」",
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"343000611_55": "「その認識で間違ってないワケダ」",
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"343000611_56": "「あらー?\\n なんだか面白そうな展開になってきたんじゃない?」",
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"343000611_57": "「カリオストロ、茶化している場合ではない」",
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"343000611_58": "「<ruby=オートスコアラー>自動人形</ruby>の皆も、\\n 気を悪くしたらすまない」",
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"343000611_59": "「あの2人の言い争いは、私が止め――」",
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"343000611_60": "「マスター、言われっぱなしでいいんですかぁ?」",
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"343000611_61": "「いくんだゾ、マスターッ!」",
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"343000611_62": "「…………」",
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"343000611_63": "「……申し訳ありません」",
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"343000611_64": "「準備はいいみたいだね。オーディエンスの方は。\\n あとは君たちだ」",
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"343000611_65": "「チ……ッ!」",
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"343000611_66": "「それとも後片付けがいいかな。\\n 対決が嫌ならね」",
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"343000611_67": "「……しょうがない。\\n その二択なら、対決を選ぶワケダ」",
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"343000611_68": "「……オレはやらんぞ。\\n 水泳対決など、そんな子供じみた真似を誰がやるか」",
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"343000611_69": "「マスター、さっきと言ってること違いませんか?」",
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"343000611_70": "「立場を分からせるなどと大口を叩いておいて、\\n まさかの敵前逃亡をするワケダ」",
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"343000611_71": "「ああ、もしかして泳ぎでは勝つ自信がないのか?\\n そうだとしたら、これは傑作なワケダッ!」",
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"343000611_72": "「くッ……」",
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"343000611_73": "「いいんですかマスター?\\n 言われっぱなしですよ」",
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"343000611_74": "「…………」",
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"343000611_75": "「あー、もしかして、\\n 水着が無いから泳ぎたくないんですか?」",
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"343000611_76": "「うるさい。そんなわけあるか」",
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"343000611_77": "「もー、可愛い水着が欲しいなら、\\n 一緒に買いに行ってあげましたのにー」",
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"343000611_78": "「これ以上、状況をややこしくするな」",
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"343000611_79": "「いや、君は持っているはずだ。\\n とっておきの水着を」",
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"343000611_80": "「……は?」",
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"343000611_81": "「改造したんじゃないかな?\\n 自らのファウストローブを水着型に」",
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"343000611_82": "「な、なぜそれを……ッ!」",
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"343000611_83": "「驚いたよ。本当に作っていたとは。\\n 聞いてみただけなんだがね。<ruby=オートスコアラー>自動人形</ruby>の水着を作っていたから」",
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"343000611_84": "「…………ッ!?」",
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"343000611_85": "「おいッ!\\n その不愉快なニヤけ面はやめろッ!」",
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"343000611_86": "「もしかして、人前で着るのが\\n 恥ずかしかったんですかー?」",
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"343000611_87": "「マスター、きっと水着姿は\\n お似合いになると思いますよ」",
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"343000611_88": "「マスターとお揃い、嬉しいんだゾッ!」",
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"343000611_89": "「マスター、ここは派手にお揃いで\\n 決めるとしましょう」",
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"343000611_90": "「くッ……お前ら……ッ!\\n これで……これで満足かッ!?」",
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"343000611_91": "「おぉ……ッ!!」",
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"343000611_92": "「すっごく似合ってるんだゾッ!」",
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"343000611_93": "「マスターの体に似合うような、\\n 工夫が凝らされてますねー」",
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"343000611_94": "「やめろッ!\\n まじまじと見て品評をするなッ!」",
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"343000611_95": "「ふん、馬子にも衣装とは\\n 良く言ったワケダ」",
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"343000611_96": "「きゃーッ!\\n 可愛いじゃなーいッ!」",
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"343000611_97": "「確かに、素敵なデザインだ」",
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"343000611_98": "「……ッ!」",
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"343000611_99": "「感動したよ。僕も君の水着姿に」",
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"343000611_100": "「おのれ……これだけの恥辱を味わったのだ……ッ!\\n 絶対にこの勝負に、勝ってやるッ!」"
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