201 lines
22 KiB
JSON
201 lines
22 KiB
JSON
{
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"201023711_0": "祝・4周年",
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"201023711_1": "「うぅ……お腹すいたよぅ……」",
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"201023711_2": "「もう、響ったら。\\n さっきからそればっかり」",
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"201023711_3": "「このあたりでいいんじゃないかしら。\\n 青空が広がっていて気分もいいし」",
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"201023711_4": "「お祝いにはピッタリデースッ!」",
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"201023711_5": "「……そういや、お祝いってなんのだ?」",
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"201023711_6": "「1年を無事に過ごせたというか……\\n 誕生日的な?」",
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"201023711_7": "「いや、誰のだよ」",
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"201023711_8": "「まあ、気にせずともいいだろう。\\n 折角の祝いの日なのだからな」",
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"201023711_9": "「今年は外だから、去年みたいに豪華にはできなかったけど」",
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"201023711_10": "「だからその分、この大荷物ってか?\\n こんだけ用意して運んでくるのに苦労したぞ」",
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"201023711_11": "「私たちも手伝いをするべきだったか?」",
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"201023711_12": "「別に頼まれてないのなら、必要ないワケダ」",
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"201023711_13": "「そうそう、あーしたちはお呼ばれしただけだし?\\n 主催側にお任せすればいいってわけ」",
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"201023711_14": "「それもそうか……ここでの礼は、\\n また別の形で返すとしよう」",
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"201023711_15": "「助けてもらったら、わたしたちは\\n またそのお礼をしますねッ!」",
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"201023711_16": "「何だその恩の着せ合いは。\\n キリがないぞ」",
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"201023711_17": "「縁が切れるよりは良いと思うけどね。\\n 折角仲良くなったんだから、支え合いも必要だろ?」",
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"201023711_18": "「支え合い……そうですわね。\\n その大切さは承知しております」",
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"201023711_19": "「だから、今年はキャロルちゃんたちも一緒に\\n お祝いできて嬉しいよッ!」",
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"201023711_20": "「あたしたちも、マスターも嬉しいゾッ!」",
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"201023711_21": "「チッ、オレはこんなところで油を売っている暇など\\n ないというのに……」",
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"201023711_22": "「あらぁ? 数日前から丹念にメンテしてくださったのは、\\n 今日のためじゃなかったんですぅ?」",
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"201023711_23": "「ふん。パーティでお前らにみっともない姿を\\n させるわけにはいかないだろう」",
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"201023711_24": "「マスター……私たちのために……。\\n 派手に感謝いたします」",
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"201023711_25": "「お前らに何かあればオレが恥を掻く。\\n それだけだッ!」",
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"201023711_26": "「それでもあたしたちは嬉しいゾ」",
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"201023711_27": "「度重なる戦いの中で、\\n マスターも少しずつ変わられたように思えますわ」",
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"201023711_28": "「まあ、変わったとは言っても\\n マスターの性根は変わりませんけどねー」",
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"201023711_29": "「キャロルちゃんと一緒にお祝いか……、\\n 考えてみると、本当にこの1年も色々とあったよね」",
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"201023711_30": "「ああ。並行世界同士で協力し合って戦うことも増えた。\\n その分、様々な事件が起きたがな……」",
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"201023711_31": "「そうですね。昨年のお祝いの後に起きた事件といえば……。",
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"201023711_32": " うう……嫌なことを思い出しちゃった」",
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"201023711_33": "「嫌な事っていうと……ああ、ビルデラントの事件か。\\n たしか、潜入中に国王に目をつけられたんだっけな」",
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"201023711_34": "「はい……あの時は本当ビックリしました。\\n 色々と……」",
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"201023711_35": "「定期報告に来てみれば、\\n 謎の戦車の出現に大騒ぎだったな」",
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"201023711_36": "「はい。イグナイトモジュールで戦ったり……。\\n あの時、セレナちゃんは本当に大変だったね」",
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"201023711_37": "「そうですね……でも、あれは乗り越えなくてはならない\\n 試練だったのだと思います」",
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"201023711_38": "「優しさを失ってはいけない……けれど、優しさのために、\\n 他の大切なものを失ってもいけない……」",
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"201023711_39": "「それが、あの事件で学んだ事ってわけか」",
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"201023711_40": "「オレからも礼を言いたい。\\n ありがとう」",
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"201023711_41": "「ヴェイグさん……」",
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"201023711_42": "「愚かな人間は好きになれない。\\n だが、セレナが人間によって支えられているのも確かだ」",
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"201023711_43": "「セレナの優しさは、セレナだけのものじゃない。\\n だから、頼んだぞ」",
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"201023711_44": "「きっとあいつも、それを望んでいる」",
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"201023711_45": "「あまり出たがらないヴェイグさんが……」",
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"201023711_46": "「これはありがたいお言葉だね。\\n しっかりと胸に刻んでおかなきゃな」",
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"201023711_47": "「はい。何があったとしても、\\n わたしは絶対に忘れません……」",
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"201023711_48": "「……………………」",
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"201023711_49": "「調、どうしたデスか?」",
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"201023711_50": "「ドヴェルグって、すごい技術力を持ってるんだよね」",
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"201023711_51": "「ええ。正しい使い方をすれば、\\n みんなを幸せにできる力です」",
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"201023711_52": "「もし……並行世界のわたしがドヴェルグと知り合えたら\\n アンドロイドの切ちゃんを助けられてたのかな、って」",
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"201023711_53": "「あー……メガネ調の方デスか。事故で眠ってしまったアタシの\\n 代わりになるアンドロイドを作った……」",
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"201023711_54": "「でも、それがうまくいかなくて……。\\n あの調は、とても切羽詰まってて……苦しそうだったデス」",
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"201023711_55": "「そうね、あんな姿を見せられたら、\\n 切歌でなくてもどうにかしてあげたくなるわ」",
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"201023711_56": "「ずっとピリピリしてて……。\\n 見ていて、痛々しいくらいだったデス」",
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"201023711_57": "「ただ、こっちにいたドクターと違って、\\n あっちのドクターは調に対して協力的な助手だったわね」",
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"201023711_58": "「なのに、あんなに蹴られてぞんざいに扱われてると、\\n さすがに可哀想に見えたわ」",
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"201023711_59": "「そんなわたしを元気にしたくて、あの切ちゃんは\\n こっちの切ちゃんを攫うなんていう暴挙を……」",
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"201023711_60": "「ロボットのアタシの話デスねッ!\\n ……考えると、本当によくできたアタシだったデス」",
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"201023711_61": "「どういうこと?」",
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"201023711_62": "「もしも、アタシが同じ状況だった時には……\\n きっと、同じような選択をすると思うんデス」",
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"201023711_63": "「切ちゃん……。\\n でも、並行世界に迷惑をかけちゃダメだよ」",
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"201023711_64": "「それは分かってるデス……\\n でも、それでも調のためにしてあげたいんデス」",
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"201023711_65": "「調が元気になるんだったら、\\n アタシもなんだってやっちゃうかもしれないデスッ!」",
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"201023711_66": "「そういっても、すぐに反省して返してあげるつもりだった、\\n とか言いそうな気がする……」",
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"201023711_67": "「自分のことながら、言いそうデス……」",
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||
"201023711_68": "「でも、こうして考えてみると……思うんデスよ」",
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"201023711_69": "「アンドロイドのアタシは、調に怒られてたデス。\\n 調自身が作った、アタシのはずなのに……」",
|
||
"201023711_70": "「作った本人の思惑さえ超える切ちゃん……」",
|
||
"201023711_71": "「だから思うデス。あのアンドロイドのアタシも、\\n もう1人のアタシだったのデス」",
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"201023711_72": "「並行世界で眠っていたアタシが認めるくらいなのデスッ!\\n これはもう、本物のアタシといってもいいのデスッ!」",
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"201023711_73": "「そうね、わたしたちも腕が刃物に変形するのを見るまでは\\n 偽物だなんて疑いもしなかったし」",
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||
"201023711_74": "「……確かに、マリアでも間違えるほど似ていたらしいけど」",
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"201023711_75": "「でも、どっちが本物とか偽物だなんてないんだと思う」",
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||
"201023711_76": "「並行世界の切ちゃんも、アンドロイドの切ちゃんも……\\n こっちの切ちゃんも。みんなが本当の切ちゃんなんだと思う」",
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"201023711_77": "「調……アタシもそう思うデスッ!\\n 並行世界の調も、こっちの調もどっちも本物なんデスッ!」",
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"201023711_78": "「どんな姿になっても……\\n たとえ、メガネをかけていてもデスッ!」",
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"201023711_79": "「……メガネってそんなに大きい要素なの?」",
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"201023711_80": "「姿形が変わっても……か」",
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"201023711_81": "「……そういえば、並行世界のわたしは\\n 随分と小さい姿になっていたわね」",
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"201023711_82": "「姉さんは小さくなっていて……逆にわたしは大きい姿で……、\\n なんだかあべこべで不思議な感じだったね」",
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"201023711_83": "「でも大きくなった自分と出会えたのは嬉しかったなぁ」",
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"201023711_84": "「わたしは……別人とはいえ、並行世界の自分との邂逅は\\n ちょっと照れるわ……」",
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"201023711_85": "「わたしは照れることはなかったけど……。\\n ちょっとだけ、羨ましかったな」",
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"201023711_86": "「どんな形でも、姉さんと一緒の時間をあっちのわたしは\\n 過ごすことができたんだもの」",
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"201023711_87": "「……そうね。\\n けど、誰が何のために、あんな呪いをかけたのかしら?」",
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"201023711_88": "「それは分からないけど……\\n 並行世界のわたしたちは、呪いなんかには負けないはずだよね」",
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"201023711_89": "「そうね。成長を止める呪い……そんな未知の力を使う相手でも、\\n きっとあの子たちなら乗り越えれるはずよ」",
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"201023711_90": "「うんッ!」",
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"201023711_91": "「……」",
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"201023711_92": "「……マスター、どうされました?」",
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"201023711_93": "「……いや、今年の話を聞いてふと思い出したのだ。\\n ……局長が敵に回ったあの事件をな」",
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"201023711_94": "「ああ、ありましたねぇ。そんなことも。\\n あの時は本当に機能停止させられるかと思いましたよ」",
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"201023711_95": "「敵に回した局長がどれほど強敵か、よくわかりました。\\n それに、アルカ・ノイズの厄介さも」",
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"201023711_96": "「ああ。しかし……あれだけの騒ぎで\\n 犠牲者が出ていないというのは、本当に驚きだな」",
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"201023711_97": "「お3方の働きと……局長自身が躊躇ったのでしょうか。\\n 錬金術師協会に所属する彼らへ牙を剥くことに対して」",
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"201023711_98": "「さて、どうだろうな……\\n 本人に聞いても、とぼけたような返事をするだろうが」",
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"201023711_99": "「だが、あの事件でパパの残した記憶に触れることができた。\\n 洒落にならん事件だが……悪いことばかりではないと思ってな」",
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"201023711_100": "「でも、今思えば逃げてた錬金術師たちがちょっとくらい\\n 戦力になってたら楽だったゾ」",
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"201023711_101": "「個々の錬金術師の事情なんて、\\n 私たちでは把握のしようもないですわ」",
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"201023711_102": "「どんな状況であろうとも、\\n 私たちはマスターを護るだけだ」",
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"201023711_103": "「それにしても、厄介な相手でしたよね。\\n 局長もですけど、あのサマエルを名乗った詐欺師も」",
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"201023711_104": "「ええ。哲学兵装によってどのような姿にもでもなれる……\\n 状況によっては、本当に勝てないかもしれない相手でした」",
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"201023711_105": "「確かにな……しかし、オレたちが思い通りにはさせなかった。\\n 奴は侮っていたんだ。人の意思と想いを」",
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"201023711_106": "「ええ。マスターの授けてくださった力を我々も同じ想いによって\\n 派手に使いこなすことが出来ました」",
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"201023711_107": "「そうだゾッ! あたしたちみんなの力でレイアが\\n ゴールデンハート・メカニクスを発動できたんだゾ」",
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"201023711_108": "「そのあと、私たちもゴールデンカルテットに\\n なれましたしね」",
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"201023711_109": "「あの事件についてか……\\n お前らも留守番くらい平和に出来ないのか?」",
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"201023711_110": "「これでは、おちおち休暇も取れん」",
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"201023711_111": "「なになに? 何があったの?」",
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"201023711_112": "「あたしたちが留守番してたら、局長が放置してた\\n 聖遺物が暴走して大騒ぎになったんだゾ」",
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"201023711_113": "「おいッ!\\n なぜ、わざわざこっちに聞きにくるッ!」",
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"201023711_114": "「だって、わたしたちの知らない事件だから気になって……\\n それで、どうなったのッ!?」",
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"201023711_115": "「ええ。あわや錬金術師協会の本部が大爆発の危機でしたが……\\n そこでガリィちゃんたちが力を合わせて解決したわけです」",
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"201023711_116": "「……あたしが出動するような大事件を起こしたりは\\n してないだろうな?」",
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"201023711_117": "「知るかッ! アダムに聞けッ!」",
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"201023711_118": "「……何回聞いても、こっちの世界のアダムとは\\n まったくの別人デスね……」",
|
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"201023711_119": "「並行世界の司令と同じくらいにビックリだね……」",
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"201023711_120": "「そっちの世界の局長は危ない奴だったのカ?」",
|
||
"201023711_121": "「なになに? あーしもその話混ぜて―ッ!」",
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||
"201023711_122": "「カリオストロ。あまり並行世界の――」",
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||
"201023711_123": "「ええいッ!\\n オレの周りでぎゃあぎゃあと騒がしくするなッ!」",
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||
"201023711_124": "「……響、どうしたの?\\n なんだか遠い目をしてたけど」",
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||
"201023711_125": "「……今、並行世界のみんなはどうしてるのかなぁって思って」",
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||
"201023711_126": "「あっちのわたしたちも、こういう風に集まって、\\n お祝いできたらいいのにね、って」",
|
||
"201023711_127": "「ギャラルホルンで大集合デスかッ!?」",
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||
"201023711_128": "「それは、あのときのような大事件を意味する……。\\n とても祝えるような状況ではないな」",
|
||
"201023711_129": "「そもそも、並行世界の人間ってのは、\\n 本来顔を合わす相手じゃないからな」",
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"201023711_130": "「そうね。でも……決してありえないとは思わないわ。\\n 並行世界の人間が揃って、1人の女の子を救いに行ったもの」",
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"201023711_131": "「ありえないことが起きてるなら……もう1回くらい、\\n そんなありえないことが起きると思う」",
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||
"201023711_132": "「そう……だよね。\\n うんッ! いつか、きっとみんなで……ッ!」",
|
||
"201023711_133": "「星が……綺麗……」",
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"201023711_134": "「……このところ、色々あったなぁ」",
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"201023711_135": "(ここなら、安心かな。少し休んでおこう)",
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"201023711_136": "「……すぅ……」",
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"201023711_137": "「……ここはどこだろう?\\n なんでわたしは、こんなところに……?」",
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||
"201023711_138": "「響、どうしたの? 不思議そうな顔をして」",
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||
"201023711_139": "「未来ッ!? どうしてッ!?」",
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||
"201023711_140": "「どうしてって……今日はお祝いの日だからだよ?」",
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||
"201023711_141": "「え、え、お祝いって、何の……?」",
|
||
"201023711_142": "「ほら、響。\\n 他のみんなも待ってるから、早く」",
|
||
"201023711_143": "「えッ、待って未来……」",
|
||
"201023711_144": "「おいおい、せっかくのお祝いなのに、\\n 何をそんなしょぼくれたツラしてんだよ」",
|
||
"201023711_145": "「折角みんなで集まったから……一緒にお祝いしよう?」",
|
||
"201023711_146": "「ハッハッハッ! やっぱりクリスは可愛いなぁッ!」",
|
||
"201023711_147": "「こういうときは、楽しまないと損デスよッ!」",
|
||
"201023711_148": "「ホントは、わたしにそんな暇ないけど、\\n 切ちゃんがそう言うなら……」",
|
||
"201023711_149": "「姉さん、何か食べたいものあります?\\n わたしが取ってきますね」",
|
||
"201023711_150": "「もうッ、また子供扱いして……ッ!」",
|
||
"201023711_151": "「み、みんないるなんて……。\\n やっぱり何かおかしいような――」",
|
||
"201023711_152": "「ほえ? 何がデス?」",
|
||
"201023711_153": "「せっかくのお祝いなのですから楽しまないと」",
|
||
"201023711_154": "「お祝いの場でむくれてたら、\\n それこそ時間の無駄じゃない」",
|
||
"201023711_155": "「……それもそうかも。\\n これまで、本当に色々あったから……」",
|
||
"201023711_156": "「並行世界でずっと戦ってたんだよね?」",
|
||
"201023711_157": "「うん。シンフォギアじゃない、新しい力。\\n エレクライトを纏って並行世界で戦った」",
|
||
"201023711_158": "「そうデスッ!\\n アタシたちの世界も助けてもらったデスッ!」",
|
||
"201023711_159": "「……守れなかったものも多かったけどね。\\n 世界も。大切な人も……新しい家族も」",
|
||
"201023711_160": "(本当に、色んなものを失ってしまった。\\n けれど……)",
|
||
"201023711_161": "「最後にはちゃんと決着をつけたんだろ?\\n なら、それでいいじゃないか」",
|
||
"201023711_162": "「……そうだね。最後には、あの人も自分の間違いに\\n 気づいてくれたから」",
|
||
"201023711_163": "(変わらないもの、変えられないものもある。\\n だけど、わたしは……)",
|
||
"201023711_164": "「いた……ッ!?\\n いきなり何を――」",
|
||
"201023711_165": "「なに考え込んでるんだよ。\\n 折角の楽しい日じゃねーか」",
|
||
"201023711_166": "「ヤーッ!\\n 楽しいとき、笑顔が一番ッ!」",
|
||
"201023711_167": "「――どうして、2人が……」",
|
||
"201023711_168": "「ヒビキ、ララたちがいるの邪魔?」",
|
||
"201023711_169": "「そんなわけないッ!",
|
||
"201023711_170": " でも……」",
|
||
"201023711_171": "「んじゃ、別にいーだろ。\\n 細かいことなんて、考えても仕方ねーって」",
|
||
"201023711_172": "「……そうだね……考えても仕方ないか。\\n いっぱい楽しもう。みんなで……」",
|
||
"201023711_173": "「ヒビキッ! 今度、3人でパーティしよッ!\\n ララ、料理作るッ!」",
|
||
"201023711_174": "「その時は、絶対ヒビキに手伝わせろよ。\\n ちゃんと美味いの期待してるぜ」",
|
||
"201023711_175": "「……うん。いつか3人で集まろうね。\\n いつか……きっと――」",
|
||
"201023711_176": "「……ああ、軽く寝てたのか」",
|
||
"201023711_177": "「でも、久しぶりにぐっすり眠れた気分」",
|
||
"201023711_178": "(何だか気分が軽い。何かいい夢でも見てたのかな。\\n 覚えてないけど)",
|
||
"201023711_179": "「……うん、何となく元気出た。\\n さあ、行かなきゃ……」",
|
||
"201023711_180": "「やっぱり、並行世界の響のことは、気になる?」",
|
||
"201023711_181": "「気になるけど……きっとあの子なら大丈夫」",
|
||
"201023711_182": "「わたしたちは1人じゃない。\\n 今まで手を繋いできた人たちの想いが胸に詰まっているから」",
|
||
"201023711_183": "「あっちの響も、それをわかってくれたもの。\\n だから、大丈夫だよね」",
|
||
"201023711_184": "「うん。今のあの子なら、自分の胸の歌を信じられてる。\\n だからきっと……へいき、へっちゃらだよ」",
|
||
"201023711_185": "「……もう、お腹の減りが限界だよ……。\\n お話もいいけど、もう食べていいよねッ!?」",
|
||
"201023711_186": "「立花、こういう祝い事では場を締める挨拶が肝要だ。\\n 折角だ、乾杯の音頭は立花に頼むとしよう」",
|
||
"201023711_187": "「えッ、えええッ!?",
|
||
"201023711_188": " えっと……こ、これからもみんなで一緒に頑張りましょうッ!」",
|
||
"201023711_189": "「…………。\\n もしかして、他にも言う事があるのかな……?」",
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"201023711_190": "「まったく、締まらない挨拶だな」",
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"201023711_191": "「だが立花らしい、良い挨拶だ」",
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"201023711_192": "「そうですね。\\n それに、笑ったおかげで場の空気が和んだみたい」",
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"201023711_193": "「響先輩のおかげで、みんな笑顔デスッ!」",
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"201023711_194": "「これも、あの子の人徳というものでしょうね」",
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"201023711_195": "「あの、そろそろ誰か何を言うか教えてあげないと……」",
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"201023711_196": "「そうだな。挨拶のあとに、乾杯っていうんだッ!」",
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"201023711_197": "「あッ、なるほどッ! それじゃあ、せーのでいくよッ!\\n せーの……」",
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"201023711_198": "「<size=40>乾杯ッッ!!</size>」"
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