63 lines
5.9 KiB
JSON
63 lines
5.9 KiB
JSON
{
|
||
"349000541_0": "「彼女の様子はどうなの?」",
|
||
"349000541_1": "「気を失って眠っています。\\n ダーククリスタルは安定しているので、問題ありません」",
|
||
"349000541_2": "「そう……。抜け出した理由を聞くには\\n まだ時間がかかりそうね」",
|
||
"349000541_3": "「隊長ッ!\\n 動力部の修理終わったっスよ」",
|
||
"349000541_4": "「ご苦労さま、助かったわ」",
|
||
"349000541_5": "「それにしても、隊長の大人バージョン、\\n 綺麗だったっスねー」",
|
||
"349000541_6": "「その言い方やめなさいよ。\\n わたしだって、中身は大人なんだからねッ!」",
|
||
"349000541_7": "「え? あたしが言ってるのはスタイルの話っスよ?」",
|
||
"349000541_8": "「そんなことわかってるッ!\\n 少しは気を遣いなさいって話よッ!」",
|
||
"349000541_9": "「え、ええっと、姉さんは大人になったら\\n きっと美人だって思ってたけど、想像以上でした」",
|
||
"349000541_10": "「だけど、あたしの見立てでは、大人になっても\\n 副隊長のほうが若干大きかったと思うっス」",
|
||
"349000541_11": "「なんの話よッ!?」",
|
||
"349000541_12": "「それと、大人マリアさんのギアも気になったっス。\\n 科学的にッ!」",
|
||
"349000541_13": "「使ってるのはガングニールじゃなくて、\\n アガートラームだったっスよね?」",
|
||
"349000541_14": "「アガートラーム同士の連携は見事の一言に尽きるっスッ!\\n さすが副隊長っスなぁ」",
|
||
"349000541_15": "「ナツミさん、その話はもう……」",
|
||
"349000541_16": "「はあ、なんだか疲れたわ。わたしは先に休むから\\n あなたたちも休めるときに休みなさいよ」",
|
||
"349000541_17": "「じゃあ」",
|
||
"349000541_18": "「姉さん……」",
|
||
"349000541_19": "「はあ……」",
|
||
"349000541_20": "「姉さん、大丈夫?」",
|
||
"349000541_21": "「何よ、急に」",
|
||
"349000541_22": "「なんとなく、何か思い詰めてるみたいだったから、\\n 気になって」",
|
||
"349000541_23": "「……この世界のマリアはわたしより強いなって、\\n そう思っただけ」",
|
||
"349000541_24": "「見たわよ、あなたと彼女の戦い。\\n 今のわたしじゃ、あんな戦い方はできない……」",
|
||
"349000541_25": "「わたしは弱い。こんな身体だから、当然よね」",
|
||
"349000541_26": "「だからね……」",
|
||
"349000541_27": "「この弱さが本当はみんなに迷惑をかけてるんじゃないかって\\n 考えてしまったの」",
|
||
"349000541_28": "「……」",
|
||
"349000541_29": "「姉さんはみんなのために頑張ってるよ」",
|
||
"349000541_30": "「みんな、姉さんには何度も助けられてるし、\\n 迷惑だなんて感じたことない」",
|
||
"349000541_31": "「でも、本来の力が発揮できていたらもっと……」",
|
||
"349000541_32": "「ううん。みんなで協力して戦うのに\\n 強いとか弱いとか関係ないよ」",
|
||
"349000541_33": "「……」",
|
||
"349000541_34": "「ごめんなさい、変なこと言っちゃったわね」",
|
||
"349000541_35": "「隊長のわたしが、\\n こんな弱気じゃみんなついてきてくれないわよね」",
|
||
"349000541_36": "「みんなに聞かれなくてよかったわ。\\n 聞いてくれてありがとう、セレナ」",
|
||
"349000541_37": "「うん……」",
|
||
"349000541_38": "(はあ、セレナにあんな話をしてしまうなんて……)",
|
||
"349000541_39": "「このままじゃダメね。\\n 隊長として、もっとしっかりしないと……」",
|
||
"349000541_40": "「隊長さん?」",
|
||
"349000541_41": "「あなたッ! 目が覚めたのね。\\n 体調はどう?」",
|
||
"349000541_42": "「大丈夫、です。\\n 助けてくれてありがとうございます。……ごめんなさい」",
|
||
"349000541_43": "「ねえ、どうしてここから逃げ出したのか、\\n 聞かせてもらえない?」",
|
||
"349000541_44": "「……」",
|
||
"349000541_45": "「……怖くなったんです」",
|
||
"349000541_46": "「怖い? わたしたちのことが?」",
|
||
"349000541_47": "「ち、違います。\\n その、窓からみなさんが戦っているのが見えて……」",
|
||
"349000541_48": "「わたしのせいで戦ってる、迷惑をかけてるって思ったら\\n 怖くなって、気がついたら部屋を飛び出していたんです……」",
|
||
"349000541_49": "「わたしの……わたしなんかのせいで……」",
|
||
"349000541_50": "(ダーククリスタルの侵食が進んでるのね。\\n それで考え方がネガティブな方向に誘導されてしまっている)",
|
||
"349000541_51": "「隊長さんだってそうでしょ? わたしのせいで\\n 傷つくなんて、したくないはず……」",
|
||
"349000541_52": "「フン、バカじゃないのッ!\\n わたしが誰にやられるっていうのよッ!」",
|
||
"349000541_53": "「あなたに心配される筋合いはないわ。\\n わたしは負けたりなんか絶対しないんだから」",
|
||
"349000541_54": "「わたしは自分の力を信じてる」",
|
||
"349000541_55": "「だから、あなたもわたしなんかとか言わないで、\\n 自分のことをもっと大切にしなさい」",
|
||
"349000541_56": "「そして、わたしを、この部隊を信じなさい。あらゆる世界で\\n 最強の部隊なんだから、安心して身を任せればいいわ」",
|
||
"349000541_57": "「……はい」",
|
||
"349000541_58": "「だから、また逃げ出そうとか考えないこと。いいわね?」",
|
||
"349000541_59": "「ありがとうございます。\\n かっこいいですね、隊長さんは」",
|
||
"349000541_60": "「かっこいい……。\\n ま、まあね」"
|
||
} |