115 lines
11 KiB
JSON
115 lines
11 KiB
JSON
{
|
||
"201019411_0": "コレットのお料理教室",
|
||
"201019411_1": "「奏とプレセアのおかげで木材は大丈夫そうだな。\\n 拠点をもう少し充実させたいが……」",
|
||
"201019411_2": "「それなら、台所とか作ってみるか?」",
|
||
"201019411_3": "「確かにあると助かるわ」",
|
||
"201019411_4": "「材料さえあれば、調理器具でも食器でも、\\n 他にもなんでも作ってやるよ」",
|
||
"201019411_5": "「ロイドは手先が器用だな。\\n こういったものをすぐに作ってしまう」",
|
||
"201019411_6": "「器用なのはきっとロイドのお父さまの影響だよ。\\n 腕のいい鍛冶屋さんで、なんでも作れちゃうの」",
|
||
"201019411_7": "「小さい頃から親父の作業場とかよく覗いてたし、\\n 簡単な仕事なら手伝ってたんだ」",
|
||
"201019411_8": "「なるほど、そういうことだったのか」",
|
||
"201019411_9": "「おーい、追加の木材この辺に置いとくぞ」",
|
||
"201019411_10": "「2人とも、お疲れ様」",
|
||
"201019411_11": "「他に必要な材料があれば言ってください。\\n すぐに……取ってきます」",
|
||
"201019411_12": "「腹減ったー。\\n 何か食いもんは無いのか?」",
|
||
"201019411_13": "「そういえば、そろそろお昼時ね。\\n 食材調達はどうしようかしら」",
|
||
"201019411_14": "「腹減ってから探しに行くと余計に疲れるし、\\n 先に集めておけばよかったな」",
|
||
"201019411_15": "「確かにそうかもしれないけど……、\\n 今言っても仕方ないわ」",
|
||
"201019411_16": "「山の食材は、必要なときに必要な分を必要なだけ採る。\\n そういうものだと……思います」",
|
||
"201019411_17": "「いやまあ、そうなんだけどさ……」",
|
||
"201019411_18": "「早く食事にありつきたいのなら、\\n 手分けして食材を集めるのが1番ということだ」",
|
||
"201019411_19": "「ま、そうなるよな。\\n それじゃあ、とっとと集めてくるとするかッ!」",
|
||
"201019411_20": "「あんたも野草とかに詳しいのか?」",
|
||
"201019411_21": "「特に詳しいわけではないが、\\n 食材集めにおいて、後れは取らないつもりだ」",
|
||
"201019411_22": "「――よかった、2人ともここにいたのねッ!\\n コレットを見かけなかった?」",
|
||
"201019411_23": "「いや、こちらには来ていないが……」",
|
||
"201019411_24": "「まさか、コレットがいなくなったのか!?」",
|
||
"201019411_25": "「後ろをついてきてたと思ったら、\\n いつの間にかいなくなってたのよ……」",
|
||
"201019411_26": "「コレットに何かあったのかもしれない!」",
|
||
"201019411_27": "「道に迷っただけということもある。\\n 焦らず、手分けして彼女を捜そう」",
|
||
"201019411_28": "「お願い。わたしも捜しながら、\\n 他のみんなにも声をかけてくるわ」",
|
||
"201019411_29": "「この辺り、人が通った跡があるな。\\n ……草が人の形に折れているが、まさか……」",
|
||
"201019411_30": "「――ッ!?」",
|
||
"201019411_31": "「あなたはどこから来たの?\\n この島は魔物がいて危ないよ」",
|
||
"201019411_32": "「ハッハッハ……」",
|
||
"201019411_33": "「やはり、ここにいたのか」",
|
||
"201019411_34": "「あっ、翼。\\n 見て、犬がいたんだよ」",
|
||
"201019411_35": "「ワンッ!」",
|
||
"201019411_36": "「犬は構わないが、マリアと行動していたんだろう。\\n だったら、きちんと――」",
|
||
"201019411_37": "「えっ!? 私、はぐれちゃってる!?",
|
||
"201019411_38": " 犬のことが気になって、つい追いかけて来ちゃったから……」",
|
||
"201019411_39": "「とにかく、1度拠点に戻ろう。\\n その犬は、どうしたものか……」",
|
||
"201019411_40": "「あっ、行っちゃうの!?」",
|
||
"201019411_41": "「どうやらわたしは、あまり好かれなかったようだ」",
|
||
"201019411_42": "「そんなことないと思うな。\\n たぶんあの子も用事があったんだよ」",
|
||
"201019411_43": "「また会いに来てくれるよ、きっと」",
|
||
"201019411_44": "「……で、犬と戯れてたと?」",
|
||
"201019411_45": "「迷子になって、迷惑をかけちゃって、本当にごめんなさい」",
|
||
"201019411_46": "「次からは気を付けろよ」",
|
||
"201019411_47": "「うん。もし今度犬を見かけても、まずみんなに声をかけるね」",
|
||
"201019411_48": "「無事だってわかったんだし、飯の支度するぞ。\\n 走り回って余計に腹が減った……」",
|
||
"201019411_49": "「では、今日はわたしが作ろう。\\n マリアたちに任せてばかりでは悪いからな」",
|
||
"201019411_50": "「え? あなたが作るの?」",
|
||
"201019411_51": "「ああ。最近は緒川さんに手ほどきを受けている。\\n 以前よりも腕を上げているぞ」",
|
||
"201019411_52": "「へー、どんな料理が出てくるか楽しみだ」",
|
||
"201019411_53": "「期待していてくれ」",
|
||
"201019411_54": "(あまりにもあんまりなときは手助けしましょう……)",
|
||
"201019411_55": "「なんということだ……。\\n 以前使わせてもらった便利な調理器具が無い」",
|
||
"201019411_56": "「教わった通りに作ろうにも、\\n これでは手順通りにできないな……」",
|
||
"201019411_57": "「お料理、どうかな?」",
|
||
"201019411_58": "「それがな、正直に言うと苦戦している。\\n 手慣れた道具が無いことが、これほど辛いものとは……」",
|
||
"201019411_59": "「だったら、私が手伝うよ」",
|
||
"201019411_60": "「だが、今日はわたしが……」",
|
||
"201019411_61": "「さっき捜しに来てくれたお礼だよ。\\n それならいいでしょ?」",
|
||
"201019411_62": "「そういうことなら無下には断れないな。\\n わかった、一緒に作ろう」",
|
||
"201019411_63": "「うん!」",
|
||
"201019411_64": "「<size=25>コレットが付いててくれるなら、\\n もう見てる必要もないわね</size>」",
|
||
"201019411_65": "「<size=25>あたしたちは出来上がるのを待つとするかな</size>」",
|
||
"201019411_66": "「<size=25>そうですね</size>」",
|
||
"201019411_67": "「おーい、できた料理を盛り付ける皿は、\\n ここら辺に置いておくぞ」",
|
||
"201019411_68": "「うん、ありがと、ロイド」",
|
||
"201019411_69": "「ところで、何を作るつもりだったの?」",
|
||
"201019411_70": "「いや、決めていない。\\n とりあえず野菜を切ってはみたが……」",
|
||
"201019411_71": "「ええっと、切った食材はこれだから……。\\n シチューなんてどうかな」",
|
||
"201019411_72": "「お鍋はあるし、\\n 調理器具もほとんど使わないし」",
|
||
"201019411_73": "「なるほど、シチューなら\\n 食材を入れて煮込むだけで作れるからな」",
|
||
"201019411_74": "「そうそう。どんどん入れていこう!」",
|
||
"201019411_75": "「そうだな。まず何から入れていくべきか」",
|
||
"201019411_76": "「えっとね、食材によって煮る時間が違うから、\\n 火が通りにくいものから入れていくの」",
|
||
"201019411_77": "「よし、ならまずは……」",
|
||
"201019411_78": "「みんな、待たせてしまったな」",
|
||
"201019411_79": "「おお、これはシチューか!」",
|
||
"201019411_80": "「とても美味しそうです」",
|
||
"201019411_81": "「彼女のおかげでいいシチューが作れた。\\n 本当に助かったよ」",
|
||
"201019411_82": "「そんなことないよ。私はちょっとアドバイスしただけで、\\n ほとんど翼が作ってたよ」",
|
||
"201019411_83": "「そう言ってもらえるとありがたい」",
|
||
"201019411_84": "「さっそく食べよう。\\n さっきからお腹が鳴りまくってるんだ」",
|
||
"201019411_85": "「では、わたしが音頭を取らせてもらおう。\\n 手を合わせて……いただきますッ!」",
|
||
"201019411_86": "「いただきますッ!」",
|
||
"201019411_87": "「これは……ッ!?\\n 翼の料理なのに美味しいッ!」",
|
||
"201019411_88": "「なのに、とはなんだッ!」",
|
||
"201019411_89": "「ほんとに美味いな、おかわり!」",
|
||
"201019411_90": "「フフ、翼のシチュー美味しいでしょ!\\n おかわりも沢山あるからどんどん食べてね」",
|
||
"201019411_91": "「……本当によくできている。\\n それに、誰かと一緒に料理をするのも楽しいものだな」",
|
||
"201019411_92": "「私もすごく楽しかった。\\n また一緒にお料理しようね」",
|
||
"201019411_93": "「あれ、さっきの犬だ。\\n 匂いに釣られて来ちゃったんだね」",
|
||
"201019411_94": "「その子の名前は……もうつけたんですか?」",
|
||
"201019411_95": "「ううん、これからだよ」",
|
||
"201019411_96": "「名前をつけるって、飼うつもりなの?」",
|
||
"201019411_97": "「コレットは犬に勝手に名前つけるんだよ。\\n それがまあ適当な名前でさ」",
|
||
"201019411_98": "「適当じゃないよ。\\n ちゃんと考えてつけてるんだから」",
|
||
"201019411_99": "「じゃあ、その子の名前はどんな風になるのかしら」",
|
||
"201019411_100": "「この子はね……ティムちゃん!」",
|
||
"201019411_101": "「へえ、いい名前だな。\\n こいつの見た目にぴったりだ」",
|
||
"201019411_102": "「確かにいい名前だが、そうだな……。\\n わたしなら、この子に七海とつける」",
|
||
"201019411_103": "「なんでその名前なんだ」",
|
||
"201019411_104": "「この島で生き延びているほどの犬だ。\\n 七つの海をも超えるに違いない」",
|
||
"201019411_105": "「そう聞くと強そうに見えるな!」",
|
||
"201019411_106": "「七海ちゃんも可愛い!\\n でもお鼻がティムって感じもするし……」",
|
||
"201019411_107": "「ならば、みんなに決めてもらおう。\\n どちらの名前が相応しいか」",
|
||
"201019411_108": "「そうだね!」",
|
||
"201019411_109": "「変なことに巻き込まれそうになってない?」",
|
||
"201019411_110": "「まあ、いいんじゃないか。\\n こういうのも」",
|
||
"201019411_111": "「私も……名前を考えてみたい、です。\\n それから肉球をふにふにしたい……」",
|
||
"201019411_112": "「俺のシチューのおかわりはどうなったんだ……」"
|
||
} |