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"321000922_0": "「<size=40>あああああ――ッ!</size>」",
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"321000922_1": "(憎いデス。アタシたちに戦いを押しつけた大人たちが……)",
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"321000922_2": "(アタシたちを実験動物みたいに扱って利用した人たちがッ!)",
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"321000922_3": "(滅びれば良いデスッ! こんな世界なんてッ! 何もかもッ!)",
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"321000922_4": "「だ……駄目、デスよ……」",
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"321000922_5": "「アタシは、そんなこと……望んでない……デス……」",
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"321000922_6": "「アタシは、世界を……みんなを、護りたいんデス……」",
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"321000922_7": "(消えてしまいたいほど辛い思いをしたのにデスか?)",
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"321000922_8": "(怯えて、縮こまって、目を閉じて、耳を塞いで、\\n ただ震えていただけのアタシが?)",
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"321000922_9": "(この世の全てを拒絶していたアタシが、\\n それを言うデスか?)",
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"321000922_10": "「そ、それでも……アタシは、出会ったデスよ」",
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"321000922_11": "「かけがえのないものに……大切な家族にッ!」",
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"321000922_12": "(ただの家族ごっこデス)",
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"321000922_13": "(それは望んでも手に入らなかった物を、\\n 代わりのオモチャで満足してるだけの子供デス)",
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"321000922_14": "「そ……そんなことないデスよッ!」",
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"321000922_15": "「マリアは、セレナは……そして調はッ!」",
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"321000922_16": "「アタシにとって血の繋がった家族以上の……本物の家族デスッ!」",
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"321000922_17": "(そう思い込みたいだけデスッ!)",
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"321000922_18": "「確かに、思い込みかもしれないデス。\\n 他人の本当の気持ちは、見えないデスから……」",
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"321000922_19": "(そうデス)",
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"321000922_20": "「でも……それでもッ!\\n 自分の気持ちだけは裏切れないデスッ!」",
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"321000922_21": "(ッ!?)",
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"321000922_22": "「思い込みだってなんだって……。\\n それはアタシの大切な想いデスッ!」",
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"321000922_23": "「それを人は『願い』って言うんデスよッ!」",
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"321000922_24": "(願い……デスか?)",
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"321000922_25": "「そうデス……」",
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"321000922_26": "「アタシはみんなの元に帰りたい……。\\n もう一度、調の笑顔が見たいんデスッ!」",
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"321000922_27": "「だって、調と約束したデスよ……ちゃんと帰るって……」",
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"321000922_28": "「だから……」",
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"321000922_29": "「アタシに……力を貸してほしいデス……」",
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"321000922_30": "「みんなの元に、生きて帰るための力をッ!!」",
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"321000922_31": "「よく生への道を選んでくれた、暁」",
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"321000922_32": "「クルースニクさん……」",
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"321000922_33": "「ヴァンパイアと違い、俺たちは不死じゃない」",
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"321000922_34": "「だからこそ、命を捨てずに、生きて帰らなければならない」",
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"321000922_35": "「生きて、不死なる者たちに対抗する知識を、技術を、\\n そして何より心を、伝え、繋いでいかなければ――」",
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"321000922_36": "「命に限りある人間は、いつかヴァンパイアに負けてしまう」",
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"321000922_37": "「奴を倒すことができるのは、\\n 日の光でも、十字架でも、銀の弾丸でもない」",
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"321000922_38": "「人が生きようとする力、生きようと最後まで諦めない心だ」",
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"321000922_39": "「なのに……俺たちの戦い方は間違っていた」",
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"321000922_40": "「だからこそ、俺たちは滅びた」",
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"321000922_41": "「だが……お前は、間違えずに進んでくれた」",
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"321000922_42": "「お前こそ、真のヴァンパイアハンターにふさわしい」",
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"321000922_43": "「それは……先輩たちが……。\\n それにクルースニクさんが、止めてくれたからデスよ」",
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"321000922_44": "「そうか……それはよかった……」",
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"321000922_45": "「でも……これが制御できないと……帰れないデス」",
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"321000922_46": "「アイツを倒して、調たちの所に……帰りたいんデス。\\n なのに……」",
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"321000922_47": "「身体が……引き裂かれるみたいデス……。\\n それに気を抜くと、暗闇に飲み込まれそうで……」",
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"321000922_48": "「ならば、ソレは俺がなんとかしよう」",
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"321000922_49": "「出来の悪いヴァンパイアハンターの――、\\n 先輩からの、贈り物だ」",
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"321000922_50": "「――ッ!?」",
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"321000922_51": "「さっきまでの破壊衝動が……嘘みたいに収まっていくデス……」",
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"321000922_52": "「さあ……今こそ、暁の名を示すときッ!\\n その力を解き放てッ!」",
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"321000922_53": "「わかったデスッ! 一緒に戦うデスよッ!」"
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