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{
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"321000721_0": "「落ち着いたか?」",
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"321000721_1": "「さ、最初から落ち着いてるデスよ」",
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"321000721_2": "「ったく。それだけ口がきければ大丈夫だ」",
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"321000721_3": "「これからどうするか決めないとな」",
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"321000721_4": "「うん。時間が無いもんね」",
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"321000721_5": "「あの、アタシはどのくらい……」",
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"321000721_6": "「えーと、2時間くらいかな?」",
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"321000721_7": "「そ、そんなにデスか……」",
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"321000721_8": "「馬鹿。まだ全然足りないくらいだ」",
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"321000721_9": "「そうそう。クルースニクさんに聞いたら、\\n ずっと戦い通しだったんだって?」",
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"321000721_10": "「あ……、話したデスか」",
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"321000721_11": "「ああ。俺が目覚めて以降の話に限られるがな」",
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"321000721_12": "「てなわけで、簡単な事情はこいつに聞いたけどよ」",
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"321000721_13": "「相手がヴァンパイアってのは、マジなのか?」",
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"321000721_14": "「そ、そこからデスか? マジの大マジデスよッ!」",
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"321000721_15": "「ただの確認だ。いちいち怒鳴るなって」",
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"321000721_16": "「でも、本当にそんなのいるんだねえ。\\n 考えただけで背筋がゾクゾクしちゃうよ」",
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"321000721_17": "「で、そいつに、あいつらがやられたんだよな」",
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"321000721_18": "「そんなに奴は強いのか?」",
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"321000721_19": "「そうじゃないデス」",
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"321000721_20": "「ん? なら、どうして……」",
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"321000721_21": "「いや、強いは強いデスけど……鮮血の針が――」",
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"321000721_22": "「鮮血の針……例の呪いの毒を注ぎ込むってやつか」",
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"321000721_23": "「マリアさんたちは、それに刺されて倒れちゃったんだよね」",
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"321000721_24": "「そうデス。刺されて少しすると、熱が出て、身体の自由が\\n 利かなくなって……ギアまで解除されちゃうデスよ」",
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"321000721_25": "「そうだ。犠牲者は、苦しんだ末にヴァンパイアの<ruby=けんぞく>眷属</ruby>と化すか、\\n さもなければ死ぬしかない……」",
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"321000721_26": "「奴はそうやって、多くの人間を犠牲にしながら、\\n 己に従う<ruby=けんぞく>眷属</ruby>を増やしてきたのだ」",
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"321000721_27": "「その呪いってのは、どうすれば解けるんだ?」",
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"321000721_28": "「針を刺した術者であるヴラドを倒せば、解くことができるはずだ」",
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"321000721_29": "「ヴラド……そいつ、まさか――、\\n ヴラド・ツェペシュか?」",
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"321000721_30": "「知っていたか。\\n そのまさかだ」",
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"321000721_31": "「暁が知らぬと言うので、\\n 長い年月の間に存在が忘れさられたのかと思ったぞ」",
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"321000721_32": "「なわけあるか。なんで知らないんだ、有名だろ」",
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"321000721_33": "「え、そうなんデスか?」",
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"321000721_34": "「ったく、もう少し勉強しろって……」",
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"321000721_35": "「しかし串刺し公がマジモンの吸血鬼でしたって、笑えねーぞ……」",
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"321000721_36": "「串刺し公? ってなんデス?」",
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"321000721_37": "「敵や自分に逆らう奴らを串刺しにして晒したって話だよ」",
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"321000721_38": "「く、クリスちゃん……串刺しって、まさか、身体を?」",
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"321000721_39": "「そのまさかだよ」",
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"321000721_40": "「うわぁッ!\\n 今、お尻から頭のてっぺんまで一気にぞわっとしたッ!」",
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"321000721_41": "「人間をグサリって、どんな趣味デスか……」",
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"321000721_42": "「とにかく、相手の正体はわかった」",
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"321000721_43": "「で、そいつと戦うには、\\n その鮮血の針ってのに気を付けりゃいいんだな?」",
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"321000721_44": "「そうだが、それならば対処方が――」",
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"321000721_45": "「なに、このうなり声……?」",
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"321000721_46": "「犬……? いや、オオカミか?」",
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"321000721_47": "「<ruby=こうもり>蝙蝠</ruby>も来てるみたいデスね……」",
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"321000721_48": "「どちらも奴の手下だ」",
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"321000721_49": "「なるほどな。\\n 確かに伝説通りの吸血鬼様ってわけだ」",
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"321000721_50": "「2人とも、ここはアタシがッ!」",
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"321000721_51": "「馬鹿言うなッ!」",
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"321000721_52": "「お前はもう少し休んでろ。\\n アイツらの相手なら、あたしとこっちのバカで充分だ」",
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"321000721_53": "「そうだね、切歌ちゃんにはもう少し休息が必要だよ」",
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"321000721_54": "「先輩方……」",
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"321000721_55": "「それじゃ、ここで待っててね」",
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"321000721_56": "「2人とも、気をつけるデスよッ!」",
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"321000721_57": "「……待て、少女たちよ」",
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"321000721_58": "「なんだ?」",
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"321000721_59": "「お前たちに問おう」",
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"321000721_60": "「相手は古より存在する強力なヴァンパイアだ。\\n 恐らくは史上最強の、と言っても過言でないだろう」",
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"321000721_61": "「それでも、お前たちは、かの者と戦う覚悟はあるか?」",
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"321000721_62": "「何を今更聞いてんだ。\\n そんなの、ないわけねーだろッ!」",
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"321000721_63": "「あたしの仲間に手を出したことを、\\n 地獄でたっぷり後悔させてやるッ!」",
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"321000721_64": "「わたしも……みんなを救いたい」",
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"321000721_65": "「そのために悪い吸血鬼を倒さなくちゃいけないなら――、\\n この拳で必ずやりとげますッ!」",
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"321000721_66": "「2人とも、良い覚悟だ」",
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"321000721_67": "「ならば、授けよう」",
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"321000721_68": "「俺たちが受け継いできた知識と力と、そして想いを――」",
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"321000721_69": "「わわわッ! なんで銃をこっちにッ?」",
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"321000721_70": "「なんの真似だッ!?」",
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"321000721_71": "「あれ……痛くない……?」",
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"321000721_72": "「それに、今頭に何か……」",
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"321000721_73": "「ギアを纏ってみるデスよッ!」",
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"321000721_74": "「なるほど、そういうことかッ!」",
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"321000721_75": "「Killter Ichaival tron――」",
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"321000721_76": "「Balwisyall Nescell gungnir tron――」",
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"321000721_77": "「え……ギアの形が、変わった?」",
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"321000721_78": "「心象変化かッ!」",
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"321000721_79": "「そういえば、切歌ちゃんのギアも変化してたねッ!」",
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"321000721_80": "「はいデス。\\n これで先輩たちもヴァンパイアハンターのギアになったデスよッ!」",
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"321000721_81": "「ヴァンパイアハンターギア?」",
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"321000721_82": "「なんだか知らないが、奴らに効きそうだッ!」",
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"321000721_83": "「景気づけに手下どもから蹴散らしてやらあッ!」",
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"321000721_84": "「うん。行こう、クリスちゃんッ!」"
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