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"329000912_0": "「そこをどけえええ――ッ!」」",
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"329000912_1": "「倒しても倒しても、次から次へとッ!」",
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"329000912_2": "「これじゃキャロルちゃんのところまで\\n 辿り着けないッ!」",
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"329000912_3": "「周囲には逃げ遅れた民間人も多い。\\n これらを無視して進むわけには――」",
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"329000912_4": "「うぐッ? おごああああ――ッ!?」",
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"329000912_5": "「くうッ!」",
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"329000912_6": "「な、なんで俺たちだけが無事なんだッ!?」",
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"329000912_7": "「オレの傍にいろッ!\\n さもなくば死ぬぞ」",
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"329000912_8": "「お姉ちゃんッ!?」",
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"329000912_9": "「心の底から、失望しましたよ。\\n まさかあなたが、そんな人間の個体になど拘るとは」",
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"329000912_10": "「どうやら、あなたは本当に忘れてしまったらしい」",
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"329000912_11": "「パパから受け取ったものを。崇高なる命題を」",
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"329000912_12": "「ならば問おう。\\n お前にとって命題とはなんだ?」",
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"329000912_13": "「決まっています。世界を、万象を分解し、理解し、\\n 清浄なる世界へと再構築すること」",
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"329000912_14": "「これこそが万象黙示録。\\n あなたが計画した通りでしょう?」",
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"329000912_15": "「そのためにパパは、分解解析機である、\\n アルカ・ノイズを造ろうとし――」",
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"329000912_16": "「最終的にあなたがそれを引き継ぎ、完成させた」",
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"329000912_17": "「パパは――」",
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"329000912_18": "「――ッ!?\\n これってもしかして、人間を炭に変えちゃうあの魔物ッ!?」",
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"329000912_19": "「パパッ! こんなの造っちゃダメだよッ!」",
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"329000912_20": "「安心して、キャロル。\\n もちろん、人間を炭にするために造るわけじゃない」",
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"329000912_21": "「本当に?」",
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"329000912_22": "「キャロルが悲しむことを、パパがするはずないだろう?」",
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"329000912_23": "「……うん」",
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"329000912_24": "「これはね。森羅万象を読み解くために、\\n 人類のために必要なものになるんだよ」",
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"329000912_25": "「……違う」",
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"329000912_26": "「パパは、いつも誰かの笑顔のために、\\n 錬金術を役立てることだけを考えていたッ!」",
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"329000912_27": "「アルカ・ノイズも、こんな幼子を怯えさせたり、\\n 親子の絆を引き裂くために造ろうとしたわけじゃないッ!」",
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"329000912_28": "「お姉ちゃん?」",
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"329000912_29": "「そうだ……パパはいつだって、\\n 人々を笑顔にしようと頑張っていた」",
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"329000912_30": "「たとえ、その末に異端審問にかけられ命を落とそうとも。\\n 最期の一瞬まで後悔することのない、気高い人だったッ!」",
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"329000912_31": "「人々を怯え、苦しませるようなことを、\\n 命題になどするはずがないッ!」",
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"329000912_32": "「何を言っているんですか?\\n ボクの考えは、即ちあなたの考えですよ」",
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"329000912_33": "「ボクを否定することは、\\n ひいては自己を否定することになるのではないですか?」",
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"329000912_34": "「ああ、そうだったな……」",
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"329000912_35": "「ならばオレは、過去のオレを否定するッ!」",
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"329000912_36": "「……お話になりません。\\n まさか、そこまで腑抜けてしまうとは思いませんでした」",
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"329000912_37": "「もういいです。どちらにせよダインスレイフによって\\n その命を奪い、終末の歌の譜面を完成させるだけです」",
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"329000912_38": "「くッ……」",
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"329000912_39": "「ですが、すぐには殺しませんよ」",
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"329000912_40": "「生憎、ここは舞台としては相応しくない」",
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"329000912_41": "「ですから、まずは帰ってきてもらいましょうか。\\n ボクとあなたの城へ」",
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"329000912_42": "「誰が貴様の好きにさせるかッ!」",
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"329000912_43": "「その弱った身体で、彼に抗えるとでもッ?」",
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"329000912_44": "「がは……ッ!」",
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"329000912_45": "「かつて誇った錬金の力も、見る影もない……。\\n もはや残骸にも等しいですね」",
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"329000912_46": "「せいぜい、最後の役目を果たしていただきましょうか」",
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"329000912_47": "「うう……ッ」",
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"329000912_48": "「お……お姉ちゃんッ!!」",
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"329000912_49": "「ついでに目の前の塵も始末しておきましょう」",
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"329000912_50": "「ユミッ! 逃げるんだッ!」",
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"329000912_51": "「イヤッ!」",
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"329000912_52": "「――ユミッ!!」",
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"329000912_53": "「<size=40>おおおお――――ッ!!</size>」",
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"329000912_54": "「装者ッ!?」",
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"329000912_55": "「お姉ちゃんッ!?」",
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"329000912_56": "「親子は私に任せろッ! 存分に腕を揮えッ!」",
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"329000912_57": "「お願いしますッ!」",
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"329000912_58": "「ちいッ! 小癪な奴らめッ!」",
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"329000912_59": "「マスター、戻ったゾ」",
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"329000912_60": "「ミカか。首尾は?」",
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"329000912_61": "「余裕で終わったゾ。\\n こいつらがアルカ・ノイズと遊んでる間にバッコーンだゾ?」",
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"329000912_62": "「しまったッ! 要石がッ!?」",
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"329000912_63": "「ならばいい。\\n これ以上、些事にかまける必要もない」",
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"329000912_64": "「待ってッ! キャロルちゃんを返してッ!」",
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"329000912_65": "「フ……ならば取り返しに来るのですね」",
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"329000912_66": "「我が居城、チフォージュ・シャトーへッ!」",
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"329000912_67": "「くッ……逃げられたッ!」",
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"329000912_68": "「こうなっては追跡は困難だ。\\n 今は住民の誘導とアルカ・ノイズの掃討を優先しよう」",
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"329000912_69": "「……はいッ!」"
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