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2019-10-25 17:33:24 -04:00

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{
"329000711_0": "父親から受け継いだモノ",
"329000711_1": "「それが神の奇跡でないのなら、\\n 人の身に過ぎた、悪魔の智慧だッ」",
"329000711_2": "「裁きをッ!\\n 浄罪の炎でイザークの穢れを清めよッ」",
"329000711_3": "「パパッ!\\n パパッ パパッ」",
"329000711_4": "(錬金の技を知られ異端狩りに糾弾されたパパは、\\n 弁明の余地もなく焚刑に処された",
"329000711_5": "(オレは世界を憎んだ。\\n そして奇跡を憎んだ",
"329000711_6": "(この時、オレは初めて知ったのだ。\\n 世界は驕慢と愚劣と蒙昧に溢れていると",
"329000711_7": "(そして、世の中で奇跡などと崇められているものが、\\n 何者をも救わぬどころか、人を死に至らしめるということを",
"329000711_8": "(信じる者も、希う者も、縋る者も、何者をも。\\n それは見捨て、裏切り、嘲笑う存在なのだということを――",
"329000711_9": "「ようこそ、我が錬金術師協会へ」",
"329000711_10": "「歓迎するよ」",
"329000711_11": "(異端の娘として石もて追われたオレは、\\n ある日、錬金術師協会に引き取られた",
"329000711_12": "「学ぶといい、存分に」",
"329000711_13": "「見つけるといい、君のやりたいことを」",
"329000711_14": "(そこでオレは、錬金術師としての研鑽を続けた)",
"329000711_15": "(命題を果たすために。\\n そして奇跡を殺すために――",
"329000711_16": "(そう……そのはず、だ……)",
"329000711_17": "(だが、この頃のことは、今ではほとんど思い出せない)",
"329000711_18": "(永い年月をどう過ごしてきたかも。\\n 旁らに誰がいたのかも……",
"329000711_19": "(覚えているのは、ただ1つ、赤く輝く宝石だ)",
"329000711_20": "(オレはそこで、錬金技術の叡智、\\n 赤く輝きを放つ宝石を研究していた",
"329000711_21": "「これが賢者の石――ラピス・フィロソフィカス」",
"329000711_22": "「もっとも、未だ真の完成には遙かに及ばぬワケダ」",
"329000711_23": "「あーあ。やっぱり、また壊れちゃったわね」",
"329000711_24": "「必要なエネルギーを集めても、\\n 安定して収束させるのが難しいのよねえ……」",
"329000711_25": "「それ以前に、そもそも錬成純度が低すぎるワケダ」",
"329000711_26": "「だが、いつの日にか、その境地にも到達できよう」",
"329000711_27": "「そのために、あなたにも手伝ってもらうわ」",
"329000711_28": "「認めたくないが、お前の知識のおかげで、\\n 研究が大きく前進したワケダ」",
"329000711_29": "「可愛い顔して、なかなかやるじゃない」",
"329000711_30": "「我々の知識を束ねれば、必ず完成させることができる」",
"329000711_31": "「そして、完成の暁には――」",
"329000711_32": "(ダメだ、思い出せない)",
"329000711_33": "(残っているのは、虫に食われたタぺストリーのような、\\n 穴だらけの記憶だけ",
"329000711_34": "(思い出そうとしても、肝心のところが、\\n 全て剥げ落ちてしまっている……",
"329000711_35": "(ああ……だが、この頃のことは、まだ鮮明に覚えている)",
"329000711_36": "(それも、時間の問題だろうが……)",
"329000711_37": "(ここはチフォージュ・シャトー、\\n 協会が建造を進めていたメガストラクチャー、その内部だ",
"329000711_38": "「お初にお目に掛かりますわ、マスター」",
"329000711_39": "「さあ、マスター。\\n なんなりとご命令を♪」",
"329000711_40": "「あたしもバリバリ手伝うゾッ!」",
"329000711_41": "「派手に計画遂行といきましょう」",
"329000711_42": "「ああ……存分にこき使わせてもらおう」",
"329000711_43": "(計画を実行に移す前に、オレ自身の感情をベースに、\\n オートスコアラーを制作し、起動したのだ",
"329000711_44": "(剣たるファラ、硬貨たるレイア、\\n 聖杯たるガリィ、錫杖たるミカ――",
"329000711_45": "(アルカナと照応させ、四大元素の力を付与した4機は、\\n オレの手足となって忠実に働いてくれた",
"329000711_46": "「……というわけで目下の所、首尾は上々ですわ」",
"329000711_47": "「次の段階へ派手に移るとしましょう」",
"329000711_48": "「ああ……ご苦労だった」",
"329000711_49": "「ところで、お前たち。\\n いちいち、その大仰なポーズを取らねば気がすまないのか」",
"329000711_50": "「ほんとですよねえ。\\n 隣でダッサい動きを取られると目障りなんですけどー」",
"329000711_51": "「この派手さがわからぬとは、地味にナンセンスな奴」",
"329000711_52": "「けど、ガリィのブリっ子も大概だゾ?」",
"329000711_53": "「あんだと、もう1回言ってみろッ!?」",
"329000711_54": "(難点と言えば、奇妙なポーズを取る癖がついてしまったことと、\\n オレの想定通りの性格とはならなかったことか",
"329000711_55": "(特に個性の強いその性格は、時に互いに衝突し、命令の円滑な\\n 遂行を阻害することもままあり、その度にオレは頭を抱えた",
"329000711_56": "(だが……)",
"329000711_57": "(それでも、こいつらはオレ自身の命令に対しては、\\n どこまでも従順だった",
"329000711_58": "(そう。あいつと違って……)",
"329000711_59": "(永劫に続く1人きりの世界の中で、\\n ある意味、オートスコアラーたちだけが、オレの味方だった",
"329000711_60": "(だが……。あいつらすらも、今のオレの下には――)",
"329000711_61": "「う……ん……」",
"329000711_62": "「ここ、は……?」",
"329000711_63": "「――ッ?」",
"329000711_64": "(まずい、また欺瞞術式が解けていたかッ!?)",
"329000711_65": "「……ッ!」",
"329000711_66": "(……付近にオートスコアラーやノエルの気配は無い、か……?)",
"329000711_67": "「この部屋は……?」",
"329000711_68": "(設備や室内の様相からして、\\n 錬金術師協会に捕らえられたわけではなさそうだ",
"329000711_69": "「ならば、二課か……」",
"329000711_70": "(だが、まさか手足に拘束具すら無し、とはな)",
"329000711_71": "(先端技術の医療機器……、\\n オレの治療のために搬送したというところか",
"329000711_72": "(なるほど。ノエルたちが手を出せなかったのも、\\n 二課の懐の内だからというわけだ",
"329000711_73": "「確かに、ここのまま拘束され続ければ、\\n 奴らの襲撃を免れ得る、か……」",
"329000711_74": "(だが、オレにはまだ成さねばならぬことがある。\\n 黙って捕まっているわけにはいかぬのだ",
"329000711_75": "(転移は……無理か……)",
"329000711_76": "(ならば――)",
"329000711_77": "(まずは欺瞞術式と静音術式をかけ直す)",
"329000711_78": "(次に、扉のロックを解除して――)",
"329000711_79": "(まさか。施錠されていない、だと?)",
"329000711_80": "(……付近に見張りと思しき気配はある。\\n 緩い監視だけで充分と考えたか",
"329000711_81": "「ずいぶん甘いことだな……」"
}