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2019-10-25 17:33:24 -04:00

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{
"329000251_0": "「はあ、はあ、はあ……」",
"329000251_1": "「くッ……少しばかり、力を使い過ぎたか……」",
"329000251_2": "「だが、こんなところで倒れるわけにはいかない」",
"329000251_3": "「オレはまだ、パパの命題を成し遂げていない……」",
"329000251_4": "「それまでは……こんなところで、終われるものか」",
"329000251_5": "(パパ……)",
"329000251_6": "(パパとの想い出だけは、焼却したりするものか)",
"329000251_7": "(それを失うことは、オレの生きる目的を失うと同義)",
"329000251_8": "(そう……それを焼却する時は、オレの最後の時だ)",
"329000251_9": "(待っていて、パパ……)",
"329000251_10": "(オレは、オレの命題を……。\\n パパとの約束を、必ず果たしてみせる……",
"329000251_11": "「うーん……」",
"329000251_12": "「パパ。何をさっきからうんうん言ってるの?」",
"329000251_13": "「いや、調合のレシピがどうもピンとこなくてね」",
"329000251_14": "「候補となる素材は幾つか絞ったんだけど。\\n どれも一長一短に思えてね……」",
"329000251_15": "「わたしにも見せて」",
"329000251_16": "「構わないけど……」",
"329000251_17": "「でもキャロルには少し早いんじゃないかなあ……」",
"329000251_18": "「いいからいいから」",
"329000251_19": "「まあいいか。\\n それじゃキャロルの意見も聞くとしようかな」",
"329000251_20": "「うんッ! 任せて、パパッ!」",
"329000251_21": "「…………」",
"329000251_22": "「どうだい、キャロル?」",
"329000251_23": "「なんとなくだけど、これじゃないかなぁ……」",
"329000251_24": "「それかい?\\n だがそれは、さっき候補から外したやつなんだけどな……」",
"329000251_25": "「ん? 待てよ……? 直接材料として調合するのではなく、\\n 中間生成の触媒としての効果を求めるなら――」",
"329000251_26": "「そうか、その手があったッ!」",
"329000251_27": "「パパ?」",
"329000251_28": "「ちょっと待っててくれ、キャロルッ!」",
"329000251_29": "「やっぱりそうだッ!\\n この中間生成物を最後の材料として調合すれば――」",
"329000251_30": "「成功だッ! 成功だよ、キャロルッ!!」",
"329000251_31": "「本当に? やったね、パパッ!」",
"329000251_32": "「ああ、それもこれもキャロルのおかげだよッ!」",
"329000251_33": "「すごいぞ、キャロルは天才だッ!」",
"329000251_34": "「て、天才だなんて、そんな……」",
"329000251_35": "「本当だとも。きっとキャロルは大きくなったら\\n パパなんか目じゃないくらいの錬金術師になれるよ」",
"329000251_36": "「大げさだよ……」",
"329000251_37": "「でもよかった、パパの役に立ってて」",
"329000251_38": "「ああ、ありがとうな、キャロル」",
"329000251_39": "「……ねえパパ。\\n わたし、もっともっとパパの役に立ちたい」",
"329000251_40": "「はは。それじゃたくさん勉強しないとな」",
"329000251_41": "「うん、わたし、頑張るよッ!」",
"329000251_42": "(そうだった)",
"329000251_43": "(パパに褒められるのがうれしくて。\\n もっとパパの役に立ちたいと思って――",
"329000251_44": "(オレは本格的に錬金術の勉強を始めたんだ……)",
"329000251_45": "(そんなこともあったな……)",
"329000251_46": "(そういえば……。\\n あの時パパは、なんの調合を……",
"329000251_47": "「……ッ?」",
"329000251_48": "(どうしてだ。\\n パパがなんの研究をしていたのかが思い出せないなんて……",
"329000251_49": "「そんな、馬鹿な――」",
"329000251_50": "「パパとの記憶の一部が、失われている、だと?」",
"329000251_51": "(まさか、あの戦いで焼却した想い出が……)",
"329000251_52": "(くッ……、\\n 己が焼却を望まぬ記憶領域にまで影響を及ぼしてしまったか",
"329000251_53": "(このまま力を使い続ければ、\\n いずれパパとの大切な想い出も……",
"329000251_54": "(だが、焼却の力を使わねば、命題は到底果たせない……)",
"329000251_55": "(いや、だがそれでも)",
"329000251_56": "「忘れてはいない。己に課せられた命題だけは」",
"329000251_57": "「パパからもらった命題だけは、\\n オレが生きている目的だけは、しっかりと」",
"329000251_58": "(そうだ。オレには、これだけあれば大丈夫だ……)"
}