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"326000111_0": "響の不調",
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"326000111_1": "(ギアの調整と訓練データの整理はこれで完了、と)",
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"326000111_2": "(次は――)",
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"326000111_3": "(前回、装者のみなさんが、並行世界で接触した世界蛇という\\n 脅威について、もう少しまとめておいたほうがよさそうですね)",
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"326000111_4": "「ギャラルホルンのアラートの原因、そして、装者のみなさんが\\n これまで並行世界で戦ってきたカルマノイズ――」",
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"326000111_5": "「さらには、以前この世界にも出現した恐ろしい力を秘めた\\n 巨大な怪物――」",
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"326000111_6": "「世界蛇は、それらを生み出す存在であり、\\n そして、並行世界を滅ぼして回る人類の脅威」",
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"326000111_7": "「その姿は、空を覆うほどの巨体で、報告では、エクスドライブの\\n 力でも太刀打ちできなかったとあります」",
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"326000111_8": "「では、その時、どうやってその世界蛇を撃退したのか……」",
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"326000111_9": "「それは、装者とは別の、世界蛇に対抗する組織の力によるもの」",
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"326000111_10": "「しかし、それでも最終的に世界蛇を倒すことは叶わず、\\n 異空間へと押し返しただけということ」",
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"326000111_11": "(もしあの世界蛇が、ボクたちの世界に出現したら……、\\n なんとか、急ぎ対抗策を考えないと)",
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"326000111_12": "(……ただ、問題はそれだけではありません)",
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"326000111_13": "「世界蛇を降臨させようと企む『ウロボロス』という組織」",
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"326000111_14": "「そして、その組織を統率し、\\n その身にフィーネを宿した『ベアトリーチェ』という人物」",
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"326000111_15": "「ボクたちが真に向き合わなければいけない敵……」",
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"326000111_16": "(いえ、ボクたちだけじゃない……他の並行世界も団結しないと、\\n この危機を乗り越えることは難しい)",
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"326000111_17": "(今わかることといえば、これから始まる戦いは、\\n これまで以上の熾烈なものになるということ……)",
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"326000111_18": "(ボクには、装者のように戦う力はないけれど、\\n それでも何か、できることがきっとあるはず……)",
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"326000111_19": "「…………」",
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"326000111_20": "「ふう、やっと形になってきたわー」",
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"326000111_21": "(コアとその周りの回路はできたから、次はコンバータの\\n 組み込みとそのテスト、それに集音感度の調整――)",
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"326000111_22": "(流石の私でも、これには骨が折れるわ)",
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"326000111_23": "「……やっぱり、もう少しかかりそうね。\\n はあ……もう1日は徹夜かしら?」",
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"326000111_24": "「了子さん、ちょっとギアのことで相談なんだけど――」",
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"326000111_25": "「奏ちゃん、いらっしゃい。\\n ちょっとだけ手が離せないから、少し待っててくれるかしら?」",
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"326000111_26": "「ああ、構わないよ。ところで、それは何を作ってるんだ?\\n ここのところずっと忙しそうだけど……」",
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"326000111_27": "「フフ、もう少しで完成だから、そうしたらわかるわ。\\n もう、すっごい苦労したんだから」",
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"326000111_28": "「了子さんが苦労って、一体どんなものを……?」",
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"326000111_29": "「これなんだけど見覚えあるでしょ?」",
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"326000111_30": "「――ッ!? それって――」",
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"326000111_31": "「フフ、見ての通り。前に知り合った協力者から\\n 送られてきたものを、使えるようにしていたの」",
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"326000111_32": "「時間のある時じゃないと、流石にこれは作っていられないしね」",
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"326000111_33": "「そんなものを送ってくるって、誰が――」",
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"326000111_34": "「――了子くん、聞こえるかッ!?」",
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"326000111_35": "「ええ。どうしたの?」",
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"326000111_36": "「ダンナ、何があったんだッ!」",
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"326000111_37": "「奏もそこにいたか。急いで発令所まで来てくれ。\\n ……カルマノイズが出現した」",
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"326000111_38": "「来たか。奏は?」",
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"326000111_39": "「既に現場に向かったわ。\\n それで、カルマノイズが出たんでしょう?」",
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"326000111_40": "「ああ、モニターを見てくれ」",
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"326000111_41": "「……酷いわね」",
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"326000111_42": "「場所が悪かった。休日で、かつ昼間の繁華街だからな。\\n 今、全力で避難誘導に当たらせてはいるが……」",
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"326000111_43": "「……あの一件の後から、カルマノイズの出現が増えているわね」",
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"326000111_44": "「ああ、世界蛇の一件だな。\\n 奏からの報告書だと、こちらに出たのは影らしいが……」",
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"326000111_45": "「並行世界を丸ごと飲み込む蛇とその信奉者たちね……。\\n 終末思想の一種かしら」",
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"326000111_46": "「かもしれんな。だとしても、そんなものに巻き込まれる側は\\n たまったものではないが」",
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"326000111_47": "「私たちは私たちで、やれることをやりましょう」",
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"326000111_48": "「ああ、そうだな。奏ッ! 現着したら作戦開始だッ!\\n こちらの指示に従ってくれッ!」",
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"326000111_49": "「ああ、わかったよ。\\n ――奴が見えてきたッ! 出るぞッ!」",
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"326000111_50": "「Croitzal ronzell Gungnir zizzl――」",
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"326000111_51": "「相手が相手だ。\\n ――最初から全力でいくッ!」"
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