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"397000231_0": "「ハッ!」",
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"397000231_1": "「手応えはあり……ですが、致命傷には至りませんか。\\n それなら――ッ!」",
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"397000231_2": "「急所らしき部位への連続攻撃。\\n これならどうですかッ!?」",
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"397000231_3": "「倒せない相手ではない……",
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"397000231_4": " しかし、こうも頑丈では1体1体に時間がかかり過ぎますね」",
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"397000231_5": "「それに……」",
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"397000231_6": "「『待ち合わせ、遅れちゃう』『はい、弊社の商品を今後とも\\n どうぞ――』『今年こそ、甲子園に――』」",
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"397000231_7": "(無作為に放たれる言葉……この不気味さが、警察や自衛隊員を\\n 怯ませていて、なかなか救助も撃退も進まない……)",
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"397000231_8": "(響さんたちの言う通り、倒すたびに目を覚ます人々がいる……。\\n しかし、意識ははっきりせず、覇気に欠けている――)",
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"397000231_9": "(まるで、人間として必要な何かを、\\n 取り戻せていないような……)",
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"397000231_10": "「想い出、か……。\\n 全て取り戻すには、どうしたら……」",
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"397000231_11": "「ドッペルゲンガー、さらに複数体を確認ッ!\\n 民間人の意識不明者も増加し続けていますッ!」",
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"397000231_12": "「手数はどうしたって足りていない……」",
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"397000231_13": "「けれど、これらを倒さないことには事態は改善しない――ッ!」",
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"397000231_14": "「緒川さんッ! ドッペルゲンガーの出現とほぼ同じくして、\\n 周辺の人々が意識を失っていることを確認しました」",
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"397000231_15": "「また、ドッペルゲンガーの数と倒れた人の数は、\\n 比例関係にあります」",
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"397000231_16": "「これは、そう……まるで、ドッペルゲンガーが\\n 人の生命力をエネルギー源にしているというより……」",
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"397000231_17": "「生命力や想い出そのものが、\\n ドッペルゲンガーを形作っているかのようです」",
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"397000231_18": "「つまり……あれは人から奪ったエネルギーが詰まった、\\n 器のようなものということですか?」",
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"397000231_19": "「はい。だとすれば、目を覚ましても様子がおかしいのは、\\n 想い出や生命力を、既にある程度消費したからなのかも……」",
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"397000231_20": "「つまり……時間をかければかけるほど、\\n 人々の後遺症も深刻になる可能性がある……ということですね」",
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"397000231_21": "「引き続き、ドッペルゲンガーの解析と、\\n 警察や自衛隊との情報共有をお願いしますッ!」",
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"397000231_22": "「了解しま……わぁッ!?\\n な、なんですかッ!?」",
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"397000231_23": "「な、なんだお前ら……ッ!\\n いつの間に発令所に――うわあああッ!」",
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"397000231_24": "「どうしましたッ!?\\n いったいなにが……ッ!?」",
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"397000231_25": "「通信が途切れた……ッ!",
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"397000231_26": " まさか……本部が何者かの襲撃を受けたッ!?」",
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"397000231_27": "(この状況で、本部への襲撃……",
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"397000231_28": " まさか、ドッペルゲンガーは陽動ッ!?)",
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"397000231_29": "「く……ッ、\\n 来るな、来ないでくれぇ……ッ!」",
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"397000231_30": "(だからといって、この状況を捨て置くわけには……ッ!",
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"397000231_31": " まずは、一帯のドッペルゲンガーをどうにかしなくては――ッ!)"
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