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"397000131_0": "「ま、仕方ないわね。エルフナインたちに負けないように、\\n わたしたちも気張るとしましょうか」",
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"397000131_1": "「切ちゃんが帰ってくるのをお迎えしたかったけど……",
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"397000131_2": " そうだよね、それがわたしたちの役目だもの」",
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"397000131_3": "「マリアさんと調さんもああ言ってくれていた……\\n ボクも張り切って聖遺物の解析を進めなきゃです」",
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"397000131_4": "「やるぞー、おーッ!」",
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"397000131_5": "「さて。\\n 『アリアドネの糸』については一旦考え事を保留するとして……」",
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"397000131_6": "「調さんが回収してきた『ゴーレム』の解析に\\n 取り掛かるとしましょうッ」",
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"397000131_7": "「音声記録、開始……と」",
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"397000131_8": "「こほん……。回収されてきた、『ゴーレム』と推定される\\n 聖遺物の分析を開始」",
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"397000131_9": "「ゴーレムと総称される遺物は、主にヨーロッパの広い地域で\\n 神話や伝承として語り継がれている」",
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"397000131_10": "「土で作られたゴーレムが有名であるものの、\\n この起源はユダヤ教の泥人形にあり――」",
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"397000131_11": "「ギリシャ神話に語られる鍛冶の神ヘーパイストスが作ったと\\n される青銅の巨人、タロースもまたゴーレムと言えるでしょう」",
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"397000131_12": "「ギリシャ神話……」",
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"397000131_13": "「そういえば……最近、連続して発見された聖遺物は、\\n すべてギリシャ神話に由来している……?」",
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"397000131_14": "「これは……なにか作為的なものがあると\\n 考えるべきかもしれません」",
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"397000131_15": "「しかし、そうだとして誰がそんなことを?」",
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"397000131_16": "「ボクたちに聖遺物を発見させることが利益になる……。\\n そんな人物や組織がいるものでしょうか?」",
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"397000131_17": "「わ……ッ! な、なんですか、この衝撃……ッ!?\\n 攻撃、いいえ、地震……ッ!?」",
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"397000131_18": "「聖遺物は……問題ないですね」",
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"397000131_19": "「と、とにかく、解析はいったん中止して、今は発令所へ……ッ!」",
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"397000131_20": "「各区画の被害報告は?」",
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"397000131_21": "「現状、浸水の類は確認されていませんッ!」",
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"397000131_22": "「ミサイルなどの飛来物は感知されず、また外装への損害も\\n ありませんッ! 外部からの攻撃ではない模様ッ!」",
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"397000131_23": "「なにがあったんですかッ!?」",
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"397000131_24": "「よかった、無事でしたか」",
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"397000131_25": "「原因を確認中ですが、\\n この本部が狙われたわけではないようです」",
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"397000131_26": "「市街地でも同様の轟音と衝撃が感知された模様ッ!」",
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"397000131_27": "「各地の震度計の情報から、\\n 衝撃は同心円状に広がったと推測ッ!」",
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"397000131_28": "「同心円状……?",
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"397000131_29": " ということは、やっぱり地震ですか?」",
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"397000131_30": "「継続する揺れではないし、\\n ただの地震というわけじゃないと思う」",
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"397000131_31": "「……風鳴司令との連絡はまだつきませんか?」",
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"397000131_32": "「携帯端末の電源を切っているらしく、\\n 一向につながりません……ッ!」",
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"397000131_33": "「そうですか……」",
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"397000131_34": "「市街地への被害が広く出ていますッ!」",
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"397000131_35": "「……自衛隊が動いているはずですが、災害救助の協力も\\n 視野に入れ、まずは被害状況を確認しましょう」",
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"397000131_36": "「その後、各地の装者たちにも状況の共有を――」",
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"397000131_37": "「――ッ!?\\n 都市上空に高密度のエネルギー反応ッ!」",
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"397000131_38": "「空に……ッ!?\\n まさか……さっきの衝撃の原因がッ!?」",
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"397000131_39": "「現時点では因果関係不明ッ!\\n 外部カメラの映像、出しますッ!」",
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"397000131_40": "「え……ッ!?\\n あれは……ッ!」",
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"397000131_41": "「まさか……世界蛇ッ!?」",
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"397000131_42": "「い、いえ……ッ!\\n エネルギーパターン、世界蛇とは異なりますッ!!」",
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"397000131_43": "「この波形、どうして……ッ!?",
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"397000131_44": " すみません、よく見せてくださいッ!」",
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"397000131_45": "「エルフナインちゃん……?」",
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"397000131_46": "「……やっぱり」",
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"397000131_47": "「何かわかったんですか?」",
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"397000131_48": "「はい。現在観測されている波形と、\\n ボクの研究室で計測していた波形データとを比較しました」",
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"397000131_49": "「あの空間の亀裂から観測されたエネルギーパターンは、\\n ここ最近で発見された聖遺物が持つ波形と酷似しています」",
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"397000131_50": "「――ッ!?」",
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"397000131_51": "「聖遺物が連続して発見されたことに感じた作為……。",
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"397000131_52": " まさか、この状況に繋げるための布石だった……?」",
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"397000131_53": "「市街地の各所から救援要請ッ!\\n 至る所で未知の怪物が出現ッ!!」",
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"397000131_54": "「未知の……?\\n 確かに、アルカ・ノイズの反応は出ていない……ッ!」",
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"397000131_55": "「くそ、生きているカメラは……\\n あったッ! 映像、出しますッ!」",
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"397000131_56": "「な……、なに、この化け物は……?」",
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"397000131_57": "「アルカ・ノイズの変種……ってわけでもなさそうか。\\n 解剖器官による分解は確認できない」",
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"397000131_58": "「警察官が拳銃で応戦していますが、効果は薄い模様ッ!\\n 通常兵器では歯が立ちませんッ!」",
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"397000131_59": "「自衛隊、応戦準備を始めていますが、\\n 未知の勢力につき対応が後手に回っていますッ!」",
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"397000131_60": "(今は僕が司令の代行……。\\n しかし、装者たちはほとんどが任務で遠方にいる……)",
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"397000131_61": "(派遣したばかりのマリアさんたちを呼び戻す?\\n いえ、それでは到着まで被害が広まる一方……)",
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"397000131_62": "(どうする……?\\n この状況における、最善の行動は……ッ!?)"
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