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"392001011_0": "MICRO MACRO LiNK",
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"392001011_1": "「いやぁ、助かったデス。\\n もう少し遅かったら危なかったデスよ」",
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"392001011_2": "「本当に、ありがとうございました」",
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"392001011_3": "「なーに言ってるっスかぁ。\\n お礼を言うのはこっちの方っスよッ!」",
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"392001011_4": "「研究施設の設備をあり合わせで改造した高電圧放射装置……\\n 名付けてナツソン砲もぶちかませたわけっスし」",
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"392001011_5": "「あのものすごい電撃の雨は、\\n ナツミさんとエジソンさんのおかげだったんですね……」",
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"392001011_6": "(すごいのは技術だけではなく、\\n ネーミングセンスもだったデスか……)",
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"392001011_7": "「本当に、助かりました。\\n ありがとうございました……ッ!」",
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"392001011_8": "「もう……だからそれは、こちらこそって話よ。\\n 改めて、APPLEの隊長として礼を言うわ」",
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"392001011_9": "「副隊長としても、同じくです」",
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"392001011_10": "「あなたたちが来てくれなければ、\\n みんな今ごろどうなっていたことか……」",
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"392001011_11": "「家族はみんな一緒が一番デスッ!\\n 全員ご無事で何よりなのデスよ」",
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"392001011_12": "「はい。\\n わたしもそう思います」",
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"392001011_13": "「そういえば……あの巨大昆虫の研究所、\\n これからどうするんですか?」",
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"392001011_14": "「そうだな……島に近づきさえしなければ、\\n 放っておいても問題なかろう」",
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"392001011_15": "「え、何もしないデスかッ!?\\n もしあの虫たちが島から出てきたら……」",
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"392001011_16": "「そうではない。逆に介入した方が\\n この世界の人間にとって脅威となり得ると言っている」",
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"392001011_17": "「この島は、虫たちの絶妙なパワーバランスで\\n ある種の箱庭的存在となっていたのだ」",
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"392001011_18": "「もし仮に新たな『神』が……スズメバチの女王が誕生したとしても、\\n 我々が来る以前の状態に戻るだけだ」",
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"392001011_19": "「それに、島の周りは海しかない、\\n まさに絶海の孤島っスからね」",
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"392001011_20": "「虫たちが、自力で島から出てくることも\\n ないと思うっスよ」",
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"392001011_21": "「要するに\\n 触らぬ神になんとやら、デスか」",
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"392001011_22": "「もちろん、あんな研究所があった世界です。\\n 対超常、あるいは研究する機関があるようなら……」",
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"392001011_23": "「そこに警告は出しておきます。",
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"392001011_24": " でも、それは最初にこの世界を訪れたわたしたちの仕事ですから」",
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"392001011_25": "「じゃあ、一件落着ってことですか……?」",
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"392001011_26": "「そういうこと。",
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"392001011_27": " 2人には足を向けて寝られないわね」",
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"392001011_28": "「い、いえいえ、そんなッ!」",
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"392001011_29": "「わたしはみなさんを助けることができて\\n 本当に嬉しかったですし……」",
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"392001011_30": "「それに、もう1人のわたしとも、\\n 前より仲良くなれた気がするから。むしろ、嬉しいんです」",
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"392001011_31": "「フフ。\\n ええ、わたしもです」",
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"392001011_32": "「また会いましょう、リトル・セレナ」",
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"392001011_33": "「はいッ!」",
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"392001011_34": "「じゃあ、名残惜しいっスけど、\\n デュプリケイターを起動させるっスか」",
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"392001011_35": "「ありゃ?\\n 今回は『フェイク』の方じゃないデスか?」",
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"392001011_36": "「ああ、あれはまだ試作品っスからね。\\n ていうか、そもそも今回のコトの発端は……」",
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"392001011_37": "「『フェイク』のエネルギー充填のために、\\n エジソンが……」",
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"392001011_38": "「はあぁッ!?\\n 私のせいだと言いたいのかッ!?」",
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"392001011_39": "「落雷や核分裂にも匹敵するエネルギーを\\n 確保するために――」",
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"392001011_40": "「エアーキャリアーの動力を使おうと\\n 言い出したのは貴様ではないかッ!」",
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"392001011_41": "「へ……?」",
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"392001011_42": "「不時着するまでエネルギーを\\n 使いきろうとは誰も言ってないっス」",
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"392001011_43": "「き、貴様ッ!」",
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"392001011_44": "「ちょ、ちょっと待ってくださいッ!」",
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"392001011_45": "「つまり、今回の不時着の原因になった\\n 新装備の開発実験というのは……」",
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"392001011_46": "「『デュプリケイターフェイク』のこと\\n だったのッ……!?」",
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"392001011_47": "「そうっスよ。\\n あれ、言ってなかったっスか?」",
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"392001011_48": "「呆れた。それで並行世界へ助けを求めようと言ったとき、\\n 都合よく『フェイク』を持っていたわけね」",
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"392001011_49": "「まあまあ、いいじゃないっスか。限られた条件下とはいえ、\\n 使い物になることは十分わかったわけっスから」",
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"392001011_50": "「そう、聖遺物に頼らず、科学の力だけで\\n 並行世界の跳躍を可能としたのだ」",
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"392001011_51": "「それを証明できただけでも、\\n 今回の実験は大成功と言えよう」",
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"392001011_52": "「次は使用者への負荷削減と、\\n エネルギー消費量を抑えるのが改善点っスね」",
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"392001011_53": "「ああ。\\n 装者ではなくとも並行世界を渡ることを可能にする道具……」",
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"392001011_54": "「それを私の――\\n いいや、科学の力でッ!」",
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"392001011_55": "「ナツミよ、……これは私の仮説なのだが、\\n 古より語られる『霊界』のような存在は、もしや……」",
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"392001011_56": "「ああ、なるほどっス。\\n 多く語られてきたものには聖遺物ではなくとも理由がある……」",
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"392001011_57": "「並行世界のうちのどこかを、\\n そう捉えた人たちがいてもおかしくないっスね」",
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"392001011_58": "「そうだ。優れた科学と魔法の区別がつかないように。\\n であれば、アプローチを変えて――」",
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"392001011_59": "「驚いた……科学の話になると、\\n 途端に2人とも前向きで意見が合うんですね……」",
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"392001011_60": "「ハッ……!?」",
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"392001011_61": "「その分だと、頭への電撃ビリビリ? も……",
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"392001011_62": " すぐにいらなくなりそうデスねッ!」",
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"392001011_63": "「さすがに、いきなりそこまで優しくはしてやれないけどね」",
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"392001011_64": "「フン、好きなだけ警戒しておけ。",
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"392001011_65": " ……それが無駄な労力だったと悟るまでな」",
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"392001011_66": "「フフ。\\n ええ、そうさせてもらいます」",
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"392001011_67": "「それじゃあ、まずは2人を送らないと。",
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"392001011_68": " また会いましょう」",
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"392001011_69": "「ええ、みなさんもお元気で」",
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"392001011_70": "「またデスよーッ!」"
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