xdutranslations/Missions/2010299/201029911_translations_jpn.json
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{
"201029911_0": "君に届くヒカリ",
"201029911_1": "(――立花は発った。\\n 他の世界を……他の宇宙を救うために",
"201029911_2": "(小日向もまた、立花と共に。\\n 並び立ちたい人の隣に居続けるために",
"201029911_3": "(そして……奏も)",
"201029911_4": "(自分にできることを、精一杯成すために。\\n かつて逝った、『奏』と同じように……",
"201029911_5": "(…………)",
"201029911_6": "(……わたしは?)",
"201029911_7": "(……わたしには、何ができる?)",
"201029911_8": "(――いつだって考えてきた。\\n わたしにできること、できないこと――",
"201029911_9": "(防人として。\\n 『風鳴翼』として……",
"201029911_10": "(そして今、わたしは……\\n 『いつか』によく似た景色の中に立っている……",
"201029911_11": "「……因果なものだな」",
"201029911_12": "「……はい。\\n 翼さんたちのかつてのステージを再現し――」",
"201029911_13": "「『ツヴァイウィング』の歌を、\\n <ruby=いま>現在</ruby>のアーティストたちがカバー楽曲として唄う……」",
"201029911_14": "「次代に継いでいくための企画だったと\\n 聞いています」",
"201029911_15": "(そうして再現されたステージは、\\n 再び強大な力を前に、為す術もなく破壊された",
"201029911_16": "(それでもこのステージを見にきていた人たちに、\\n <ruby=うしな>喪</ruby>われた命はないという)",
"201029911_17": "(……あの時と違うのは、\\n わたしたちが、ずっと多くの戦う術を得ていたこと",
"201029911_18": "(……きっと、『戦える』わたしたちだけではない)",
"201029911_19": "(あまねく人が――この世界に降り積もった多くの経験を活かし、\\n 生きるのを諦めなかったから",
"201029911_20": "「――ならッ!\\n アタシたちにできることをしたいデスよッ」",
"201029911_21": "「うん。\\n ……このまま何もしないなんて、嫌だ」",
"201029911_22": "(『<ruby=絶望>この世の終わり</ruby>』を前にして、\\n ともすれば、誰にも、何もできないかもしれない中で",
"201029911_23": "(それでも何かしたいと、\\n 足掻いている『<ruby=わたしたち>誰か</ruby>』がいる……)",
"201029911_24": "「そうだな。\\n あのバカも、結局はその気持ちであっちの宇宙に行ったんだ」",
"201029911_25": "「こっちに残ったあたしたちが、\\n 間抜けヅラで『帰りを待ってる』だけじゃダメだろうさ」",
"201029911_26": "「ええ。\\n 同じくらい……いいえ、それ以上に」",
"201029911_27": "「わたしたちもできることをしなくてはね」",
"201029911_28": "「……フフッ」",
"201029911_29": "(だからといって、\\n <ruby=もはや>最早</ruby>わたしたちにできるのは唄うことだけ)",
"201029911_30": "(ならばせめて、それを誰かに届けようと、\\n 決まってからはトントン拍子だ",
"201029911_31": "(あらゆる伝手を――\\n 繋がった手を辿って、今、わたしはここに再び立っている……",
"201029911_32": "(……ならば、わたしがすることなど――\\n したいことなど、決まっている",
"201029911_33": "(もしかしたら、これは……\\n はじまりから今に至るまで、何も変わらないことなのかもしれないな",
"201029911_34": "(カメラは……\\n あちらか",
"201029911_35": "「…………」",
"201029911_36": "「……この中継を目に、耳にしている全ての『誰か』に、\\n 伝えさせてください」",
"201029911_37": "「わたしは、風鳴翼。\\n 今、この世界に迫る『終わり』に対し、抗う術を何も持たない――」",
"201029911_38": "「ただの、風鳴翼です」",
"201029911_39": "「……これを聞いているあなたが、\\n もし、迫る絶望に打ちひしがれているのなら……」",
"201029911_40": "「それでもどうか、ほんの少しだけ視線を上げて、\\n あなたたちと同じように、何もできないわたしを見てほしい」",
"201029911_41": "「……」",
"201029911_42": "「ほんの一欠片、わたしにできるのは……わたしが、したいことは。\\n それでも生きるのを諦めたくないと叫ぶこの<ruby=うち>裡</ruby>を」",
"201029911_43": "「胸の歌を……\\n あなたたちに届けることだけ」",
"201029911_44": "「この想いが、広がっていくことを祈るだけです」",
"201029911_45": "「絶望を前に、\\n すぐには届かないかもしれないと<ruby=すく>竦</ruby>んでも……」",
"201029911_46": "「届くことを諦めず唄うことで、きっと開ける<ruby=みらい>未来</ruby>があると、\\n そう信じて――ここに立っています」",
"201029911_47": "「わたしは……」",
"201029911_48": "「――わたしたちは、ですよ」",
"201029911_49": "「――ッ!?\\n みんな、どうして……ッ」",
"201029911_50": "「いや、まあ……\\n 先輩だけのがいいかもしれないとは思ったんだけどな」",
"201029911_51": "「けど、あたしたちにもできること……\\n したいこと、って思ったらさ。こうなっちまった」",
"201029911_52": "「デスデスッ! アタシたちだって、\\n どーしても伝えたい……唄いたいデスよッ」",
"201029911_53": "「生きるのを諦めてない誰かがここにいるって、\\n たくさんの『誰か』に伝えなきゃって思ったんです」",
"201029911_54": "「それなら、唄い手は、繋がる手は……\\n 多い方がいい」",
"201029911_55": "「翼1人で唄わせるなんて、\\n そんなもったいないこと、させるものですか」",
"201029911_56": "「だって、こんなにも滾っているのだもの。\\n わたしたちの、胸の歌がッ」",
"201029911_57": "「<ruby=伝えず>唄わず</ruby>にいられるものかッ!\\n ……そうでしょう」",
"201029911_58": "「「「応(デス)ッ!」」」",
"201029911_59": "「みんな……」",
"201029911_60": "「…………フフッ。\\n ああ、そうだなッ」",
"201029911_61": "「これを聴くあなたたちの胸に、湧き上がる歌があるのなら……\\n どうか、その歌に耳を傾けてください」",
"201029911_62": "「わたしが……わたしたちが、あなたたちと唄いたいその歌は、\\n 特別な誰かの歌ではないのです」",
"201029911_63": "「この歌は、きっと誰の<ruby=うち>裡</ruby>にもある――ッ!」",
"201029911_64": "「「命を燃やして、\\n 明日へ向かっていくための、胸の歌なのだからッッ」」"
}