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JSON
Executable File
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"205070411_0": "ワイルドな生活④",
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"205070411_1": "「話では、この辺りに奏が来ているはず……」",
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"205070411_2": "「だけど、こんな森に分け入っているなんて。\\n 特訓なら本部のシミュレータを用いればいいのに……」",
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"205070411_3": "「いるの奏? ……もう少し、奥かな」",
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"205070411_4": "「奏は何をしでかすか分からないところがあるから、\\n 心配で放って置けない……ッ!」",
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"205070411_5": "「奏ッ! ……いったい奏はどこにいるの」",
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"205070411_6": "「あたしならここにいるよ」",
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"205070411_7": "「奏ッ!」",
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"205070411_8": "「おいおい…。どうして翼がここにいるんだ?」",
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"205070411_9": "「それは奏が心配で……。\\n それより、その小熊は……?」",
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"205070411_10": "「ああ。……前に熊の毛皮を持って帰ったことがあっただろ。\\n こいつは、あたしが倒した熊の子供だよ。多分」",
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"205070411_11": "「多分って」",
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"205070411_12": "「以前、特訓がてらこの山で野宿していたら、\\n 突然、熊が襲い掛かってきてさ」",
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"205070411_13": "「特訓ついでに食糧確保だって倒しちまったんだけど」",
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"205070411_14": "「次にここに来てみたら、\\n 死にそうな程弱ったこいつを見つけたんだ」",
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"205070411_15": "「あたしに殺された母熊を追ってきたのかもしれない、\\n そう思ったら、見捨てられなくてさ」",
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"205070411_16": "「……なるほど、それで」",
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"205070411_17": "「ちょくちょく様子を見ながら、こいつに食べ物の取り方を\\n 教えてたんだ」",
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"205070411_18": "「奏は、小熊の母親代わりをしているの?」",
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"205070411_19": "「そんな立派なものじゃないさ。おっと――」",
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"205070411_20": "「弦十郎のダンナから緊急通信だ」",
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"205070411_21": "「翼はそちらに到着しているか?」",
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"205070411_22": "「ちょうどさっき会ったとこだよ。\\n てか、翼にこの場所教えたなッ!」",
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"205070411_23": "「悪い。悪い。それより――\\n 奏のいる場所付近でノイズの反応があった」",
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"205070411_24": "「視界の悪い森の中だ。慎重に対処してくれッ!」",
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"205070411_25": "「ったく、了解。翼、おでましだ」",
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"205070411_26": "「こんな場所にまで……ッ! でも、人気の無い場所は好都合\\n かもしれない。森の中で迎え撃とうッ!」",
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"205070411_27": "「ああ、そうだな。――行くぞ、翼ッ!」"
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