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Executable File
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"201006612_0": "「ふー、今日の特訓終わりッ!」",
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"201006612_1": "「お腹減ったし、この後みんなでご飯でも食べませんか?」",
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"201006612_2": "「ああ、ちょうど昼時だしな」",
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"201006612_3": "「……」",
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"201006612_4": "「いいわね。調と切歌も大丈夫かしら?」",
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"201006612_5": "「デスッ!」",
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"201006612_6": "「うん」",
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"201006612_7": "「それじゃみんなでふらわーに――」",
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"201006612_8": "「悪いッ! あたしはパスだ。それじゃーな」",
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"201006612_9": "「クリス先輩、お腹減ってないデスかね……」",
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"201006612_10": "「急いでるみたいだったよね。\\n そういえばここ何日かずっとあんな感じだったような……」",
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"201006612_11": "「用事だろうか。しかしこう連日となると……」",
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"201006612_12": "「気になるわね……」",
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"201006612_13": "「気になりますよね……」",
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"201006612_14": "「……」",
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"201006612_15": "「コンビニで牛乳とパンを買ったあと、\\n リディアンの校舎裏の方に向かったみたいですね」",
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"201006612_16": "「明らかに、周囲を警戒していたわ。\\n それにしても、どうして途中で制服に着替えたのかしら……?」",
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"201006612_17": "「学院の敷地内だからではないか?」",
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"201006612_18": "「……そういうところ、真面目ね」",
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"201006612_19": "「クリス先輩は意外に優等生さんデス」",
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"201006612_20": "「でもこんなところに一体何があるんだろう?」",
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"201006612_21": "「これは……どえらい秘密の香りがするデスよッ!」",
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"201006612_22": "「クリス先輩の秘密……気になる」",
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"201006612_23": "「しかし、後をつけたりするのはよくないと思うのだが……」",
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"201006612_24": "「固い事言わないの。翼だって気になるでしょう?」",
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"201006612_25": "「そッ、それは……そうだが……」",
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"201006612_26": "「見失っちゃいますよ、いきましょうッ!」",
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"201006612_27": "「おーい、いるか?」",
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"201006612_28": "「よかった、いるな……。\\n 飯を持ってきてやったぞ」",
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"201006612_29": "(――ッ! あれは……)",
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"201006612_30": "「甘えた声出しやがって……。\\n ったく、しょうがねーなー」",
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"201006612_31": "(なるほど、子猫の世話をしていたんだな)",
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"201006612_32": "「ごめんなー。すぐ来てやれなくって。\\n 腹減ってるか? よしよし、すぐ食べさせてやるからな」",
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"201006612_33": "(うう……)",
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"201006612_34": "(クリス先輩が見たことないような表情をしているデスッ!)",
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"201006612_35": "(天使の微笑み……)",
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"201006612_36": "「おいおい、そんなになめるなって。\\n あたしは母猫じゃねーぞ?」",
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"201006612_37": "「も……」",
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"201006612_38": "「ん?」",
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"201006612_39": "「もう我慢できないッ!\\n わたしにも猫ちゃんさわらせてッ! 撫でさせてえッ!」",
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"201006612_40": "「うわあッ!\\n お前ッ、どこから……ッ!?」",
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"201006612_41": "「捨て猫を見つけたから、ずっとエサを与えていたのか。\\n それならわたしたちにも教えてくれればよかったものを」",
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"201006612_42": "「まあでも、あなたのあんな表情が\\n 見れたのだからよかったのかしら?」",
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"201006612_43": "「なッ!? お前ら、いつから見てたんだ……?」",
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"201006612_44": "「『よかった、いるな……。』くらいからだよッ!」",
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"201006612_45": "「全部じゃねーかッ!」",
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"201006612_46": "「猫ちゃんを抱いてる時のクリスちゃん、可愛かったなぁ」",
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"201006612_47": "「ええ、写真に収めて額に飾りたいくらいだったわね」",
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"201006612_48": "「うう……。\\n だからお前らには言いたくなかったんだ……」",
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"201006612_49": "「ニャッニャニャーッ!(←ミルクは美味しいデスか?)」",
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"201006612_50": "「切ちゃんが猫とお話してるッ!?」",
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"201006612_51": "「……切ちゃん、その子なんだって?」",
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"201006612_52": "「『ミルクは低温殺菌に限る』だそうデスッ!」",
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"201006612_53": "「んなわけあるかッ!」",
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"201006612_54": "「ところでその子猫、どうするつもりなの?\\n このまま森で飼うのは難しいんじゃないかしら」",
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"201006612_55": "「ああ……本当は連れて帰って、\\n ちゃんと飼ってやりたいんだけど――」",
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"201006612_56": "「……ならばわたしが一肌脱ごう」",
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"201006612_57": "「飼ってくれるのか?」",
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"201006612_58": "「いや、仕事柄面倒を見るのは難しいが、\\n 代わりに里親を探すことならできる」",
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"201006612_59": "「だけど、里親なんてそんな簡単に見つかるのか……?」",
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"201006612_60": "「いっそS.O.N.G.に連れていって、直接里親を募集してみたら?\\n これだけ可愛い子猫なんだもの。きっと誰か手を挙げるわよ」",
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"201006612_61": "「それにS.O.N.G.にいる間は、わたしたちもこの子の事を\\n 見ていられるしね」",
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"201006612_62": "「さすがマリアデスッ!\\n アタシは里親募集のチラシを作るデスよッ!」",
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"201006612_63": "「わたしも切ちゃんと一緒に頑張る」",
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"201006612_64": "「それじゃわたしは一足先に、師匠に許可貰ってきますッ!」",
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"201006612_65": "「お前ら……その、ありがとな……」",
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"201006612_66": "「……お前も、よかったな」"
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