119 lines
8.9 KiB
JSON
119 lines
8.9 KiB
JSON
{
|
||
"332000941_0": "「やあ――ッ!」",
|
||
"332000941_1": "「小さい人形が邪魔を――」",
|
||
"332000941_2": "「大丈夫ですッ!\\n あと少しで……削りきれますッ!」",
|
||
"332000941_3": "「こっちも、もうちょいで終わるデスよッ!」",
|
||
"332000941_4": "「どんなもんデスかッ!」",
|
||
"332000941_5": "「切ちゃん、油断しないでッ!」",
|
||
"332000941_6": "「おわああッ!?」",
|
||
"332000941_7": "「コイツ、アタシたちには遠慮なく近づいてくるデスッ!」",
|
||
"332000941_8": "「気をつけて。触れたら呪われるから」",
|
||
"332000941_9": "「わかってるデス。\\n あの痛辛いのはもうカンベンデスよ」",
|
||
"332000941_10": "「でも――これで丸裸になったデスッ!」",
|
||
"332000941_11": "「また、わたしたちが牽制します」",
|
||
"332000941_12": "「その隙にトドメをお願いするデスッ!」",
|
||
"332000941_13": "「……うん。わかった」",
|
||
"332000941_14": "「はああ――ッ!」",
|
||
"332000941_15": "「やああ――ッ!」",
|
||
"332000941_16": "(今ッ!)",
|
||
"332000941_17": "「やああ――ッ!」",
|
||
"332000941_18": "「効いてるッ!」",
|
||
"332000941_19": "「少女の身体がアナベル人形の変形体から\\n 分離を開始しましたッ!」",
|
||
"332000941_20": "「身柄を保護しろッ!」",
|
||
"332000941_21": "「了解デスッ!」",
|
||
"332000941_22": "「はあ――ッ!」",
|
||
"332000941_23": "「切り離したデスよ、調ッ!」",
|
||
"332000941_24": "「任せて」",
|
||
"332000941_25": "「ふう……」",
|
||
"332000941_26": "「ナイスキャッチデスッ!」",
|
||
"332000941_27": "「保護した少女を戦闘圏外に退避させろッ!」",
|
||
"332000941_28": "「了解です」",
|
||
"332000941_29": "「あとはあいつを倒すだけデスね」",
|
||
"332000941_30": "「凶祓いの力を有する<ruby=シェンショウジン>神獣鏡</ruby>の力なら、\\n きっといけるはずです」",
|
||
"332000941_31": "「……」",
|
||
"332000941_32": "「……まだ、迷ってるデスか?」",
|
||
"332000941_33": "「……ッ」",
|
||
"332000941_34": "「お待たせ。あの子はもう大丈夫」",
|
||
"332000941_35": "「……どうしたの?」",
|
||
"332000941_36": "「……まだ迷ってるみたいなんデス」",
|
||
"332000941_37": "「未来さん……捕まっている人たちを、助けましょう」",
|
||
"332000941_38": "「わかってる。それはわかってるよ。\\n でも――」",
|
||
"332000941_39": "「アナベル人形の変形体、エネルギー反応増大ッ!」",
|
||
"332000941_40": "「いかんッ! 回避だッ!!」",
|
||
"332000941_41": "「え――ッ!?」",
|
||
"332000941_42": "「きゃああ――ッ!!」",
|
||
"332000941_43": "「うう……」",
|
||
"332000941_44": "「つうぅ……」",
|
||
"332000941_45": "「なんなんだ、この力は?」",
|
||
"332000941_46": "「核となっていた少女を失って、呪いの力が暴走している?」",
|
||
"332000941_47": "「の、呪いの波動だけで、この威力……?」",
|
||
"332000941_48": "「な、なんデスか、この馬鹿げた力は……」",
|
||
"332000941_49": "「……最早猶予はないッ!」",
|
||
"332000941_50": "「これ以上、呪いの力の暴走を許せば、\\n 近くにいるはずの要救助者にも被害が及びかねん」",
|
||
"332000941_51": "「一刻も早くアナベル人形を消滅させるんだッ!」",
|
||
"332000941_52": "「そ、その通りデスよ」",
|
||
"332000941_53": "「未来さんの気持ちもわかります。でも……」",
|
||
"332000941_54": "「…………」",
|
||
"332000941_55": "(響――)",
|
||
"332000941_56": "(わたしは、どうしたら……)",
|
||
"332000941_57": "(やっぱり、アナベル人形を消滅させるしかないのかな……)",
|
||
"332000941_58": "「でも、もしその子が何かに困ってるなら、助けたいかな」",
|
||
"332000941_59": "「助け、たい……?」",
|
||
"332000941_60": "「うん、もしその子が原因だとしても、\\n その行動には何か理由があると思うんだ」",
|
||
"332000941_61": "「だから話を聞いて、困っているなら一緒に悩んで、\\n そして助けたい」",
|
||
"332000941_62": "「人間でも幽霊でも人形だって関係ない、困ってて、\\n 誰かに助けてほしい気持ちは、よくわかるから」",
|
||
"332000941_63": "『だれも呪いたくない……』",
|
||
"332000941_64": "『わたしは、ただ、ご主人さまの傍にいたいだけ……』",
|
||
"332000941_65": "『だれも傷つけたくないのに……どうして……』",
|
||
"332000941_66": "『こんなことなら、ずっと、眠っていればよかった……』",
|
||
"332000941_67": "『ごめんなさい……ごめんなさい……』",
|
||
"332000941_68": "(わたしは知ってしまった。\\n アナベル人形が助けを求めているのを――)",
|
||
"332000941_69": "「そうだよね。\\n 響なら、何も迷うことなんてないよね……」",
|
||
"332000941_70": "「未来さん……?」",
|
||
"332000941_71": "「みんなの言うことが正しいのは、わかるよ」",
|
||
"332000941_72": "「なら――」",
|
||
"332000941_73": "「――だとしても。\\n わたしは、諦めたくない」",
|
||
"332000941_74": "「未来さん?」",
|
||
"332000941_75": "「この子は、人が人を想う気持ちから生まれてきたの」",
|
||
"332000941_76": "「人間が……持ち主が大好きで、ずっと一緒にいたかった」",
|
||
"332000941_77": "「それなのに、持ち主が亡くなって。\\n その上、無責任な人たちの噂で呪いの人形なんかにされたの」",
|
||
"332000941_78": "「自分のせいじゃないのに、人に蔑まれ、呪われて……。\\n まるであの頃の響みたいに――」",
|
||
"332000941_79": "「そ、それは……」",
|
||
"332000941_80": "「この人形の想いも、ずっと長い間、苦しんできた」",
|
||
"332000941_81": "「望んでない力を与えられて、その力で人を呪い殺してしまって、\\n 余計に人間から遠ざけられて、封印されて……」",
|
||
"332000941_82": "「でもそんなの、このアナベル人形のせいじゃない」",
|
||
"332000941_83": "「だから、わたしたちが助けないとッ!」",
|
||
"332000941_84": "「無茶苦茶デスよッ!」",
|
||
"332000941_85": "「そんな、響さんみたいなこと――」",
|
||
"332000941_86": "「そう。響だったら、きっと諦めない。\\n 届かなくても、失敗しても、手を伸ばし続けるッ!」",
|
||
"332000941_87": "「だから、わたしも――手を伸ばすのッ!」",
|
||
"332000941_88": "「――あなたを、救うためにッ!」",
|
||
"332000941_89": "『助けて』",
|
||
"332000941_90": "「うん、聞こえたよ」",
|
||
"332000941_91": "(暗闇の中でずっと助けを求めていた、あなたの声)",
|
||
"332000941_92": "「今度こそ絶対に助けるッ!」",
|
||
"332000941_93": "(響の時は、寄り添うことだけで精一杯だったけど)",
|
||
"332000941_94": "「約束したんだ。響の代わりに、みんなを護るって」",
|
||
"332000941_95": "(立ち上がった響が、これまでずっと、そうしてきたように)",
|
||
"332000941_96": "「この街も、みんなも。\\n そして――あなたの心も」",
|
||
"332000941_97": "(全部、諦めたくない)",
|
||
"332000941_98": "「わたし1人の力じゃ、無理かもしれないけれど」",
|
||
"332000941_99": "(今わかったよ)",
|
||
"332000941_100": "「響なら、きっと――」",
|
||
"332000941_101": "(この子と心を繋いでくれたのは、響の人形だったんだね)",
|
||
"332000941_102": "「だから……少しだけ力を貸して」",
|
||
"332000941_103": "「わたしに、響みたいな力を――」",
|
||
"332000941_104": "(わたしは、響と一緒の方向を向いて走りたい。\\n 響が帰ってきたときに、胸を張ってお帰りって言いたいッ!)",
|
||
"332000941_105": "(この子を見捨てたら、\\n ――わたしは響を笑顔で迎えられなくなるからッ!)",
|
||
"332000941_106": "「<size=40>繋ぐこの手を、あの子に届かせるために――ッ!!</size>」",
|
||
"332000941_107": "「ま、まぶしいデスッ!」",
|
||
"332000941_108": "「この光は――ッ!?」",
|
||
"332000941_109": "「これは――心象変化ッ!?」",
|
||
"332000941_110": "「だが、一体何にッ!?」",
|
||
"332000941_111": "「あ、あの腕の形は――?」",
|
||
"332000941_112": "「まるで、ガングニールデスッ!?」",
|
||
"332000941_113": "「感じる、響の力を――」",
|
||
"332000941_114": "「胸に、拳に、力と勇気が溢れてくるッ!」",
|
||
"332000941_115": "「この力があれば、\\n あの子と手を繋ぐことができるッ!」",
|
||
"332000941_116": "「待っていて、\\n 必ず、あなたを助けてあげるからッ!」"
|
||
} |