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"346000121_0": "胸の歌握りしめて",
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"346000121_1": "――1ヵ月前",
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"346000121_2": "『もう1人の立花響』がいる並行世界――",
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"346000121_3": "「緊急ノイズ警報です。\\n 第5地区にノイズが出現しています」",
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"346000121_4": "「該当地区周辺の方々は、指定場所まで避難を急いでください。\\n 第5地区にお住まいの方は、決して外に出ず、救助を――」",
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"346000121_5": "「響、行くんだよね?」",
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"346000121_6": "「うん。助けを待ってる人がいる」",
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"346000121_7": "「でも、戦いに復帰して間もないんだよね?\\n 本当に大丈夫……?」",
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"346000121_8": "「心配いらない。確かに実戦は久しぶりだけど、\\n 二課で訓練させてもらってたし」",
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"346000121_9": "「それに、ノイズとの戦いは慣れてる」",
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"346000121_10": "「……気を付けてね。わたし、待ってるから」",
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"346000121_11": "「ありがとう。\\n ……未来がいてくれるなら、わたしは大丈夫」",
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"346000121_12": "「みんなを護るために、行ってくるよ」",
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"346000121_13": "「聞こえるか、響くん」",
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"346000121_14": "「……はい、聞こえています」",
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"346000121_15": "「ノイズは第5地区で複数確認されている。\\n こちらでナビを行うから、最短ルートで現場まで向かってくれ」",
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"346000121_16": "「わかりました」",
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"346000121_17": "「恐らくは君のほうが翼より先に到着するはずだ。\\n まずはノイズの数を減らし、注意を引いてくれ」",
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"346000121_18": "「その隙にこちらで現場周辺の封鎖と、\\n 残された人々の救助を進める」",
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"346000121_19": "「……逃げ遅れた人は、どのくらいいるんですか?」",
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"346000121_20": "「数十名といったところだろう。\\n ノイズに見つかっていなければいいのだが……」",
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"346000121_21": "「……わたしが助けます。\\n これは、そのためにもらった力だから……」",
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"346000121_22": "「……頼んだぞ、響くん」",
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"346000121_23": "(……わたしは、このガングニールを\\n 受け取ったときに誓ったんだ)",
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"346000121_24": "(再び力を、シンフォギアを纏うのは、敵を倒すためじゃない。\\n 今度は、誰かの手を取るために戦うんだって……)",
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"346000121_25": "「これは、了子くんが製作してくれた、\\n 新たなガングニールのペンダントだ」",
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"346000121_26": "「ガングニールの欠片は、もう1つ存在していたんだ」",
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"346000121_27": "「……これを、わたしに?」",
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"346000121_28": "「ああ。君に受け取ってほしい。\\n そして、我々と共に戦ってもらえないだろうか?」",
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"346000121_29": "「……」",
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"346000121_30": "「君を苦しめていた聖遺物を使ったシンフォギアを、\\n 再び纏うことへの抵抗はあると思う」",
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"346000121_31": "「侵食が起きることは無いが、\\n それでも気分のいいものではないだろう」",
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"346000121_32": "「それでも、力を貸してくれないか。\\n 特異災害の脅威から、人々を護るために……」",
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"346000121_33": "(護るため……)",
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"346000121_34": "(2人の未来が、わたしを護ってくれた。\\n わたしの手を取って……)",
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"346000121_35": "(向こうの未来は、ガングニールの侵食から救ってくれた。\\n こっちの未来は、わたしに会いに来て、孤独を埋めてくれた)",
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"346000121_36": "(なら、わたしは? 護られるだけでいいの?\\n ……ううん、いいわけない)",
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"346000121_37": "(恐怖に怯える人がいるのなら、その手を取らなくちゃ。\\n わたしに温かさをくれた、陽だまりのように……ッ!)",
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"346000121_38": "「だから――必ず護ってみせる。その手を取ってみせる。\\n そのための力なんだッ!」",
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"346000121_39": "「わたしには歌がある、胸の歌が……ッ!」",
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"346000121_40": "「Balwisyall Nescell gungnir tron――」"
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