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"104500131_0": "「神の力……か」",
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"104500131_1": "「――八紘……あの力が我らにあれば、夷狄による国土の蹂躙も、\\n 特異災害による被害も、防げるとは思わぬか……」",
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"104500131_2": "「神の力……確かに圧倒的なものではあったが、\\n それ故に、あれは人が手にしていい力ではない」",
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"104500131_3": "「もし日本が、鎌倉があの力を手にし、行使すれば、\\n 世界中が日本を敵と定める可能性もある」",
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"104500131_4": "「……大きすぎる力は災いを呼ぶ。相手の生殺与奪を握れば、\\n 全ての外交は『対話』ではなく『脅迫』に変わる」",
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"104500131_5": "「力ではなく、対話と協力で世界を繋げていく。\\n 人は他者を害することなく、尊重し合わねばならない……」",
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"104500131_6": "「鎌倉の動きには注意すべきか……」",
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"104500131_7": "「……いや、私は信じたい。鎌倉を、風鳴訃堂という男を」",
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"104500131_8": "「今は、それより、\\n 米国政府との関係改善が最優先事項だな」",
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"104500131_9": "「――全て、奪いつくすのだ。どんな些細な情報も残すな。\\n 今この瞬間より、この場所の全ては我が風鳴機関の物ぞ」",
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"104500131_10": "「はッ!」",
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"104500131_11": "「この錬金術師共の拠点に、求める情報があればいいが……」",
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"104500131_12": "「しかし無ければ無いで、次の場所を陥とすだけよ」",
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"104500131_13": "「訃堂様ッ!」",
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"104500131_14": "「囀るな、騒がしい」",
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"104500131_15": "「れ、錬金術師たちが、抵抗を――ッ!」",
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"104500131_16": "「ほう……」",
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"104500131_17": "「ただの人間の権力者風情が、我らの領域に土足で\\n 入り込んでくるとは……」",
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"104500131_18": "「その浅はかさを後悔させてやろうッ!」",
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"104500131_19": "「うぐッ!?」",
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"104500131_20": "「ふ、訃堂様ッ! お逃げくださ――がはッ!?」",
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"104500131_21": "「フハハハッ! どうしたッ!\\n この程度の攻撃も防げないとは、情けないなッ!」",
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"104500131_22": "「さあ、次はお前の番だッ!\\n 我らパヴァリア光明結社に手を出したことを後悔して――」",
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"104500131_23": "「役立たずどもめが……。",
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"104500131_24": " ――破ッ!」",
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"104500131_25": "「……え、あ……う、動けな――」",
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"104500131_26": "「貴様、先ほど、ここはぬしらの領域と言ったな。\\n 否、この地、日本は我らの領域、部外者は貴様らだ」",
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"104500131_27": "「やれ」",
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"104500131_28": "「はッ!」",
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"104500131_29": "「……うぐッ!?」",
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"104500131_30": "「ありがとうございます。\\n 錬金術師の排除、完了いたしました」",
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"104500131_31": "「…………」",
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"104500131_32": "(やはり使える手駒が必要か……。\\n この程度の者に苦戦しているようでは、調査も進まぬ)",
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"104500131_33": "(翼を戻すか? いや、あやつは歌などという俗事にかまけ、\\n 未だ真の防人としての自覚に目覚めているとは言い難い……)",
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"104500131_34": "「……訃堂様?」",
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"104500131_35": "「……調査を続行せよ」",
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"104500131_36": "「ははッ!」",
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"104500131_37": "「有益な情報は見つからぬか……。\\n どうやら空振りであったらしい」",
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"104500131_38": "「訃堂様、気になるものを発見いたしました」",
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"104500131_39": "「なんだ?」",
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"104500131_40": "「はッ! こちらの研究所にいた実験動物の情報になります。\\n どうやらすでに逃げ出してしまったようですが……」",
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"104500131_41": "「……無価値な。\\n そのようなものは捨ておいて――」",
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"104500131_42": "「――いや、やはり確認を行う。\\n その資料、儂のところまで届けよ」",
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"104500131_43": "「はッ! 今すぐにッ!」",
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"104500131_44": "「……結社を外れた迷い犬。首輪をくれてやれば、\\n あるいは猟犬くらいにはなるやもしれぬ」",
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"104500131_45": "「もっとも、首輪の価値にすら見合わぬのなら、\\n 処分するだけのことではあるがな……」"
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