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"506000751_0": "「こいつは……来た時と同じだッ!\\n 宇宙を繋ぐ空間に入ったッ!」",
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"506000751_1": "(カイ……\\n 何も言えなかった……ごめん……ッ!)",
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"506000751_2": "「……ああ、ここを抜ければ、\\n 向こうの世界に行けるッ!」",
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"506000751_3": "「でも……",
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"506000751_4": " ぐッ、進めてる感覚がないッ!」",
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"506000751_5": "「わたしたちの世界に引き込まれてるッ!\\n カヴァーチャが抵抗してるのッ!?」",
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"506000751_6": "「引き剥がしたカヴァーチャの力も抵抗してる。\\n あたしたちを逃さないつもりかッ!」",
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"506000751_7": "「だとしてもッ!!\\n 進むんだ――ただ、前へッ!!」",
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"506000751_8": "「帰るんだ、絶対にッ!\\n 2人を連れて、みんなの所へッ!」",
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"506000751_9": "「必ず戻るって約束したからッ!」",
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"506000751_10": "「――想いがシンフォギアの出力を引き上げてる。",
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"506000751_11": " けど、これでも足りないッ!」",
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"506000751_12": "「想いだけじゃ超えられない。\\n 摂理は、塗り替えられないと……ッ!?」",
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"506000751_13": "「――そうか。\\n 気合だけじゃどうにもならない、か」",
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"506000751_14": "「ああ……そうだよな、翼。",
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"506000751_15": " あたしはそれを、嫌になるくらい、よく知ってる――」",
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"506000751_16": "「奏さん……ッ!?」",
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"506000751_17": "「絶対に帰る。\\n ああ、いい言葉だよ」 ",
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"506000751_18": "「いつからかな、帰るって言葉が好きになったのは。",
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"506000751_19": " あたしに帰る場所なんてないって、ずっと思ってたのに」",
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"506000751_20": "「弦十郎のダンナがいて、了子さんがいて、\\n たまに<ruby=こうるさ>小煩</ruby>い錬金術師たちがうろついてて――」",
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"506000751_21": "「そして、あたしの『翼』はもういない、\\n あたしの居場所」",
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"506000751_22": "「別の場所を選んでもいいか、なんて思うのは。\\n 結局はこの、帰るべき場所があるからなんだ」",
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"506000751_23": "「この想いは……今までの全てがなけりゃ、",
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"506000751_24": " 翼に――おまえたちに会えなきゃ、得られなかったッ!!」",
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"506000751_25": "「――だから、あたしは――ッ!!」",
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"506000751_26": "<speed=0.2>「Gatrandis babel ziggurat edenal……</speed>",
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"506000751_27": "<speed=0.2> Emustolronzen fine el baral zizzl……」</speed>",
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"506000751_28": "<speed=0.2>「Gatrandis babel ziggurat edenal……</speed>",
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"506000751_29": "<speed=0.2> Emustolronzen fine el zizzl……」</speed>",
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"506000751_30": "「絶、唱――……」",
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"506000751_31": "「――――ッ!!\\n ダメです、奏さんッ!!」",
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"506000751_32": "「やめてくださいッ!\\n すぐに手を、わたしが、S2CAで反動を抑えて――ッ!!」",
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"506000751_33": "「……それじゃ、ダメだ」",
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"506000751_34": "「どうしてッ!?\\n このままじゃ奏さんがッ!」",
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"506000751_35": "「あたしも一度目にしたS2CA。\\n 絶唱と称されるシンフォギアの切り札を1つに束ね、放つもの」",
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"506000751_36": "「その優れた点はバックファイアの低減。\\n 自爆技にも等しい絶唱を、戦術の1つとして扱えること……」",
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"506000751_37": "「そうです、負荷を抑えればッ!」",
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"506000751_38": "「ですが今必要なのは一撃の火力ではない。\\n カヴァーチャの、世界の引力に打ち勝って『飛び続ける』出力」",
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"506000751_39": "「彼女は絶唱により増加したフォニックゲインを放つことなく、\\n その身に纏って出力を引き上げてる」",
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"506000751_40": "「それが必要だと、わかっているから……ッ!」",
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"506000751_41": "「いつかの日、地球へ降りた時にわたしたちの唄った、\\n あの絶唱のように――ッ!?」",
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"506000751_42": "「無茶だよッ!\\n たった1人の力で、その負荷を身体に留めておくなんてッ!」",
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"506000751_43": "「ぐ、くッ……お前たちは、やってみせたんだろ?",
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"506000751_44": " 話に聞いただけで、自分でするのは初めてだけどねッ!」",
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"506000751_45": "「他の装者にできて、\\n あたしに無理ってことはないッ!」",
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"506000751_46": "「奏さん……」",
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"506000751_47": "「なら、わたしたちも一緒にッ! \\n 3人の出力ならッ!」",
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"506000751_48": "「揃って戦えなくなって、敵が妨害に来たらどうする気だッ!\\n あんたたちは大人しく、あたしのライブを楽しんでな……ッ!」",
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"506000751_49": "「でもッ!」",
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"506000751_50": "(――と、意地を張ってはみたけど。\\n 絶唱の出力に身体がさっぱり追いついてない……ッ!)",
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"506000751_51": "(自分のフォニックゲインに、\\n あたしの歌に、意識が持っていかれる……)",
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"506000751_52": "「は、うううッ! がぁぁぁぁッ!」",
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"506000751_53": "「――ッ!!!\\n もうやめてッ! これ以上は――」",
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"506000751_54": "(――ああ、歌が聴こえる。\\n この声は、翼、おまえなのか……?)",
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"506000751_55": "(もう迎えに来たのか? \\n 随分と気が早いな)",
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"506000751_56": "(いや……違う……、\\n 『翼』じゃない)",
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"506000751_57": "(聴こえる、あいつの歌が。\\n 泣きそうになりながら、あたしたちを想う旋律が)",
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"506000751_58": "(そんなにあたしが心配か? 翼。\\n 必死になって、宇宙を超えて唄うほどにッ!)",
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"506000751_59": "「ぐ、がッ……",
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"506000751_60": " ……ハッ、ハハハッ!!」",
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"506000751_61": "「奏さん……",
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"506000751_62": " 奏さんッ!!!」",
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"506000751_63": "「なめてんじゃ、ないよ……ッ!」",
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"506000751_64": "「ツヴァイウィングの片翼がッ!\\n 天羽奏が、こんなところで堕ちるもんかッ!」",
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"506000751_65": "「翼が渡してくれた『お守り』……。\\n ここで、使わせてもらうよッ!」",
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"506000751_66": "「アンプル――\\n LiNKERのッ!?」",
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"506000751_67": "「適合係数を上昇させれば、バックファイアを抑えられるッ!",
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"506000751_68": " でも、奏さんは元々LiNKERを使っていたはずじゃッ!?」",
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"506000751_69": "「<ruby=オーバードーズ>過剰摂取</ruby>……ッ!?」",
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"506000751_70": "「適合係数だの何だのって話は、好きじゃなくてね……。\\n でもあたしは歌に限っちゃ、誰にも負けやしないんだッ!」",
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"506000751_71": "「本気の歌にこの身体がついてこられるなら――",
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"506000751_72": " どんな不可能だって、可能にしてみせるッ!」",
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"506000751_73": "「奏、さ――」",
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"506000751_74": "「……あんたの知ってる『奏』は……\\n その瞬間まで得てきた全てを燃やして、不可能を超えたんだろうさ」",
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"506000751_75": "「でも、あたしは――」",
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"506000751_76": "「あんたたちと一緒に、\\n その先を生きてきたッ!!」",
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"506000751_77": "「――ッ!!」",
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"506000751_78": "「あんたの知る終わりを超えて、飛び続けたッ!」",
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"506000751_79": "「あたしはこんなところで死なないッ! 終わらないッ!!\\n 死んでも生きて帰ってやるッ!」",
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"506000751_80": "「これが、あたしの歌ッッ!!!」",
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"506000751_81": "「死すらも超えて<ruby=いのち>生命</ruby>を唄う、不死鳥の翼ッッ!!!!」",
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"506000751_82": "「この心を、身体を空っぽにして唄い上げる胸の歌で、\\n 『その先』を生きるためにッ!」",
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"506000751_83": "「あたしは……",
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"506000751_84": " あたしの居るべき世界に、帰るんだッ!!!」",
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"506000751_85": "(身体が、前に進む――、\\n 温かく優しい手に、背中を押されているみたいに)",
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"506000751_86": "「ファム・ファタール。\\n ……『運命の人』、という意味です」",
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"506000751_87": "(2人はわたしを運命の人と呼んだけど、\\n それなら、きっと)",
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"506000751_88": "(わたしの運命は、\\n この人の歌から、はじまったんだ――)"
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