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JSON
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"501000711_0": "そういうふうにできている",
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"501000711_1": "荒野に踏み出してから、数日後――",
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"501000711_2": "「はぁ、はぁ……」",
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"501000711_3": "「大丈夫、未来？\\n 少し休んだ方が……」",
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"501000711_4": "「ううん、平気。\\n 立ち止まってなんか、いられないよ」",
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"501000711_5": "「響こそ、無理しないでね。\\n 響に何かあったら、わたし……」",
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"501000711_6": "「ありがとう。",
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"501000711_7": " でも……どこかに辿り着かないと……」",
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"501000711_8": "（全員、それぞれに消耗していますね。\\n 焦りが出始めています……）",
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"501000711_9": "「一旦、ここで止まりましょう。\\n 今日はここで野営するのが良さそうです」",
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"501000711_10": "「ああ、食糧の残量も心許なくなってきた。\\n 補給の頃合いだ」",
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"501000711_11": "「……そうだな、無理を徹しても仕方がない。\\n 手分けをして探しに行こう」",
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"501000711_12": "「わたしッ！\\n あっちの方に探しに行ってきますッ！」",
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"501000711_13": "「あッ！\\n 待って響、わたしも一緒に行くッ！」",
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"501000711_14": "「それでは、わたしたちは、\\n こちらの方に探しに行くとしましょうか」",
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"501000711_15": "「……待ってくれ。\\n その前に、少し話をしたい」",
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"501000711_16": "「わたしたちの当座の敵である、ベアトリーチェ。\\n 彼女についての情報も必要だろう？」",
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"501000711_17": "「……別に。\\n あたしたちは自前の情報で事足りている」",
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"501000711_18": "「そうですね。\\n 話をする必要性を感じません」",
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"501000711_19": "「あのな。\\n そういうことじゃないんだよ」",
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"501000711_20": "「知ってるから。わかってるから。\\n わざわざ伝える必要ないだなんて」",
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"501000711_21": "「そんな甘えや思い込みで失敗することの辛さを、\\n あたしたちは一応、知ってんだ」",
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"501000711_22": "「お前たちは、なんらかの方法を使って、\\n わたしたちのことを観測していたのだろう？」",
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"501000711_23": "「だが、ずっと見ているだけで、\\n 直截の干渉をしてこなかったというのなら――」",
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"501000711_24": "「それは、知らないのと同じだ。\\n わたしたちを、何も、わかっていないのと」",
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"501000711_25": "「自分たちのことを何も知らないくせにって、\\n お前らはそう言うけれど、そいつはお互い様だ」",
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"501000711_26": "「お前らだって、\\n あたしたちのことを知らないんだからな」",
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"501000711_27": "「だからこそ、互いの言葉で、\\n わたしたちは知っていかないといけない」",
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"501000711_28": "「違うか？」",
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"501000711_29": "「…………」",
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"501000711_30": "「はぁ……わかりました、わかりましたよ……\\n 仕方ないですね」",
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"501000711_31": "「わたしたちのことについて、\\n 必要以上の話をする気はありません。それでも――」",
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"501000711_32": "「あなたたちの話、聞くだけは聞きましょう。\\n それで構いませんか？」",
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"501000711_33": "「……ああ。\\n 今はそれでいい」",
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"501000711_34": "「……」",
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"501000711_35": "（言葉にする、か……）"
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