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{
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"397000911_0": "世界の敵",
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"397000911_1": "(切ちゃん、帰ってくるの遅いな……。\\n お腹空かせてないかな?)",
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"397000911_2": "「どうかしたの?」",
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"397000911_3": "「あ……ええと、その……。",
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"397000911_4": " 切ちゃん、遅いなって」",
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"397000911_5": "「キャロルちゃんが順番に迎えに行ってくれてるんだよね。\\n 心配?」",
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"397000911_6": "「……ちょっとだけ」",
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"397000911_7": "「ちょっと?」",
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"397000911_8": "「切ちゃんは強いから、1人でも戦えます。",
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"397000911_9": " でも、そそっかしいところもあるから」",
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"397000911_10": "「フフ、そうかもね。",
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"397000911_11": " でも、きっともうすぐ帰ってくるよ」",
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"397000911_12": "「……はい。そうですよね。\\n きっと疲れてるだろうから、帰ってきたら労ってあげないと」",
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"397000911_13": "「本当に仲がいいよね、2人は」",
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"397000911_14": "「はいッ!\\n 未来さんと響さんにも負けないくらい、ですよ?」",
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"397000911_15": "「言うなぁ」",
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"397000911_16": "(……うん。\\n 未来さんの言う通り、考えすぎだよね)",
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"397000911_17": "「戻ったぞ」",
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"397000911_18": "「本部襲撃という一大事に空けていたこと、申し訳ない」",
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"397000911_19": "「クリスちゃん、翼さんッ!」",
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"397000911_20": "「おかえりなさい。\\n 無事なようで安心したわ」",
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"397000911_21": "「ああ、問題ない。……しかし驚いたぞ。\\n まさか迎えに来るのが、あのキャロルとはな」",
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"397000911_22": "「世話になったな」",
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"397000911_23": "「気にするな。\\n オレはオレの都合で手を貸しただけだ」",
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"397000911_24": "「すぐに合流できたみたいで、よかったよ」",
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"397000911_25": "「……そうだな」",
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"397000911_26": "「いやいや、あたしたちも化け物退治で動き回ってたからな。\\n すごい探し回っててくれたじゃないかよ……」",
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"397000911_27": "「い、言わんでいいッ!」",
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"397000911_28": "「使用不能になっていた通信機が復旧したおかげだ。\\n 故障したままでは、今しばらくかかっていただろう」",
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"397000911_29": "「本当によかった。\\n 環さんたちが頑張ってくれたおかげですね」",
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"397000911_30": "「環さんが来ているのですか?",
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"397000911_31": " 後で挨拶と礼をしなければ……」",
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"397000911_32": "「これで残るは、あと1人だな」",
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"397000911_33": "「切ちゃんとの連絡は?」",
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"397000911_34": "「それが、まだつかないんです」",
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"397000911_35": "「え……?」",
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"397000911_36": "「通信に気づいていないのか、\\n あるいは通信機自体を失くしたか、破損したか……」",
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"397000911_37": "「まさか……\\n なにか大変な目に遭ってるんじゃ……ッ!」",
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"397000911_38": "「慌てるな。任務で出たのなら、おおよその位置の見当は\\n ついているんだろう? オレが行って探してやる」",
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"397000911_39": "「いいんですか……?」",
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"397000911_40": "「乗りかかった船だ、もう少しつき合ってやる。\\n 少し待っていろ」",
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"397000911_41": "「行っちゃった……」",
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"397000911_42": "「フフ……本当に、\\n 随分と雰囲気が丸くなったものだな」",
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"397000911_43": "「はぁ……」",
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"397000911_44": "「お、なんだなんだ?\\n 似た顔なのに、こっちはずいぶんと落ち込んでるな」",
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"397000911_45": "「あ、クリスさん、翼さん……ッ!",
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"397000911_46": " よかった、帰ってこられたんですね」",
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"397000911_47": "「ああ、キャロルのおかげでな。",
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"397000911_48": " そちらは……雪音の言う通り、随分落ち込んでいるようだが……」",
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"397000911_49": "「マリアさんと調さんのギアに組み込んだ『アリアドネの糸』が、\\n 思っていた以上に深く溶け込んでしまっていて……」",
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"397000911_50": "「想定よりも、除去が難しそうなんです……。\\n うぅ……すみません、ボクが余計なことをしたばかりに……」",
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"397000911_51": "「気にしないで……なんて言っても、\\n あなたは余計気にするわよね」",
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"397000911_52": "「あなたはあの時、やれるだけのことをやろうとしてくれた。\\n そんなあなたを責めるつもりはないわ」",
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"397000911_53": "「でも……」",
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"397000911_54": "「LiNKERが無くなって戦えなくなった時だって、\\n エルフナインが最後はなんとかしてくれた」",
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"397000911_55": "「だから、今度もエルフナインはきっとどうにかしてくれるって、\\n 信じてる」",
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"397000911_56": "「そうね。プレッシャーをかけるようだけど、\\n わたしもあなたに期待しているわ」",
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"397000911_57": "「だから、エルフナイン。\\n あなたも自分を信じて」",
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"397000911_58": "「大切なのは、自分を信じること……」",
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"397000911_59": "「……そうでしたね。\\n 追い込まれて、うっかり忘れるところでした」",
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"397000911_60": "「それに……\\n エルフナインは既に、奇跡を引き寄せているじゃない」",
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"397000911_61": "「え……?」",
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"397000911_62": "「『アリアドネの糸』よ。\\n あなたが戦ってくれたおかげで、みんな無事だったのだもの」",
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"397000911_63": "「<ruby=アーティファクト>人工聖遺物</ruby>である『アリアドネの糸』を、\\n 聖遺物と拡張しての励起……」",
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"397000911_64": "「……そうです。除去するのが難しいなら、その逆の発想なら、\\n もしかしたら――ッ!」",
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"397000911_65": "「なにか浮かんだみたいね」",
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"397000911_66": "「もう少し、時間をいただきますが……。",
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"397000911_67": " ひょっとしたら、解決の糸口が見つかったかもしれません」",
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"397000911_68": "「その意気よ。大丈夫、翼たちも帰ってきたんだもの。",
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"397000911_69": " わたしたちは、ちょっとやそっとでは折れたりしないわ」",
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"397000911_70": "「はいッ!\\n ボクはボクの戦いに戻りま――」",
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"397000911_71": "「う……」",
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"397000911_72": "「あ、キャロルッ! おかえりなさい。\\n ちょうど、聞いて欲しい理論が――」",
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"397000911_73": "「後にしろッ!」",
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"397000911_74": "「え……?\\n なにが……――えッ!?」",
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"397000911_75": "「う、うぅ……」",
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"397000911_76": "「な……ッ!?」",
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"397000911_77": "「切ちゃん……ッ!?",
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"397000911_78": " その怪我……ッ」",
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"397000911_79": "「しら、べ……?\\n へへ……ちょっとだけ、油断しちゃったデス、よ……」",
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"397000911_80": "「話は後だッ!\\n すぐにこいつの治療の準備を――ッ!」"
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