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"502001111_0": "まだ見ぬ明日へ",
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"502001111_1": "「でも、不思議ね……。\\n こんなボロボロのパソコンが別の世界と繋がっているなんて」",
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"502001111_2": "「本当デスね……。パソコンはいろいろできる箱や板だとは\\n 思ってたデスけど、まさか並行世界を行き来できるとはッ!」",
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"502001111_3": "「普通はできないよ、切ちゃん。でも、どうしてこんな",
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"502001111_4": " オンボロパソコンがそんな機能を持ったんだろう?」",
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"502001111_5": "「はッ! もしかして……。\\n オンボロパソコン型の聖遺物デスかッ!?」",
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"502001111_6": "「いくらオンボロだからって、\\n 聖遺物としての力が宿るほど古いものじゃないわよ」",
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"502001111_7": "「あー、君たち……人の力作をボロボロとかオンボロとか、\\n ちょっと言い過ぎじゃないかな……?」",
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"502001111_8": "「あ、ごめんなさい」",
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"502001111_9": "「でも、不思議。あれからはグリッドマンたちの声も\\n 聞こえなくなっちゃったんですよね?」",
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"502001111_10": "「ああ。",
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"502001111_11": " 一応、パソコンとしては使えるんだけど……」",
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"502001111_12": "「このパソコンは聖遺物ではないので、\\n 推測しかできないのですが……」",
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"502001111_13": "「おそらく、並行世界の洸さんが特殊な力を持ったことで、\\n この世界の洸さんにも影響が出たのでしょう」",
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"502001111_14": "「その結果、洸さんが作ったジャンクにも\\n ある種の『縁』のようなものが生じたと考えられます」",
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"502001111_15": "「ふむふむ、そういうことデスかー。\\n なるほどなるほど」",
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"502001111_16": "「……さっぱりデスッ!」",
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"502001111_17": "「だろうな」",
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"502001111_18": "「グリッドマンが世界そのものになった、っていうのも\\n スケールが大きすぎて、何がなんだか」",
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"502001111_19": "「わたしたちの常識では理解が及ばないわね。",
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"502001111_20": " このジャンク、また同じことが起こる可能性は?」",
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"502001111_21": "「再現性のある現象ではありませんが、\\n この先何があるかは、わかりません」",
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"502001111_22": "「ですので、申し訳ありませんが……」",
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"502001111_23": "「このパソコンはS.O.N.G.で管理する、ってことだよね……。\\n はぁ……」",
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"502001111_24": "「お父さん、元気出してよ」",
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"502001111_25": "「そんなこと言っても、せっかく作ったんだぞ?」",
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"502001111_26": "「こんなオンボロでも、\\n 俺にとっては思い入れのあるものだったんだッ!」",
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"502001111_27": "「もちろん、それなりの補償はさせてもらいます」",
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"502001111_28": "「S.O.N.G.の予算から、\\n 代わりになるパソコンを贈らせてもらう予定です」",
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"502001111_29": "「え……ほんとかいッ!?\\n ということは……新品のパソコンなんだよねッ!?」",
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"502001111_30": "「え、ええ。\\n そうなるはずですが……?」",
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"502001111_31": "「新品のパソコンと交換ならッ!\\n それはもう、喜んでこのオンボロを寄贈するともッ!!」",
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"502001111_32": "「お、お父さんってば……\\n まったくもう〜……」",
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"502001111_33": "「ア、アハハハハ……」",
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"502001111_34": "「しっかし、響がまさか巨大化ヒーローにまで\\n なっちゃうとはなぁ」",
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"502001111_35": "「お父さんも見てたの?」",
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"502001111_36": "「ああ、空に映ったスクリーンでな。",
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"502001111_37": " いつかと同様、こっちまで生きた心地がしなかったよ……」",
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"502001111_38": "「けど――」",
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"502001111_39": "「響なら帰ってきてくれる。\\n そう信じていたからな」",
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"502001111_40": "「お父さん……ッ!」",
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"502001111_41": "「アタシたちも応援してたデスよ」",
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"502001111_42": "「グリッドマンとダイナゼノンが合体するなんて、\\n 思わなかった……」",
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"502001111_43": "「カッコよかったデースッ!」",
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"502001111_44": "「応援するしかないと思って、\\n そりゃあもう、応援しまくったさッ!」",
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"502001111_45": "(……こっちが見ているだけで心配になるくらい、\\n 必死に応援してたっていうのは……)",
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"502001111_46": "(フフ。……パパさんのプライドのために、\\n 言わないでおいてあげましょう)",
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"502001111_47": "「いやぁ、よくやった、響ッ! 白熱の戦いだったぞッ!\\n すンばらしい特撮ものを見てる気分だったッ!」",
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"502001111_48": "「……」",
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"502001111_49": "「……特撮と言えば、前に響が言ってたヒーローショー、\\n まだやってるかな?」",
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"502001111_50": "「わたしが、アレクシスさんと他の並行世界に吸い込まれる前に\\n 見てきた、ヒーローショーのこと? ……興味あるの?」",
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"502001111_51": "「まあ、その、ちょっとな。\\n そういうイベントには随分長いこと行ってなかったし」",
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"502001111_52": "「たまには行ってみようかなー、なんて」",
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"502001111_53": "「響も……どうかな?\\n その、母さんたちも誘ってさ」",
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"502001111_54": "「お母さんたちも……」",
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"502001111_55": "「――うんッ、それすっごくいいと思うッ!\\n 家族みんなで行こうよッ! ヒーローに会いにッ!」",
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"502001111_56": "「そ、そうかッ。\\n それじゃあ、さっそく母さんに電話してくるよッ!」",
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"502001111_57": "「お父さんってば、あんなに張りきっちゃって」",
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"502001111_58": "「よかったね、響」",
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"502001111_59": "「うんッ!」",
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"502001111_60": "(……あっちの世界のお父さんも、\\n 向こうの『響』と仲良くやれてるかな?)",
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"502001111_61": "(うん……きっと大丈夫。\\n だって、あんなに手を伸ばしていたんだから)",
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"502001111_62": "(あのお父さんの手が、\\n 『響』に届かないなんてこと、きっとない)",
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"502001111_63": "(どんな宇宙だって、\\n ……この可能性は、きっと、開かれてるよねッ!)"
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