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"502000321_0": "「てめぇ……。\\n やっぱり記憶喪失ってのは嘘だなッ!」",
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"502000321_1": "「ボ、ボラーちゃんッ!\\n 落ち着いて……ッ!」",
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"502000321_2": "「待った待った。誤解だよ。疑り深いねぇ。\\n 断片的には記憶があると言っただろう?」",
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"502000321_3": "「他のことはいまいちさっぱりだけど、グリッドマンの存在と、\\n 彼がこの世界そのものになったことは覚えているんだよ」",
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"502000321_4": "「調子のいいことばっか言いやがる」",
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"502000321_5": "「グリッドマンが、この世界そのもの……?」",
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"502000321_6": "「どういう意味だ? ヒトが世界になるなんて……。\\n いや、人間ではないんだろうけど」",
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"502000321_7": "「グリッドマンは実体を持たない存在だ。\\n そのあり方は、あらゆるものに変わる可能性を秘めている」",
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"502000321_8": "「実際この前なんか、\\n 宇宙になってたし」",
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"502000321_9": "「何言ってるか、全然わからないんですけどッ!?」",
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"502000321_10": "「ま、ともあれ、これでグリッドマンと連絡が取れない理由は\\n わかったね……」",
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"502000321_11": "「世界そのものと、会話するのは難しい」",
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"502000321_12": "「つまり、響。君は怪獣と戦うために、世界そのものとなった\\n グリッドマンから力を与えられていたことになる」",
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"502000321_13": "「であれば、この世界そのものであるグリッドマンにとっても、\\n 怪獣は排除すべき異物ということだ」",
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"502000321_14": "「響に力を貸した理由も、それで納得がいく」",
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"502000321_15": "「けど、仮にコイツが違うとして……\\n 誰が怪獣を生み出してるかってのが、まだわからねえ」",
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"502000321_16": "「もちろん、世界によっちゃ\\n 怪獣が自然発生することだってあるんだろうさ。だが……」",
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"502000321_17": "「ああ。\\n この世界の怪獣は、おそらく人為的に動かされている」",
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"502000321_18": "「私を追っているのも、\\n その何者かだと思うよ」",
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"502000321_19": "「何者だろうねぇ、そのミスターXは……\\n 早いとこ出てきてくれると助かるんだけどなあ」",
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"502000321_20": "「つまり、怪獣をこの世界に生み出した者こそが\\n グリッドマンの敵であり……」",
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"502000321_21": "「アレクシスのおっさんに執着を持って動いている……\\n ってことか」",
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"502000321_22": "「いやぁ、迷惑だよねぇ。\\n まったく、私になんの恨みがあるんだか」",
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"502000321_23": "「いや……\\n てめぇに恨みがあるやつなんざ、ごまんといるんじゃねーの」",
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"502000321_24": "「記憶がないとはいえ、\\n ここまで白々しい言葉もそうそうないよね」",
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"502000321_25": "「身から出た錆、ということだな」",
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"502000321_26": "「だ、誰が追っていても不思議はない」",
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"502000321_27": "「ハハハ、これは参ったなぁ!\\n 私にはまったく信用がないらしい」",
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"502000321_28": "「しかし、していないことをしたと思われるのは心外だから、\\n 響くんをかどわかしたという疑念だけは否定させてもらうよ?」",
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"502000321_29": "「そういえば……\\n アレクシスさんは、どうしてお父さんの部屋に現れたんですか?」",
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"502000321_30": "「グリッドマンに縁のある者に助けを求めようとしたら、\\n 響くんのところに出てしまってね」",
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"502000321_31": "「そこで怪獣談議に花を咲かせていたところ、\\n 例の『敵』に察知されてしまったんだよ」",
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"502000321_32": "「そうしてこの世界に引きずり込まれたんだが、\\n 響くんを巻き込んでしまったというわけさ。すまなかったねぇ」",
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"502000321_33": "「じゃあ、お父さんが狙われたわけじゃなくて、わたしが……。",
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"502000321_34": " ……よかった、お父さんを巻き込まなくて」",
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"502000321_35": "「お父さん想いのいい娘だねぇ、響くんは」",
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"502000321_36": "「しかし……なぜその『敵』はこの世界に\\n あなたを引き込んだのでしょうか?」",
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"502000321_37": "「ふむ……」",
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"502000321_38": "「世界そのものになってるグリッドマンと何か関係がある、\\n と考えるべきだよな」",
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"502000321_39": "「グリッドマンと連絡を取ることができれば、\\n それも明らかになるだろう」",
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"502000321_40": "「そうすりゃ、この複合世界を崩壊に導こうとしている存在を\\n 炙り出すこともできるはずだ」",
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"502000321_41": "「それがあたしたちの世界を護ることにもなる、ってわけだな」",
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"502000321_42": "「しかし……こちらの世界にも、\\n グリッドマンとの通信に必要なジャンクがあるかどうか……」",
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"502000321_43": "「こ、この世界とグリッドマンが同一の存在なら、\\n 何か手段を残している可能性がある」",
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"502000321_44": "「どこにあるかもわからないジャンクを探すってのも\\n 骨が折れるな。何か手がかりはないのか?」",
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"502000321_45": "「それは――」",
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"502000321_46": "「この音と振動……怪獣ッ!」",
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"502000321_47": "「あれ、もう次がきたの?",
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"502000321_48": " やる気満々だねぇ」",
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"502000321_49": "「いっちょかましてやるか!",
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"502000321_50": " ……けど、その前に」",
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"502000321_51": "「うん? どうしたんだい、みんなして私に熱烈な視線をくれて。\\n 私の顔に何かついてるかい?」",
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"502000321_52": "「どうする?\\n ――し、縛るか?」",
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"502000321_53": "「剣呑だねぇ。私にも協力させてくれたっていいじゃないか。\\n そもそもあの怪獣は私を狙っているはずだろう?」",
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"502000321_54": "「だったら、私を連れて行ったほうが、\\n 街への被害も抑えられるんじゃないかな?」",
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"502000321_55": "「まずは釣り餌としてでも構わないよ。\\n 協力し合おうじゃないか」",
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"502000321_56": "「わ、わたしも……\\n 協力できるなら、手を取り合えるなら、そうしたいです」",
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"502000321_57": "「……」",
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"502000321_58": "「かつての敵と手を取り合う展開なんて、\\n 熱くて大いに結構! どうだい、胸が熱くならないかい?」",
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"502000321_59": "「……くだらない問答をしている時間が惜しい。\\n ついてきたくば、来るがいい」",
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"502000321_60": "「おい、マックス。\\n いいのかよ?」",
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"502000321_61": "「目の届く場所にいてくれたほうが、むしろ安心だ。\\n それに、彼の言うことにも一理ある」",
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"502000321_62": "「チッ……わぁったよ。",
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"502000321_63": " 俺はどんな奴でも一理くらいは<ruby=うそぶ>嘯</ruby>けるたぁ思うけどな」",
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"502000321_64": "「決まりだね。\\n それじゃあ、怪獣退治としゃれこもうじゃないか」",
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"502000321_65": "「おまえが仕切んな!」",
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"502000321_66": "「きやがったな、\\n バカでかいのがッ!」",
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"502000321_67": "「こちらはいつでもいけますッ!」",
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"502000321_68": "「我々は街への被害を抑えに回る。\\n 怪獣の相手は任せてもいいだろうか?」",
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"502000321_69": "「承知しました。\\n ご武運を」",
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"502000321_70": "「それじゃあ、わたしたちもッ!」",
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"502000321_71": "「ああ。\\n やるぞ、雪音」",
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"502000321_72": "「なぁ、それほんとにあたしも言わなきゃダメか……?\\n あたしの力は、あのアレクシスってやつのだし……」",
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"502000321_73": "「先のヒーローショーを見ていたのなら、雪音にもわかるだろう?\\n 変身の掛け声には、己が矜持を燃やす意味と、心意気が――」",
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"502000321_74": "「だぁーーーッ! もう、わかったよッ!\\n 付き合ってやるッ!!」",
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"502000321_75": "「うんッ!\\n じゃあ、いくよ……ッ!!」",
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"502000321_76": "「「「<size=40>アクセス・フラッシュッッ!!!</size>」」」"
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