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"399000111_0": "壊すもの、護る意思",
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"399000111_1": "並行世界へと『OTHERS』の攻撃がはじまる数ヶ月前――",
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"399000111_2": "「なんだよこれ……、\\n どうなってるんだッ！？」",
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"399000111_3": "「お母さん……お父さん……。\\n やだ、怖いよぉ……」",
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"399000111_4": "「俺の指が……身体が、崩れて消えていく……ッ！\\n やめてくれ、死んじまう……ッ！」",
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"399000111_5": "「寒いよ……気持ち悪い……」",
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"399000111_6": "「やめろ化け物ッ！\\n 離れろッ！ 離れろよ、離してくれよ……ッ！」",
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"399000111_7": "「落ち着けッ！ お前はまだ死んでいない。\\n この私が殺させないッ！」",
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"399000111_8": "「暴れられると、\\n 術式の効率が落ちるワケダッ！」",
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"399000111_9": "「そんなこと言ったってッ！\\n 俺の手がッ！ 指の先から消えていくんだよッ！！」",
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"399000111_10": "「その分解能力を超える速度で再構築しているッ！\\n そのままじっとしていろッ！」",
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"399000111_11": "「死にたくなければ、\\n 大人しくするワケダね……ッ！」",
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"399000111_12": "「私たちの錬金術は人を助けるためにある。\\n 信じてくれ……ッ！」",
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"399000111_13": "「で、でも……ッ！！」",
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"399000111_14": "「怖いよぉ……ッ！」",
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"399000111_15": "「……ほう。\\n 魔術師ども、まだ無駄な努力を続けていたか」",
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"399000111_16": "「なるほど。術式で分解を反転しているわけか……",
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"399000111_17": " だが、拮抗を保つのが精一杯のようだな？」",
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"399000111_18": "「――ッ！\\n 貴様……ッ！」",
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"399000111_19": "「わたしたちのことを『魔術師』とは……\\n 随分と古めかしい呼び方なワケダ……ッ！」",
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"399000111_20": "「……」",
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"399000111_21": "「価値なきモノを護るために、\\n 自ら死地へと踏み込むとは……余りに愚かだ」",
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"399000111_22": "「だが……そうして貴様らが抗うことによって、\\n 無駄な素材も活用され、錬金術のデータを収集できる」",
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"399000111_23": "「我にとっては都合がいいことだ。\\n 献上品としては、いささか矮小な知ではあるが……」",
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"399000111_24": "「無駄な、素材……ッ！？\\n 俺たちのことを言ってるのかッ！？」",
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"399000111_25": "「わたしたち、どうなっちゃうの……？」",
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"399000111_26": "「無駄なモノなど存在しない。\\n この世の遍くには価値がある。それが錬金術師の考えだッ！」",
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"399000111_27": "「あんた……」",
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"399000111_28": "「この男も、この子も……ッ！\\n 絶対に家族のところへ返してやるワケダッ！」",
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"399000111_29": "「お、お姉ちゃん……」",
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"399000111_30": "「ふむ、再構築の速度が上がっている、か……？",
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"399000111_31": " ならば試してみるとしよう」",
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"399000111_32": "「――ッ！\\n 分解の勢いが増したッ！？」",
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"399000111_33": "「つくづく厄介なワケダッ！\\n サンジェルマンッ！！ 力を合わせるワケダッ！」",
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"399000111_34": "「ああ……ッ！」",
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"399000111_35": "「ほう、これでも耐えるか……。",
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"399000111_36": " だが、ノイズの強化は有効だな」",
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"399000111_37": "「くッ、ノイズごときに……」",
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"399000111_38": "「この分解能力……ッ！\\n ノイズやアルカ・ノイズの枠はとっくに飛び越えてるワケダ」",
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"399000111_39": "「ああ、もはやこれは、ノイズであってノイズではない。\\n 気を抜けばこちらが押し切られる……ッ！」",
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"399000111_40": "「そのまま、術式の維持でも続けているがいい。\\n お前たちには下手な拘束よりも有効だろう」",
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"399000111_41": "「さて、ソロモンの杖もこの身に馴染んできたところだ。\\n いくつか門を同時に開いてみるとするか」",
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"399000111_42": "「――ッ！？」",
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"399000111_43": "「今までは小規模な門しか開けなかったが……\\n 世界各地、同時に、ある程度の規模の門を開いたならば……」",
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"399000111_44": "「さあ……救世主気取りの魔術師どもは、\\n どれだけのヒトを救えると言うのかね？」",
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"399000111_45": "「――下衆がッ！」",
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"399000111_46": "北米、とある街にて――",
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"399000111_47": "「なんだ、こいつ……ッ！？」",
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"399000111_48": "「こりゃ、まさか、ノイズとかいう化け物かよッ！？\\n おい、逃げろッ！ 早くッ！」",
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"399000111_49": "「く、来るなッ！ ",
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"399000111_50": " うわあああああッ！？」",
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"399000111_51": "「くそ……ッ！ 局長が言っていた通りだッ！\\n こ、こんなの俺たちみたいな下っ端にはどうしようも……ッ！」",
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"399000111_52": "「狼狽えるなッ！\\n 各自、落ち着いて対応にあたれッ！」",
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"399000111_53": "「この事態、対処しているのは私たちだけではない……\\n 局長の命令を信じるんだッ！」",
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"399000111_54": "「そうですよね……\\n アダム局長……ッ！」",
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"399000111_55": "「市街地にノイズが出現ッ！\\n かなりの数ですッ！」",
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"399000111_56": "「動けるな、奏」",
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"399000111_57": "「当たり前だ、すぐに出るッ！\\n ノイズの好きにやらせるかッ！」",
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"399000111_58": "「国内だけでなく、\\n 世界各地からノイズ出現の報告が届いています」",
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"399000111_59": "「……どうするにせよ、まずは手の届く範囲からよ。\\n 装者のサポートに集中して」",
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"399000111_60": "「……偶然、なはずがないわね。\\n これは……」",
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"399000111_61": "「……ふむ、まだこの程度か。\\n 大望を遂げるにはまだ少しの時が必要だな……」",
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"399000111_62": "「お前たちはそのまま術式を行使し、大人しくしているがいい。\\n いずれ有効に使ってやる」",
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"399000111_63": "「調子に乗っているワケダ……」",
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"399000111_64": "「だが、そこにこそ付け入る余地がある。\\n そして私たちには仲間がいる。必ず気づいてくれるはずだ」",
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"399000111_65": "「それまでは耐え忍ぶワケダね」",
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"399000111_66": "「ああ」",
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"399000111_67": "「信じているぞ、カリオストロ、局長。\\n ――キャロル」"
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