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"394000321_0": "「宇宙生命体が移動を開始。\\n 装者たちが追跡を行っています」 ",
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"394000321_1": "「ウェル博士、並びに英雄部隊は撤退。\\n 部隊の損耗は軽微です」 ",
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"394000321_2": "「ええ、無事みたいね。",
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"394000321_3": " 無駄にしぶといんだから……」",
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"394000321_4": "「RN式の方はどうだ?\\n 再稼働はできそうか?」",
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"394000321_5": "「何度も言うけれど、とっくに限界を超えているわ。\\n 完全整備が終わるまで返すつもりはないわよ」",
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"394000321_6": "「それ以上に問題なのはあなたの身体よ。\\n RN式が気合いで稼働するって言ったのは冗談じゃないんだから」",
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"394000321_7": "「RN式のエネルギー源はあなたの精神力、生命力。\\n これ以上の運用は絶対に許可できないわ」",
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"394000321_8": "「くッ……装者たちに任せる他ないか……」",
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"394000321_9": "「シンフォギアシステムに頼ることなく聖遺物を起動し、\\n ノイズとの戦闘を可能にする装備、だったな」",
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"394000321_10": "「さすがは異端技術の権威。\\n よく実用化したものだ」",
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"394000321_11": "「感心してるところ悪いけど、\\n こっちとしては不本意なのよ」",
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"394000321_12": "「RN式はシンフォギアが実用化できないが故に、\\n 仕方なく引っ張り出した急場しのぎ」",
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"394000321_13": "「シンフォギアさえあれば持ち出す必要はなかったのよ」",
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"394000321_14": "「この世界ではシンフォギアの開発に、\\n 問題があったと聞いたが……」",
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"394000321_15": "「ああ。\\n 開発過程でいくつかの難しい問題が起きてな」",
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"394000321_16": "「研究を続けたが解決には至らず、\\n 未だに実用化には届いていない」",
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"394000321_17": "「ああ、まだ報告してなかったわね。\\n それはとっくに解決済よ」",
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"394000321_18": "「か――解決済みだとッ!?\\n どういうことだッ!?」",
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"394000321_19": "「私がなんの目的もなく、\\n 並行世界と交流しているとでも思っていた?」",
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"394000321_20": "「シンフォギアの成功例を確認してから、\\n 嫌になるほど研究して、飽きるぐらいに検証したのよ」",
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"394000321_21": "「あなたたちが実用化したものと全く同じシンフォギアシステム。\\n 既に構築は完了しているわ」",
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"394000321_22": "「ならば君は、\\n シンフォギアの開発に成功していたのか……?」",
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"394000321_23": "「安心しなさい、成功なんてしていないわ。",
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"394000321_24": " 結果は失敗、大失敗よ」",
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"394000321_25": "「並行世界から提供されたデータ、受け継がれた私の残滓。\\n 失敗する要素なんて1つもありはしなかった」",
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"394000321_26": "「にも関わらず、この世界のシンフォギアは起動しない。\\n 外から持ち込まれたものは動いているっていうのにね」",
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"394000321_27": "「君ですら理屈のわからない不具合、か……」",
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"394000321_28": "「だから不愉快だけどRN式の改良を進めて、\\n ノイズへの対抗策にしているわけ」",
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"394000321_29": "「ノイズと戦うことのできる装備。\\n ……RN式ならば俺にも纏うことができたのだろうか」",
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"394000321_30": "「俺の世界にもあれば、子供たちを戦場に向かわせることはなく、\\n 犠牲を出すことも……」",
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"394000321_31": "「……あなた、自分がシンフォギアを纏うことができず、\\n 子供たちに戦わせたことを後悔している――とでも言う気?」",
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"394000321_32": "「――ッ! \\n 俺は、そんなことは……」",
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"394000321_33": "「そう責めてやるな。\\n 自分の求めた装備を前にすれば、多少の弱音も出るだろうさ」",
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"394000321_34": "「やめてくれ。\\n 自分に庇われるほど不甲斐ないことはない」",
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"394000321_35": "「……まあいいわ。\\n 結論から言えば、あなたにだって使うことはできる」",
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"394000321_36": "「RN式に必要とされるのは強い精神力と本人の戦闘力。\\n だから私は、風鳴弦十郎を被験者に選んだの」",
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"394000321_37": "「被験者とは随分な呼び方だな。\\n 俺は君に託されたと思っているんだが」",
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"394000321_38": "「そのつもりなら使い方を考えなさい。\\n あなたを消耗させるために作った装備じゃないのよ」",
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"394000321_39": "「持ち主のあなたが戦えなくなれば、\\n RN式だけ残っても意味がないんだから」",
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"394000321_40": "「不甲斐ない被験者ですまないな。",
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"394000321_41": " ……故に尋ねるが、もう1人の俺」",
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"394000321_42": "「RN式ガングニールを使ってみる気はないか?」",
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"394000321_43": "「俺が、ガングニールをッ!?」",
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"394000321_44": "「やめなさい。\\n それは私が許さないわ」",
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"394000321_45": "「むッ……すぐに実戦へ出すわけではないぞ。\\n まずは実験室かトレーニングルームで稼働を確認した上で……」",
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"394000321_46": "「RN式を預けたのは、私の知る風鳴弦十郎よ。\\n 初めて会った人間に渡す気はないわ」",
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"394000321_47": "「たとえそれが並行世界の風鳴弦十郎であったとしても、ね」",
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"394000321_48": "「ぐ、ぬ……」",
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"394000321_49": "「勘弁してやってくれ。\\n 俺もそいつも、並行世界の経験が足りなくてな」",
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"394000321_50": "「相手も俺だと思い込んで、距離感を間違えたのだろう。\\n 君の信頼を無下にするつもりはないはずだ」",
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"394000321_51": "「……なるほどな。\\n 自分に庇われるというのは、こうも不甲斐ないものか」",
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"394000321_52": "「どうだ、奮い立つものがあるだろう?」",
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"394000321_53": "「はぁ……はいはい、わかったわよ。\\n どうして男っていうのは、似た者が揃うと子供みたいに……」",
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"394000321_54": "「それに、アイディアはそう間違ってもいないわ。\\n 面倒なのが戻ってくる前に説明しておきましょうか」",
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"394000321_55": "「こんなこともあろうかと用意しておいた、\\n 新しいRN式のことをね」",
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"394000321_56": "「このまま逃げられたら、\\n 避難区域の外へ被害が出るかもしれませんッ!」",
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"394000321_57": "「これ以上は行かせないッ!」",
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"394000321_58": "「逃げるなッ!\\n 正面から戦えッ!!」",
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"394000321_59": "「ギギィッ!」",
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"394000321_60": "「また増えてるッ!",
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"394000321_61": " このままじゃ……ッ!」",
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"394000321_62": "「何か作戦はあるか?\\n 隠し玉でもかまわないよッ!」",
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"394000321_63": "「なら、S2CAでまとめて吹き飛ばすのはどうでしょうッ!?」",
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"394000321_64": "「そうか、3人分の絶唱でなら、\\n 本体も一緒に倒せるかもしれない」",
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"394000321_65": "「周りの小さいのもまとめて吹き飛ばすような大技か。\\n あたし好みの作戦だ」",
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"394000321_66": "「……けど、参ったね。\\n 全力であいつをぶっ飛ばすってのは、妙に気が乗らない」",
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"394000321_67": "「あいつが逃げ回るせいか、弱い者いじめでもしてる気分だ。",
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"394000321_68": " あたしはそういうのが大嫌いなんだよ」",
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"394000321_69": "「……わたしもです」",
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"394000321_70": "「必死に逃げる相手へ拳を向けるのは間違ってる気がするんです。\\n そんなことのためにガングニールを受け継いだんじゃないって」",
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"394000321_71": "「……。",
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"394000321_72": " ああ、そうだな」",
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"394000321_73": "「ギギギィッ!」",
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"394000321_74": "「必死になって逃げていく……。\\n わたしたち、本当に悪いことをしてるのかも……」",
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"394000321_75": "「……もしかしてあの宇宙人、\\n この星で悪いことしようなんて考えてないんじゃ?」",
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"394000321_76": "「敵じゃない、ってこと?」",
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"394000321_77": "「……ありえる話だね。知らない星で知らない生き物に囲まれて\\n ビビって思わず手を出しちまった、とかな」",
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"394000321_78": "「不安で、怖くて、焦っていて……そういう時は、\\n 逆に攻撃的になっちまうもんだ」",
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"394000321_79": "「情けないけど……\\n 昔のあたしがそうだったみたいにな」",
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"394000321_80": "「違う世界には、同じように苦しんでる『ヒビキ』もいました。\\n 今は、手を取れたけど……」",
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"394000321_81": "「ギギギィッ!」",
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"394000321_82": "「また増えていくッ!」",
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"394000321_83": "「くそッ、どうもやりにくいッ!」",
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"394000321_84": "「本当に怯えてるだけだったら、\\n わたしはどうしたら――ッ!」"
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