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"394000211_0": "ファーストコンタクト",
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"394000211_1": "「ここが並行世界……。\\n 見た限りでは元の世界と変わりないようだが」",
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"394000211_2": "「この新型デュプリケイターにはいくつかの特徴があってな。\\n シンフォギア装者が合流するまでに、少し話しておこう」",
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"394000211_3": "「助かるが……傷は大丈夫か?」",
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"394000211_4": "「応急処置は受けた、問題はない。",
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"394000211_5": " 施しを受けておいてなんだが、俺の頑丈さは知っているだろう?」",
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"394000211_6": "「フッ、そうだったな。\\n ならば頼もうか」",
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"394000211_7": "「この新型デュプリケイターは、\\n APPLEの技術者が中心となって開発したものだ」",
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"394000211_8": "「今までのデュプリケイターと同じく、\\n 装者でなくとも並行世界を渡ることを可能としている」",
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"394000211_9": "「ただし、デュプリケイターと違い、APPLEの艦を動かせるほどの\\n 力はない。効果対象はヒト1人といったところだ」",
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"394000211_10": "「なるほどな……。先日の事件で認識こそしていたが……\\n 完成に漕ぎ着けるとは、さすがAPPLEだ」",
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"394000211_11": "「その様子だと、\\n 開発段階の存在は知っていたようだな」",
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"394000211_12": "「ああ。元より開発は進めていたようだが、イシムの事件……\\n ギャラルホルンが使えなくなったことが契機と聞いている」",
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"394000211_13": "「並行世界への移動をギャラルホルンに頼り切るのは、\\n 危険だと判断したようでな」",
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"394000211_14": "「確かにあの件は……イシムは。並行世界へ渡る術はもちろん、\\n 聖遺物の力すら封じる、恐るべき相手だった」",
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"394000211_15": "「聖遺物を封じる敵に、\\n より進んだ科学技術で対抗したのだろう?」",
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"394000211_16": "「そして今、同じように、\\n 人間の力で危機に備えようとしているわけか」",
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"394000211_17": "「ああ。その第一歩として、制御可能な技術で並行世界へ渡ろうと……\\n それこそが新型デュプリケイターの開発目的だろう」",
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"394000211_18": "「我が事でもあるが、恐れ入るな。\\n 人が未来を掴もうとする執念には」",
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"394000211_19": "「ああ、全くだ」",
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"394000211_20": "「それに……詳しい理屈はわからんがな。\\n 了子くんは随分と興奮していたよ」",
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"394000211_21": "「ああ、目に浮かぶようだ」",
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"394000211_22": "「以前のデュプリケイターとは違い使い捨てな上に、\\n ゲートが開いている時間は1週間程度だ」",
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"394000211_23": "「しかしある程度であれば、\\n 量産も可能となったそうだ」",
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"394000211_24": "「量産化にすら成功しているのか。\\n 自由に並行世界との行き来が可能となれば、世界が変わるぞ」",
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"394000211_25": "「残念だがそこまで都合が良くはないさ」",
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"394000211_26": "「なにせ身体に負担がかかる。\\n 乱用すれば命の保証はできないと忠告された」",
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"394000211_27": "「そこまでの負荷は感じないが……。\\n お前も重症の身で渡って来ただろう?」",
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"394000211_28": "「俺もしばらくは意識が朦朧としていたとも。\\n さすがに少しは慣れたがな」",
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"394000211_29": "「それにこいつは、元の世界でデュプリケイターを使った座標と、\\n 全く同じ座標へ到着することになる」",
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"394000211_30": "「もしも転送先に密度の高い物体があればどうなるか。\\n 融合するのか、反発するのか――考えたくもないだろう?」",
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"394000211_31": "「転送先の世界の状況を詳細に調査しない限り、\\n おいそれとは使えないわけか」",
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"394000211_32": "「ああ。だからどちらの世界でも、\\n 環境の変わらないこの場所を転送地点に選んだのだ」",
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"394000211_33": "「二課から行きつけの飲み屋へ向かう途中にある公園。\\n ここは両方の世界にあると了子くんが言うのでな」",
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"394000211_34": "「こちらとそちら、\\n 互いの世界のファーストコンタクトの際――」",
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"394000211_35": "「そちらの世界のフィーネから受け取った、\\n 残留思念というやつだったか」",
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"394000211_36": "「フィーネの器であった調くんとの接触の際に、\\n こちらの了子くんが得た、残留思念……想い出のことか?」",
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"394000211_37": "「……そうか。\\n 彼女が、覚えて――」",
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"394000211_38": "「……」",
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"394000211_39": "「お前が並行世界の俺であることは認識していたつもりだが、\\n こうして直接彼女の話を聞くと不思議な気分になるな」",
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"394000211_40": "「自分が国連直轄組織の司令をやっていると聞いて、\\n 俺も似たような気分になったものさ」",
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"394000211_41": "「しかし、二課に近いこの場所を転送地点に選んだのなら、\\n どうしてそんな怪我を負っている?」",
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"394000211_42": "「それは――」",
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"394000211_43": "「――ッ!?\\n 奇襲かッ!」",
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"394000211_44": "「くッ! もう少しだけ、頼むッ!",
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"394000211_45": " はあ――ッ!」",
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"394000211_46": "「ぐううッ!?」",
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"394000211_47": "「くッ!?\\n この攻撃はッ!?」",
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"394000211_48": "「見ろ、あれがこの世界に現れた脅威ッ!」",
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"394000211_49": "「宇宙生命体だッ!」",
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"394000211_50": "「宇宙生命体……ッ!\\n 敵は宇宙人だというのかッ!?」",
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"394000211_51": "「ぐッ……!\\n まだだ、もう少しだけ動いてくれ、俺の身体……ッ!」",
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"394000211_52": "「別の攻撃ッ!?」",
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"394000211_53": "「悪いね。\\n 援護するのが遅れちまった」",
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"394000211_54": "「奏……ッ!",
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"394000211_55": " そうか、この世界に来ていたのだったなッ!」",
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"394000211_56": "「ああ、このタイミングに登場とは……\\n 最高だッ!」",
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"394000211_57": "「さあ、蹴散らすぞッ!」",
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"394000211_58": "「おいおい待ちな、フィーネから聞いてるよ。\\n この世界のダンナは戦える状態じゃないんだろ?」",
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"394000211_59": "「限界を超えたRN式の運用で、装備も身体も悲鳴を上げてるはずってな。\\n その上に、見ればわかるぐらいの大怪我じゃないかッ!?」",
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"394000211_60": "「限界などという泣き言が、\\n 通じる状況ではないだろうッ!」",
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"394000211_61": "「無事ですかッ!?」",
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"394000211_62": "「見つけました、師匠ッ!",
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"394000211_63": " それに――奏さんッ!?」",
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"394000211_64": "「いいところに来たッ!\\n 手を貸してくれッ!」",
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"394000211_65": "「了解ですッ!」",
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"394000211_66": "「任せてくださいッ!\\n みんなを護るためなら、いくらだってッ!」",
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"394000211_67": "「装者が3人……そうか……。\\n ならば俺は少し、休ませてもらおう」",
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"394000211_68": "「はいッ! \\n 師匠はそこを動かないでくださいッ!」",
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"394000211_69": "「――待て。敵は宇宙生命体、と言ったな?\\n つまりノイズではない敵対勢力というわけか」",
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"394000211_70": "「そうだ。\\n ノイズのような炭素転換は行わない」",
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"394000211_71": "「ならばッ!\\n 話が早いッ!」",
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"394000211_72": "「……フ。\\n ああ、俺ならば、そうするだろうな」",
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"394000211_73": "「さっすが師匠ッ!」",
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"394000211_74": "「す、すごい迫力……」",
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"394000211_75": "「このダンナは、\\n 相変わらずの化け物っぷりだな……」",
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"394000211_76": "「フフ。でも、流れが変わった……",
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"394000211_77": " 護りはわたしがッ!」",
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"394000211_78": "「ならば先陣は俺が切るッ!\\n 行くぞ、響くんッ!」",
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"394000211_79": "「はい、師匠ッ!」"
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